前へ

次へ

笑顔をテーマに、音楽が持つ力を改めて実感させたソナーポケットのライブ

ソナーポケット | 2011.04.12

「歌を届けて希望を与えたい」「一人でも多くの人を笑顔にしたい」「その笑顔の連鎖を被災地にいる人たちまで届けたい」……“ソナポケイズム Vol.2”最終公演のテーマは、スバリ「笑顔」!

 ステージを覆った紗幕に、そんなライブ開催に至った理由を含めて彼らの今の想いを綴ったテロップが流れると、超満員のオーディエンスから大きな拍手が起こった。世の中では自粛ムードが広がり、少なからず誰もが感じていた“ライブを楽しむこと”への迷いがそこで払拭されたのだった。開演を知らせるブザー音が鳴り、メンバー3人の外国人そっくりさん(?)による、ユーモラスな注意事項VTRに場内は大爆笑。そして、いよいよソナーポケットのメンバーが登場!

大きな歓声と拍手で迎えられた彼らは「さよならナミダ」からスタートし、満面の笑顔で“YOU! YOU!”とオーディエンスを指差していくと、早くも笑顔が1人残らず連鎖。タオルをブンブン振り回しての「ハレルヤ!!!!!!!」、左へ右へとステージを激しく動き回りながらの「口笛」と、ポジティブなパワーが場内に充満した。全員の気持ちをひとつにした後、場内のすべての明かりを消し、震災で亡くなられた方へ黙祷を行った。その後に披露された「遠愛だけど逢えない時間もアイシテル。」「あなたのうた」は、言葉のひと言ひと言が優しく、温かく、そして力強く観る者の心を打った。世の中の自粛ムードで知らない間にガチガチにかかっていた心の鍵がスーッと解かれ、今まで我慢していた笑顔が、涙が自然に溢れ、心が軽くなったような感覚さえ覚えた。

eyeronソロ曲「東京」では熱い想いを乗せて歌い、ko-daiソロ曲「Dear」ではピアノ伴奏のスペシャルバージョンで情感たっぷりに歌い上げた。諦めない心を熱唱した「ネバギバ!」では、全員でソナポケのトレードマーク、“ソナポケ☆ピース”でさらに心をひとつにした。「青空」ではmattyが客席に飛び込み、オーディエンスに混ざってライブを楽しむ場面も(笑)。 “みんながソナーポケットの音楽を愛してくれるから俺らは明日も頑張ろうという気持ちになっています。これからも相思相愛の関係で歩んでいけたらいいなと思っています!”とeyeronが語り、デビュー曲「Promise」を全員で大合唱。そして、“明日も自分のペースで、自分らしく生きていきましょう!”と言い、「マイペース」で本編ラストを飾った。

“アンコール!!”の代わりに「ネバギバ!」の大合唱が起こり、再び登場したメンバー。4月27日発売のニューシングル「ラブレター。?いつだって逢いたくて?」を披露。“今日みんなと会って、俺マジまた頑張ろうと思えたし。みんなもいつも一人じゃないからさ、それだけは忘れないで。できることはやって、この日本をみんなで一緒に復興させていけたらいいなと思います”とko-daiがメッセージを残し、3人は笑顔でステージを降りていった。

比喩や隠喩などを用いた表現ではなく、直球で胸に突き刺さる飾らない歌詞と歌は、こんな時だからこそ観る者の胸に届いた。一人ではなく、みんなが大切な人と共に生きていけるように……そこに向けて力強い一歩を踏み出す勇気を与え、彼らの音楽が持つ力というものを改めて感じたステージだった。

【 取材・文:牧野りえ 】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル ソナーポケット

関連記事

リリース情報

ラブレター。~いつだって逢いたくて~

ラブレター。~いつだって逢いたくて~

2011年04月27日

徳間ジャパンコミュニケーションズ

1. ラブレター。~いつだって逢いたくて~
2. 一期一会
3. 好きだよ。~100回の後悔~(アコースティックver.)

このアルバムを購入

トップに戻る