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FLiPの アルバムリリースツアー、渋谷クラブクアトロをレポート。

FLiP | 2012.11.19

 熱気が目の前で渦巻いていた。  サイケデリックなSEにのり、メンバー4人が順番にステージに姿を表す。ワッと沸きかえり、ステージに詰め寄る観客。フロア最前列の人口密度が、一瞬でグンとあがる。ドラムのカウント。歓声をあげる客席。歪んだギターが走り出す。真っ赤に染まるステージ。フラッシュのように眩しく明滅するライトは、このライヴへの4人の情熱がスパークしたようだった。イントロ。ブレイクに合わせ、3人が同じタイミングでアクション。ドラムは共に、スティックを振り下ろす。フロア上空で白のムービングライトが、旋回する。そこにいる全員の興奮の行き先を追いかけるかのように。イントロで見せたメンバーの呼吸は、そのままバンドのサウンドとなり、真っすぐフロアにぶちあたった。
 ボーカルのサチコが、曲の合間に叫ぶ。
「喜怒愛ROCKツアー! あがっていこう!」
 11月2日。FLiP、渋谷クアトロのライヴは、最新アルバム『XX emotion』でもオープニングを飾っている「CHERRY BOMB」で幕を上げた。
 5月にセカンド・アルバム『XX emotion』を発売し、直後?夏にかけ、全国ツアーの前半戦を展開したFLiP。対バンツアーとなったこのツアーに続き、夏は多くのフェスやイベントに出演。そして10月からは、同リリースの全国ワンマンツアー「FLiP 2nd Album『XX emotion』リリースツアー?喜怒愛ROCK?ワンマンVer.」を慣行。その終盤。彼女達は、ワンマンとして2度目となる渋谷クアトロのステージに立った。

 オープニングから、続けて4曲スピード・チューンを披露した後、サチコのMC。「ワッツ・アップ、し?ぶ?や?」と、SO COOLな第一声に、会場に笑いのさざ波がおこる。ステージ上の4人も笑っている。その後サチコは、丁寧な言葉で「本当に来てくれてありがとうございます」と挨拶をし、こう締めくくった。
「思いっきり、悔いの無いように、出せるもの以上を出しきって、ここクアトロを爆発させようと思います。1人、1人がつながってライヴができる……愛のあるライヴを作りあげてくれますか?」
 この言葉に、観客は大歓声でレスポンスした。
このMCの後のブロックは、じつにカラフルな印象。彼女達の楽曲の中でも構成が変わりダネ「YUKEMURI DJ」、メンバー全員がサビでコーラスをとる「カザーナ」、ディスコ・ビートが印象的なファンキー・ロック「す・て・き Reaction」など、FLiPの楽曲のバリエーションが、ライヴにしなやかな表情をつけた。
 再びMC。サチコは、ツアー前半戦、夏のイベント、そして本ツアーを振り返り「すごく幸せです」と顔をゆるめた。そして、すぐに表情をひきしめ、こう締めくくった。
「FLiPのライヴ、初めての人もたくさんいると思うから、何よりも歌でもっと近づけたらと思います。インディーズの曲もやろうと準備してきました。何か感じてくれたら嬉しいです。聴いてください」
 この言葉を受け、バラード「SiNG」へ。同じくバラードの「Butterfly」、ミディアムの「今夜月で会いましょう」などを披露。しっとりした曲が続いたブロックだったが、持ち前の真面目さと気合いが、演奏への緊張感につながり、観客はしっかりと聴き入っていた。
 愛嬌を見せた後、センシティブな一面を見せる。情熱的に吼えた後、友達の前にいるようにリラックスして微笑むーーフロントマン・サチコのこのスタンスは、ここ1年の間に、間違いなく、このバンドの魅力になったと思った。
 ライヴは終盤へ向かう。MC。「いやぁ、ライヴは楽しいね、楽しくて“いやぁ”しか出て来ない。でもしゃべらなきゃね(笑)」と、アルバム『XX emotion』について話すサチコ。作品に対して、聴き手からの感想を思うと、レコーディングの時間もむくわれると言った後「アルバム聴きこんでくれてたら、次の曲、大合唱になると思う」と「Everything is alright」へ。憂いのあるメロディが特徴のミディアム・アップ・ナンバー。♪ライラライラ……♪ と、シンプルなメロディを繰り返す部分では、サチコの予言どおりの大合唱へ。エンディングでは、FLiPと観客のアカペラ大合唱となった。「しぶやーっ! あげていきましょう! 着いて来い!」と「Shut Up,Men!」。ギターのユウコが、ドラムのユウミの前に立つ。その様子を顔を少し斜めにして見てるのはベースのサヤカ。バンドの呼吸を楽曲のバネにして「カートニアゴ」が、跳ね上がる。負けずと続くフロアのテンション。後半は、ライヴが好きを公言するバンドと同じ気持ちの観客の一騎打ちといったところか。お互いのエモーションが、デットヒートを繰り広げていく。「まだまだいけるだろーっ!」とシャウトしたサチコは、そのままドラムのユウミの前へ。その様子を伺う、ユウコとサヤカ。1×4=4じゃない、40、400、4000になる、そんなミュージック・マジックを思わせ「雨の女」。ベースのワンフレーズで、フロアがこの日いちばんの盛り上がりをみせた「ライラ」に続き、本編最後は「ナガイキス」。連続6曲。ガールズ・バンドらしくない(もちろんいい意味でです!)体力を感じさせる、ロックンロールの突風のような後半戦であった。
 アンコールでは、メニューにはなかったサプライズ曲も披露。最後には観客をバックに記念撮影し、2度目の渋谷クアトロ・ワンマンを終えたFLiP。
午後9時。ステージの上には“出せるもの以上を出しきった”4人の上気した顔があった。
 有言実行か。しかも、その言葉は、ちょっと強気。でも今回のように現実になるのなら、大歓迎だ。
 有言実行。言葉と現実がリンクしてきた感があるのは、彼女達に底力がついてきた証拠だろう。
 FLiPの現実。それはきっと、これからの方が、きっと何倍も面白い。

