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藤巻亮太、初のソロワンマンをレポート!

藤巻亮太 | 2012.05.01

 2012年4月12日。
藤巻亮太は1人、赤阪BLITZのステージに立った。

 レミオロメンが結成10周年を迎えた年に、いろいろと自分たちを見つめ返し、いろんなことを考えたという彼は、メンバーとの話し合いを重ね“今はそれぞれが音楽に対する挑戦をしていくのもいいんじゃないか” という結論に達し、新たな挑戦となるソロ活動を決意したのだ。

 「光をあつめて」。
2012年2月29日にリリースされたこの曲から、彼はソロアーティストとしての第一歩を踏み出したのである。

 多くの人の心に大きな傷後を残した大震災。彼は去年の4月に、被災地の女川の保育園に行き、炊き出しに参加したそこで、“1曲歌って下さい”という言葉と、歌ったときに感じた音楽が必要とされているという事実に背中を押され、“もう一度、また曲を作っていこう”と思えたという。バンドが10周年を迎えて次に進む道を自分なりにいろいろと考えていた時期と、震災という大きな出来事を経験したことで考えさせられた音楽への思い……。前に進めなくなり、立ち止まっていた彼が、“もう一度、また曲を作っていこう”と思って初めて作った曲が、この「光をあつめて」だったというのだ。

 まずは少しずつでもいいから、一歩ずつ前に進んでいこう……。
 彼は、この曲の1行目で書いた、【答えは出ないけど歌は続いていく】っていう歌詞が書けたとき、気持ちがすごく楽になれたと言った。

 彼に、また音楽に向き合えるきっかけをくれた曲でもあるソロデビュー曲「光をあつめて」。彼は、この曲を、応援してくれるファンたちに誰よりも早く届けたいという想いから、初回盤購入者限定の招待ライヴという形で今回のライヴを実施したのである。

 1万人以上の応募者の中から選ばれた1,200人の前に現れた藤巻は、1曲目に「光をあつめて」のカップリング曲である「キャッチ&ボール」を選んでいた。キャッチーな印象のこの曲が1曲目に届けられることになるとは少々意外ではあったが、この曲もまさに過渡期の中で作られた曲。自分に言い聞かせるように、自分を駆り立てる想いで作られたというが、この日の彼のこの歌には、前向きな想いが溢れていた。まさに。その歌は、過渡期から抜け出した彼の心情を伺わせた。自分の歌を求め集まってきてくれた人たちが目の前に居てくれる幸せに、彼はまっすぐに応え、この歌を届けたのである。2曲目は「ハロー流星群」。少しマイナーな激しさを持った楽曲。彼はこの曲の中盤でギターを弾く手を止め、両手を強く前に伸ばして歌った。その衝動的な力強さからも、彼が純粋に音楽を届けようとしている想いが伝わってきた。そして。彼は更にパーソナルな自分を見せてくれたのだ。これも「光をあつめて」のカップリング曲であった「ひとりぼっち」。自分の弱さを隠すことなく曝け出した、何気ない日常が歌われているこの曲で、彼は藤巻亮太そのものを歌って届けたのだった。

「2010年はレミオロメンで80本くらいライヴをして、去年はあんまりライヴが出来なかったこともあって、今、ライヴにめちゃめちゃ餓えてます! でも、みんな、全然曲知らないのによく来たね(笑)」(藤巻)

 そんな藤巻の声にフロアから、“会いたかった!”の声が飛ぶ。
「ありがとう(笑)。嘘でもそう言ってくれると嬉しいよ。なんでソロをしたのか……新鮮な気持ちで音楽をやりたいなっておもったから。群れとかを大事にする羊ちゃんな自分と、そういうところから飛出したい狼な自分が居てね。そんな鬩ぎあいの中で、狼が勝ったんだろうね。きっといろんな人の心の中でも、羊と狼が鬩ぎあっているんじゃないかな」(藤巻)

 彼は飾らぬ嘘のない言葉で、自分を愛してくれているファンに、愛のある言葉で心境を語った。そして、嘘のない歌を届けた。こんなにも誠実な彼だからこそ、ファンたちはついていくのだろう。藤巻亮太が愛される理由を見た気がした。

 彼はその後も作り溜めた新曲を惜しみなく届け、オーディエンスは久しぶりの藤巻の生声に聞き入った。
 そして。彼はこの日の後半に、ソロデビュー曲となった「光をあつめて」を届けたのだった。

「今日のライヴは、ソロとしてアルバムの世界観を初めて披露する場となりました。ミュージシャンとしても新鮮な気持ちで音楽をやることが出来ましたし、音楽の純粋な喜びをオーディエンスとわかちあう最初の一歩となりました」(藤巻)

 彼は本編を終えたあと、なりやまぬアンコールの声に応え、“次から次から曲が浮かんできて、我ながら天才かと思うこともあれば、まったく歌詞が書けなくて塞ぎ込むこともある。そんな日々を繰り返しながら一生懸命生きています”と語り、“また絶対に会いましょう”と深く頭を下げ、精一杯の想いを込めて新曲を届け、ステージを後にしたのだった。

 現在、アルバムに向けて曲を書きためているという藤巻。きっと彼はこの日、またひとつ大切なモノを手に入れることが出来たことだろう。曲を知らずとも、初めて聴く音と自分の歌を、こんなにも幸せそうに受けとめてくれたオーディエンスに、きっといままで以上の愛しさを感じたことだろう。そんな日々の素直な感情が吐き出されることになるであろうソロプロジェクト。

 彼から渾身のアルバムが届く日を、楽しみに待つとしよう。

【取材・文:武市尚子】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル 藤巻亮太

リリース情報

光をあつめて

光をあつめて

2012年02月29日

ORS

1.光をあつめて
2.ひとりぼっち
3.キャッチ&ボール(Live @Yoyogi 2011)

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セットリスト

  1. キャッチ&ボール
  2. ハロー流星群
  3. ひとりぼっち
  4. 新曲
  5. 新曲
  6. 新曲
  7. 月食
  8. 光をあつめて
  9. Beautiful day
  10. 新曲
ENCORE
  1. 新曲

お知らせ

■ライブ情報
J-WAVE LIVE~SPRING!
2012/05/17(木)SHIBUYA-AX

ROCKS TOKYO 2012
2012/05/27(日)新木場・若洲公園

HIGHER GROUND 2012 FINAL
2012/07/28(水)海の中道海浜公園野外劇場

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2012
2012/09/01(土)山中湖交流プラザ きらら
2012/09/02(日)山中湖交流プラザ きらら

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