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斉藤和義×中村達也のロックユニット・MANNISH BOYSが新木場STUDIO COASTで吠えた!

MANNISH BOYS | 2012.11.12

 斉藤和義(vo&g)と中村達也(vo&dr)のユニット・MANNISH BOYSは、昨年結成されて以来、各地の夏フェスで大反響を巻き起こし、今年の9月19日にデビューアルバム『Ma! Ma! Ma! MANNISH BOYS!!!』をリリース。“友達”を招いたライブ・サーキット「CRAZY FRIENDS’ COMING TO TOWN」で全国を駆け巡った。そのファイナルの新木場コーストを観た。
 斉藤と中村は、もう説明もいらないほどの実力派ミュージシャンだ。同時に、この世の中を楽しみ、怒り、笑い、叫ぶ、ストレートな人間だ。そんな二人が、その日そのとき感じたことを、思い切り歌って演奏する。だから、“ライブそのもの”のスリルと興奮を味わわせてくれるとあって、どの会場もソールドアウト。もちろんコーストも超満員の観客が待ち受けていた。

 まずはMANNISH BOYSの“クレイジーな友達”、阿部真央とthe HIATUSの細美武士が登場。阿部はアコギ1本で“男前”なナンバーを次々に歌う。タフな観客で埋められたフロアを、その力強いボーカルで圧倒して、大きな拍手を浴びていた。続く細美のステージは、途中からバンドメンバーの堀江博久(key)とウエノコウジ(b)が加わって、クレイジーでリラックスしたライブを展開。特にウエノのベースがパワフルなカバー曲「Stand by me」が印象に残った。

 さて、メインアクトのMANNISH BOYSがステージに上がる。登場BGMは、名うてのブルースマン、マディ・ウオーターズの名曲「MANNISH BOY」だ。“少年だが、中身は大人の男”という歌詞は、髪をゴールドに染め上げた斉藤と中村に、ピッタリ。二人の背後に“MANNISH BOYS”と描かれたフラッグが降りてくると、大歓声が上がる。
 シンプルなR&R「MANNISH BOYSのテーマ」からライブはスタート。ギターとドラムだけなのに、もの凄い迫力だ。ベースがいないことが、かえって二人のグルーヴをむき出しにする。ブレイクの度に二人が♪Ma!Ma!Ma! MANNISH BOYS!!!♪と叫ぶように歌い、この先のライブの楽しさを予感させる。

 続く「LINKEYLINE」はハードロック・マナーの曲で、斉藤のフライングV(V字型のエレキギター)が火を噴く。
中村「オーライ、オーライ! めちゃめちゃ楽しいがや!」
斉藤「中村達也!! MANNISH BOYSの小学校卒業式にようこそ」
中村「ウエルカム・トゥ・カーニヴァル」
 ありゃ、このライブは卒業式だったんだと、初めて気付かされる。この言葉から、二人がこのユニットを徹底的に楽しんでいることが伝わってくる。それを受けて、オーディエンスが異様に高ぶっている。それもそのはず、斉藤と中村は少年のように笑いながら、♪ByeBye死の商人♪と現代社会を食いものにする金の亡者たちを切って捨てる痛快な歌詞を、次から次へと歌うからだ。
 MANNISH BOYSのオリジナル曲は、腹の立つことにどんどん噛みつく。中村がドラムのスティックで舟を漕ぐ真似をしていると、 斉藤が「船頭さん、尖閣諸島ってどうなの?」と訊くと、中村が「バカにすんなよ!」と噛みつく。途中で細美が乱入して、しょうもない噛みつきをかますと、中村が「いいブルースをありがとう」とエールを送る。とにかくMANNISH BOYSのライブは、言いたい放題、リズムはドライヴし放題なのだ。

 中盤からは堀江が加わって、ベースとキーボードを弾く。ループも使って盛り上げる。だが、MANNISH BOYSの音楽の芯にあるのは、あくまで斉藤と中村だ。それを理解してサポートする堀江の、ミュージシャンシップが快い。
 「DIRTY BUNNY」では中村がポエトリー・リディングを披露したり、「バカにすんなよ!」では斉藤が見事なスライドギターを弾いたり、音楽的にアーティスティックなパフォーマンスが飛び出すのも、このユニットならではの醍醐味だ。こうした攻撃的な姿勢が、攻撃的な歌詞にリアリティを与える。昨年来、表面だけきれいなメロディに乗せて“復興”や“元気”を歌うものが蔓延しているが、笑いとグルーヴを武器に怒りを込めて抗議するのがMANNISH BOYS流のロックなのだ。それは音楽の神髄に迫るミュージシャンにしか、できないことなのかもしれない。ふがいない思いをずっと抱いてきたオーディエンスたちが、このユニットに高ぶるのは、そういうことなのかもしれない。音楽において、笑いと怒りは立派に両立するのだ。

中村「和ちゃん、いよいよ卒業だね。どこの中学に行くの?」
斉藤「来年、MANNISH BOYS中学で会いましょう」
 えっー、来年もやるの?! そんな嬉しいニュースに会場が沸いたところで、アンコールに突入。きっと“クレイジーな友達”も一緒に進学するんだろうなと想像したら、思わずにっこりしてしまった。MANNISH BOYS、卒業、おめでとう!!

【取材・文:平山雄一】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル MANNISH BOYS 斉藤和義 中村達也

リリース情報

Ma! Ma! Ma! MANNISH BOYS!!!

Ma! Ma! Ma! MANNISH BOYS!!!

2012年09月19日

ビクターエンタテインメント

1. MANNISH BOYSのテーマ
2. Dark is easy
3. LOVE&LOVE
4. DIRTY BUNNY
5. LINKEYLINE
6. Mach Venus
7. Oh Amy
8. Jerry’s Tears
9. カーニヴァル
10. 7
11. ないない!
12. あいされたいやつらのひとりごと~青春名古屋篇~
13. ざまみふぁそらしど

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セットリスト

CRAZY FRIENDS’ COMING TO TOWN
2012.10.22@新木場STUDIO COAST

  1. MANNISH BOYSのテーマ
  2. LINKEYLINE
  3. Mach Venus
  4. カーニヴァル
  5. バカにすんなよ!
  6. Dark is easy
  7. LOVE&LOVE
  8. DIRTY BUNNY
  9. Oh Amy
  10. 7
  11. あいされたいやつらのひとりごと〜青春名古屋篇〜
  12. MANNISH BOYSのテーマ
ENCORE
  1. ないない!
  2. ざまみふぁそらしど

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