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藤井フミヤ、期間限定集中連載8回目。2012年&全国ツアーを振り返るインタビュー!!

藤井フミヤ | 2012.12.26

 2012年9月上旬から12月上旬、約3か月かけて全国で36公演を行った藤井フミヤの全国ツアー「Fumiya Fujii Concert Tour 2012 Life is Beautiful」。本ツアーについて、また2012年について本人が振り返る。
 2012年師走。この記事がアップされる頃は「Fumiya Fujii Special Live 2012 Winter String」で、充実の1年のラストスパートも、ゴールテープ直前という状態の藤井フミヤ――その視線は、既に次のビジョンへ向いていた。

―2012年はどんな1年でしたか?

フミヤ:
ひとことで言うと、本当に濃い1年(笑)。俺、自分の予定をスケジュール表をプリントアウトして管理してて。赤がライヴ、黒がグッズのデザインみたいにわけているんだけど、さっき、改めてその表を見たら、赤と黒ばっかり(笑)。忙しかったなぁと思う1年だったけど、すごく充実してましたね。

―手ごたえがあった1年だった、と?

フミヤ:
あったと思います。今でも、手ごたえを感じてるくらいだし、例えば年が明けたら、もっと強く感じるんじゃないかな。誕生日にアルバム出して、50歳になって何かが吹っ切れた感じもあるし、そこからまたやる気が出てきた感覚がありますね。

―音楽に対するモチベーションが、一層あがってきた感覚がありますか?

フミヤ:
それは確実にあると思う。体調もすごくいいし、前よりもっと行動的になってると思いますね。

―今回の「Life is Beautiful」ツアー中に“もっと歌える、もっと何かできる”と感じたりすることも?

フミヤ:
ありましたね。歌ってて“もっといける”って思ったし。「Life is Beautiful」ツアーで、歌に対して気付かされた部分が、たくさんあったんですよ。以前、スターダストレビューの(根本)要さんに「どこまで高い声が出るんですか?」って聞いたことがあるんだけど、そしたら「上向けばいくらでも出る」って言ってた(笑)。それを聞いて、自分でも上向いたりして試したんだけど、俺はちょっと下を向いた方が、高い声が出ることに、今回のツアーで気付いたし。ファルセットも“こっちの向きが綺麗に出るな”とか。細かいこと……それこそテクニックの面の話なんだけど、初めてわかることがたくさんありましたね。

―そこに気がついたきっかけを少し具体的に……

フミヤ:
例えば、リハーサルでは楽に声が出せていたのが、本番ではちょっと苦しかったりすることもあって。“体の調子も、喉の調子も変わらないのに不思議だな、どうしてだろう”って、ずっと思ってて。そしたら体の向きひとつで違う事が、ツアーの後半になってわかってきたんですよ。

―なるほど。それでポーズや動きも変化したり?

フミヤ:
そうですね。これ、本当に些細なことなんだけど(笑)、パンツのベルトの穴を1個緩めただけで、動きも変わってきたりして。不思議なんですよねぇ。

―それは、ベルトが緩い方が踊りやすいとか、そういう単純な事ではなく?

フミヤ:
それが違うんですよ。ベルトの穴を1個緩めると、ちょっと腰パン(パンツを腰まで落として履くこと)になる。そうすると動きやポーズも、変わってきて。ツアーの後半は、腰パンでやってましたね。本当に、いろんな発見があったツアーでした。あと、長いツアーだったから「あぁ、自分は歌を生業としている人なんだな」って、今さらなんだけど強く思いましたね(笑)。

―メニューに“聴かせる歌”が多かったのもあるかもしれないですね。

フミヤ:
そうですね。聴かせるとこは聴かせて、笑わせるところは笑わせて、泣かせるとこは泣かせる。いろんな方向から楽しでもらいたかったし、エンターテインメントが入らないと面白くないと思ってたから。歌をただの歌じゃなくて、自分の歌として届けたかったから。そこは、いい形でできたんじゃないかと思ってます。

―既にツアーも終わってるので、より具体的な質問を。今回のツアーでは、パントマイムのパフォーマンスが新境地で、ライヴのひとつの肝にもなっていましたね。ツアースタート直前に思いついたアイデアだったそうですが、実行に至った具体的な経緯を教えてください。

フミヤ:
セットリストをあげた時点から、ずっと考えていたんですよね。並んだ楽曲を見て、流れも盛り上がりもだいたいわかる。歌を聴かせるセットリストだから、その中に、どういうエンターテインメント性を……初めて観る人でもわかる、もう1度行きたくなるエンターテインメント性を入れるかってずっと考えてたんですよ。今回のツアーは、映像も無いし、自分の肉体を使うパフォーマンスでいくしかない。そこで“何かないかな”ってずっと考えてた中で、試しにピエロの鼻をつけてみたら、不思議な感覚があって。“これはいけるかも”って思ったんですよ。

―歌を聴かせるために、何か要素をプラスしたいと考えた結果だったということでしょうか?

