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UNISON SQUARE GARDEN、日比谷野外大音楽堂でワンマンライヴを敢行!!

UNISON SQUARE GARDEN | 2011.09.07

7月に3rdアルバム『Populus Populus』をリリースしたUNISON SQUARE GARDENが、日比谷野外大音楽堂でワンマンライヴを敢行した。天気予報は雨。しかし、会場についてみると、曇り空で涼しくて心地いいくらい!
チケットも即日完売だったというだけあって、立ち見まで満員だ。そんな期待に応えるように、バンドもしょっぱなから、斎藤(Vo&G)は悠々とその唯一無二の歌声を響かせ、田淵(B)は頭を振りまくってグルーブを生み出し、鈴木(Dr)は熱く的確にボトムを支える。客席からも思い切り手が上がり、一曲終わるごとに拍手が起きていた。

最初のMCでも斎藤は「やばいよ、めちゃめちゃ気持ちいいです!野音へようこそ!」と、早くも興奮を抑えられない様子。さらに、「今日は舞台監督さんと相談して、局地的に雨を降らせるかもしれない(笑)」と続ける。これは、野音のMCの歴史に刻まれるべき名言だと思う!
さらにその後も斎藤は「天気予報だと6時から降ると言っていましたが、降っていませんね 僕は周りの人に持っていると言われるんだけど、今日初めて何を持っているかわかりました……天気運です」と、またも客席を笑顔にする粋なMCを聞かせてくれた。しかし、マジで、天をも動かす力を持っていることが信じられるくらい、今のユニゾンは漲っていると思う!さらに、穏やかな楽曲では、蝉の声まで重なり合って、野外という環境も味方にしたハーモニーを響かせていた。

まだツアーが終わっていないので詳細な曲順を書くことは控えるが、『Populus Populus』の収録曲に、『フルカラープログラム』など、昔から愛されているキラーチューンを織り交ぜて、ダレずに全ての楽曲のよさが堪能できる絶妙な流れだった。どの楽曲も、変化自在ながらブレないビートに、琴線を震わせる斎藤の歌声がのった、美しいスリーピースのトライアングルに、誰もが引っ掛かるフックが織り交ぜられており、そのソングライティングのセンスにはつくづく惚れ惚れとしてしまう。特に印象に残った楽曲をピックアップしていくと、彼らの幅広い音楽的なセンスが光る、ジャジーな『CAPACITY超える』で、オーディエンスが心地よさそうに体を揺らしている光景は、バンドだけではない、UNISON SQUARE GARDENというチーム全体の進化を感じた。
また、『カウンターアイデンティティ』のアウトロで、鈴木が連打している前で、斎藤はうっとりと弾きあげ、さらに田淵はぐいぐい客席を挑発していた三者三様ぶりは、ユニゾンを象徴しているようで、強く印象に残った。しかし、そうやって3人がそれぞれ外向きのアプローチをしているようでいて、終盤には、鈴木が田淵を指したり、斎藤と向き合ったり、最後は田淵と斎藤が向き合ったりしていた様子からは、瞬間のコミュニケーションで、全編の息を合わせられる、3人の強い繋がりを垣間見ることもできた。

アンコールでは、田淵は「僕たちの言葉は、音楽は届いただろうか?……いや、答えなくていいんだ。困ったことに僕は自意識過剰だから、君たちの笑顔が答だと思う」と、アグレッシヴなパフォーマンスの内に秘められていた思いを、一気に吐き出していく。その後には鈴木が「バラードやるたびに(日比谷公園内でやっている)盆踊りの音が(笑)。負けないように!」と、和ませつつも煽る。演奏がはじまった途端に、いよいよ雨がぽつぽつ降り出したが、ここまで持っていたことがミラクル! 田淵はベースを置いてステージを走り、仕舞いにはバク転まで披露!

鈴木も上手と下手で深く頭を下げ、ステージを降りていった。

斎藤はMCでこんなことも言っていた。「『Populus Populus』で、音楽を楽しむ気持ちを偽りなく出したんですけど、今日ステージに立ったら、みんな楽しそうな顔してて、ほんっとよかったなって。お願いがあります 家に帰ったら『Populus Populus』をもう一回聴いて下さい。みなさんの遊び場として可愛がってあげて下さい」この思いが、メンバー同士の絡みや、ゆるいMCも殆どない、音楽そのもので勝負する魅せ方に繋がっていたのだろう。楽曲からどことなく生き急ぎ感が聴こえてしまうほど、高い目標を掲げて突き進んできた彼らが、現段階での理想を見事に具現化した、素晴らしいライヴだった。

【 取材・文:高橋美穂 】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル UNISON SQUARE GARDEN

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リリース情報

Populus Populus

Populus Populus

2011年07月06日

トイズファクトリー

1. 3 minutes replay
2. kid,I like quartet
3. プロトラクト・カウントダウン
4. きみのもとへ
5. 僕らのその先
6. スカースデイル
7. ワールドワイド・スーパーガール
8. CAPACITY超える
9. 場違いハミングバード
10. カウンターアイデンティティ
11. 未完成デイジー
12. オリオンをなぞる
13. シュプレヒコール~世界が終わる前に~

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お知らせ

ライブ情報

UNISON SQUARE GARDEN"Populus Populus"TOUR 2011 ~3rd album release tour~
2011/09/18 名古屋CLUB Diamond Hall
2011/09/19 大阪なんばHatch
2011/09/21 福岡DRUM Be-1
2011/09/22 熊本DRUM Be-9 V2
2011/09/24 高松DIME
2011/09/25 広島ナミキジャンクション
2011/09/30 札幌cube garden

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください

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