【取材・文:伊藤亜希】
【撮影:ヤスバハルオ】

tag一覧 ライブ 女性ボーカル FLiP

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リリース情報

XX emotion(初回盤)

XX emotion(初回盤)

2012年05月16日

DefSTAR RECORDS

ディスク:1
1.CHERRY BOMB
2.ワルサー
3.エミモア
4.ワンダーランド
5.Everything is alright
6.YUKEMURI DJ
7.最後の晩餐
8.Shut Up, Men!
9.ホシイモノハ
10.でも maybe
11.今夜月で会いましょう
12.ふつつか少女
13.GHOST BUSTER

ディスク:2
ライラ MV
カザーナ MV
カートニアゴ MV
ナガイキス MV
ホシイモノハ MV
ワンダーランド MV
CHERRY BOMB MV

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セットリスト

「XX emotion」リリースツアー
〜喜怒愛ROCK ワンマンVer.〜
2012.11.2@渋谷クラブクアトロ

  1. CHERRY BOMB
  2. ワルサー
  3. GHOST BUSTER
  4. ワンダーランド
  5. YUKEMURI DJ
  6. カザーナ
  7. す・て・きReaction
  8. でもMaybe
  9. エミモア
  10. SiNG
  11. Butterfly
  12. 今夜月で会いましょう
  13. Everything is alright
  14. Shut Up, Men!
  15. カートニアゴ
  16. 雨の女
  17. ライラ
  18. ナガイキス
ENCORE
  1. 革命前夜
  2. 平成ジュラシック

お知らせ

■ライブ情報

ReaLive!!
2012/11/24(土)ESPミュージカルアカデミー12号館 club 1ne2wo

KNOCK OUT MONKEY presents
“Mind ≒ Nature”

2012/12/15(土)神戸チキンジョージ

LOVE! LIFE! LIVE! 〜X’mas special〜
2012/12/17(月)SHIBUYA-AX

rockin’on presents
“COUNTDOWN JAPAN12/13”

2012/12/31(月)幕張メッセ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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