フミヤ:
そうです、まさに。最初は、ピエロの鼻をつけるだけで、ふざけたことができるっていうか。ちょっと逃げ場みたいな感覚だったんですよね。

―藤井フミヤじゃない、自分、みたいな?

フミヤ:
そう、そう(笑)。でもやっていったら、面白くて、どんどんエスカレートしていって。もう途中から“これは振り切ってちゃんとピエロになりきったほうがいい”って思ったんですよ。中途半端にやるんじゃなくて、例え上手くなくてもしっかりパントマイムでピエロに成りきってやった方が、自分もお客さんも、エンターテインメントとして楽しめると思ったんですね。そこをわかりやすくするために、MCでも“人が恋愛している姿は、傍から見たらピエロみたいだから……”と言ったり。そうやって言葉にすることによって、いろいろ動きも広がっていったんですよ。

―パントマイムというところにスポットを当てると、1公演ごとに、どんどんキレが出てきましたよね。

フミヤ:
ツアー中……確か、新潟だったかな。よくライヴを観に来てくれる音楽ライターさんがいて、今回も観に来てくれたんですけど“今回は、コンセプトも動きも、リハーサルにすごく時間がかかったでしょう”って言うから“全然かかってないんですよね”って言ったら“えぇ?!”って真剣に驚かれて。確かに自分でも、ピエロのパフォーマンスは、ツアー中、どんどん良くなっていったと思ってて、自分にはそういう器用さがあるなと改めて思ったりもしたし……。あと、今回のパントマイムみたいなパフォーマンスは、これからの藤井フミヤにおいて、ありだと思ってますね。

―なるほど。キーパーソンが、毎回、ピエロじゃなくてもいいわけですもんね。

フミヤ:
そう、そう。でもまぁ……今回やってて、自分もすごく楽しかったから、時々、ピエロの赤い鼻をつけてもいいんじゃないかって(笑)。で、今思っているのは、いっそ「ピエロ」って曲を作ってもいいんじゃないか、と(笑)。俺の曲の中に「紙飛行機」って曲があるんですけど、その時は“紙飛行機”が飛ぶんで……。

―はい、はい。お客さんが作った紙飛行機が一斉に飛びますよね。その紙が、お客さんが準備してきたオリジナルだったりする場合もあって、圧巻の光景です。

フミヤ:
だから「ピエロ」って曲では、お客さんが一斉に赤い鼻を……。

―えぇええ! 本当にお客さんが全員、赤い鼻を付けたら……えぇ? 想像できませんが、その様子は(笑)。

フミヤ:
(笑)。でも、それはそれでいいんじゃないかと思う。みんな、楽しいと思うけどなあ……なんか……ディズニーランド気分みたいな楽しさがあるんじゃないかなあ?

―あぁ、なるほど。ディズニーランドに入ったら、ミッキーの耳つけちゃうのもOK、みたいな?

フミヤ:
そう(笑)。あと、そんなに、お金がかかるものじゃないでしょ? じつはここも大切で。誰でも気軽に準備できるものがいい。だから本当に、そうやってみんなも参加できて楽しめるような曲を作ろうと思ってますね。

―冒頭でもおっしゃってましたけど、本当に音楽に対するモチベーションがあがってますね。新しい発見があったのが、理由のひとつでしょうか?

フミヤ:
それもあると思いますね。例えば、ピエロのパントマイムと歌が合体したシンガーって、自分の中では、結構新しいなと思ったし。それに、そういう中で、次の可能性が見えてきたんですよね。だからちょっとワクワクしてるっていうか。パントマイムももっと練習したいなと思うし、動きとしてのタップダンス……音は聴こえなくていいから、ひとつのパフォーマンスとしてのタップダンスを習いたいって思ってるくらい(笑)。

―今回のツアーの中で、次へつながるビジョンが見つかったと思っていいでしょうか?

フミヤ:
そうですね。見つかったと思うし、自分の中では、それが結構具体的になりつつあります。今回の「Life is Beautiful」ツアーは、そういう意味でも、成功だったなと感じてるし、それがすごく嬉しいですね。

【取材・文・構成 伊藤亜希】

※期間限定集中連載「Life is Beautiful」、次回、最終回。藤井フミヤがデビュー30周年を迎える2013年を、そして自らのこれからを語ります。2012年12月30日、国際フォーラムでの「Fumiya Fujii Special Live 2012 Winter String」の最終日も、連載終了後にレポートを掲載予定です。お楽しみに!

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リリース情報

Winter String(初回盤)

Winter String(初回盤)

2012年10月31日

SMAR

ディスク:1
1. Another Orion (Strings Orchestra ver.)
2. 透明人間
3. Endless Snow (Still Snowing Mix)
4. Snow Crystal (Chamber Orchestra ver.)
5. 彼女のタンバリン
6. へそまがりSweetHeart
7. 終わらないでクリスマスイブ (GOTA Re-Mix)

ディスク:2 (DVD)
"Life is Beautiful"Premium Live
supported by Billboard Live Tokyo
1. TRUE LOVE
2. 突然に完全な空前の一目惚れ
3. なんかいいこと
4. 今、君に言っておこう
5. Another Orion
6. わらの犬
7. 点線
8. 愚か者の詩
9. Life is Beautiful

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リリース情報

Life is Beautiful

Life is Beautiful

2012年07月11日

SMAR

1. Life is Beautiful
2. なんかいいこと
3. 三毛猫のキーホルダー
4. 今、君に言っておこう
5. 点線
6. 赤いスイッチ
7. 突然に完全な空前の一目惚れ (2012Album Mix)
8. Me too I love you
9. Next Dream
10. 君に会えてよかった (2012Album Mix)
11. 銀河放浪
12. 僕らの人生 (2012 Album Mix)
13. 愚か者の詩

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お知らせ

■ライブ情報

Fumiya Fujii Concert tour 2012 「Life is Beautiful」
2012/09/09(日)札幌市教育文化会館大ホール
2012/09/13(木)瀬戸市文化センター
2012/09/15(土)びわ湖ホール・大ホール
2012/09/16(日)熊本市民会館
2012/09/21(金)渋谷公会堂
2012/09/22(土・祝)渋谷公会堂
2012/09/29(土)オリックス劇場
2012/09/30(日)オリックス劇場
2012/10/03(水)六カ所村文化交流プラザ スワニー[追加公演]
2012/10/05(金)黒磯文化会館
2012/10/06(土)仙台イズミティ21
2012/10/08(月・祝)中標津町総合文化会館しるべっとホール
2012/10/10(水)音更町文化センター
2012/10/13(土)大宮ソニックシティ・大ホール
2012/10/14(日)大宮ソニックシティ・大ホール
2012/10/18(木)たつの市総合文化会館赤とんぼ文化ホール
2012/10/20(土)サンポートホール高松・大ホール
2012/10/27(土)紀南文化会館
2012/10/28(日)堺市民会館[追加公演]
2012/10/31(水)大阪国際会議場メインホール
2012/11/01(木)三島市民文化会館
2012/11/03(土・祝) 越前市文化センター
2012/11/04(日)加古川市民会館大ホール
2012/11/08(木)戸田市文化会館[追加公演]
2012/11/10(土)神戸国際会館こくさいホール
2012/11/11(日)守山市民ホール
2012/11/14(水)かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール
2012/11/17(土)渋川市民会館
2012/11/18(日)秦野市文化会館
2012/11/21(水)東金文化会館 大ホール
2012/11/23(金・祝)名古屋国際会議場センチュリーホール
2012/11/25(日)結城市民文化センターアクロス
2012/12/01(土)新潟県民会館
2012/12/02(日)須坂市文化会館メセナホール
2012/12/06(木)Bunkamuraオーチャードホール
2012/12/07(金)Bunkamuraオーチャードホール

Fumiya Fujii Special Live 2012 Winter String
2012/12/15(土)神奈川県立県民ホール 大ホール
2012/12/16(日)大阪国際会議場メインホール
2012/12/21(金)Bunkamuraオーチャードホール[追加公演]
2012/12/23(日)広島アステールプラザ・大ホール
2012/12/24(月・祝)福岡サンパレス
2012/12/28(金)大阪国際会議場メインホール
2012/12/30(日)東京国際フォーラムホールA
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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