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バンド結成15周年を迎えたSHAKALABBITSの渋谷クワトロライヴをレポート!

SHAKALABBITS | 2013.04.05

 “彼らにとって、今回の東名阪での『JAMMIN’ TOUR 2013』は、2013年最初のツアーにして、バンド結成15周年の第一弾企画に当たることもあり、楽しさや一体感、UNITY(ユニティ)を再確認する為のツアーだったのではないのだろうか?”と、ステージの大きさ、お客さんとの密着感や距離感、そして、このご機嫌な対バンメンツの中、ライブのあいだ何度も思った。

 ゲストにREI MASTROGIOVANNI (BAND SET)を迎えてのツーマンライブ形式で行われた今回のツアーは、久しぶりの彼ら名義のクラブクアトロでのツアーということもあり、いつもよりもぐっと近く、身近に感じられるものであった。
ライブ自体は非常にコンパクトであった。アンコールを入れて全20曲。時間にして約100分。しかし、そこには、キチンとしたボリューミーさと都度都度印象深いシーンやハイライトがキチンと配されていた。
“あれ?この感覚って何かに似ているゾ?””あっ、昨年末にリリースされた、1stミニアルバム『BRACKISH』だ!!”。コンパクトながら印象深いチューンのオンパレード。しかも、スピーディさや疾走さだけに逃げない、様々な音楽要素の取り込みや展開、プレイヤビリティや工夫、歌世界が各曲内に展開されていた、あのSHAKALABBITS観だ。そして、それよりも何よりも、あの作品には自由がぎっしり詰まっていた。そのことをこのライヴ中、私は何度も思い返した。

 そんな最新作のライブでのお披露目も兼ねたような今回のツアーは、大阪、名古屋に並び、東京でも、REI MASTROGIOVANNI(レイ・マストロジョバンニ)がオープニングアクトを務めた。バンドセットで臨んだこの日の彼は、まさにオールスタープレイヤーたちに囲まれ、安定した演奏の中、各人の百戦錬磨のアドリブやインタープレイ等を交え、多彩なエンタテインメントを楽しませてくれた。タビーなレゲエ、ネオ・スカ、BEATLESの「Aii Need Is Love」では、会場を楽しそうに、幸せそうに一つにし、新曲も交えた40分のステージを完遂。ボーカル&ベースのレイを中心とした、トロンボーン、トランペット、サイドボーカル兼サイドMC兼ヒューマンビートボックスを交えた6人組スタイルでのそのステージングは、ライヴ中に彼がMCで語っていた通り、「ネオ・スカの次を目指す」にふさわしい音楽性であった。

 今まで楽しそうにおもいおもいのダンスを踊っていたフロアも、次のSHAKALABBITSの登場が近くなると、前方への密度をより増していく。
SEに乗り、まずは、ドラムのMAH、ギターのTAKE-C、そして、ベースのYOSUKEの3人がステージに現れ、デモンストレーションを始め、そこから1曲目の新作でもトップを飾っていた「Sanctuary」のイントロに入る。それに乗り、ボーカルのUKIが可愛く登場。ステージに向けての歓声もより大きくなっていく。そして、UKIがイントロデュース的なシンセフレーズを奏で、2ビートとスカダンスビートを交えたMAHのドラムがライヴを転がし始める。軽快なTAkE-Cのギターカッティングに、スラップも交えたグルーヴィーで躍動感のあるYOSUKEのベース。そこに乗るUKIの”行くわよ!”的なボーカルにより、滑り出しは抜群だ。サビはお客さんの大合唱にお任せ。1曲目にして、早くもステージとフロアとで強いユニティが生まれる。続く「SO EXCITED!」のイントロが現れると会場の熱狂度も更に上がる。ステージ前方の密度が更に高くなる中、UKIが自在にフロアの支配を始める。フロアもそれに負けじと自身の楽しみ方で対抗。良い意味での、<共有>がそこに生まれ出す。
「mademoiselle non non」、UKIのピアニカも飛び出した「Tope con Giro」と前作アルバム中の人気の高いナンバーを交え、その間には、UKIのMCも登場。
「今日は私たちのナンバーで歌って踊って、哀しさや切なさを全部ここに落としていって。私たちが全部拾ってあげるから。明日につなげるためにも、ね」と告げ、より信頼感と寄りかかり度を上げていく。その後には、ギターリフも印象的な英語詞ナンバーの新曲「Let me let me be」が特別に披露され、そのサプライズに会場も大驚喜。そしてイントロではUKIのテルミンプレイも飛び出し、それが楽曲に不思議な浮遊感を寄与していった「スワローキリー」、続けて「Freaky Neo Cowboy」とニューアルバムからのナンバーが2連発され、こちらもフロアを大いに沸かせた。
その後のMCでは、「私たち結成して15年になるけど、大抵のことは友だちだから乗り越えられた。これからもみんなと一緒に歳を重ねていけたらいいな」と、今度はフロアとのこれからも続くユニティの再確認が成される。
ここからは、比較的中期の代表曲が連発される。「ダズリングスープ」では、マイナーコードが醸し出す切なさが、逆に力強さや絆等を思い起こさせ、「時空マスター」では、UKIの指揮の下、会場中がサビを大合唱し、「マッシュルームキャットナンバープレート」では、サビにて大ジャンプを巻き起こした。

 続くMCの際には、MAHが景気づけにビールをグビッと。それを合図に、ここからラストまでの怒涛の<みんな待ってました!!>的な楽曲の連射が始まる。MAHのブラストビートが会場のクラウドサーフの出現を煽った「Head-scissors」、呼応度と合唱度を上げ、会場をひとかたまりにしてしまった「Pivot」、まるで星空に一緒にいるかのような永遠性を与えてくれた「星空の下で」。みんなの笑顔が一つになった本編ラストの「MONSTER TREE」では、まるで全員が大きな一つのモンスタートゥリーを見上げているかのように、ステージとフロアが最も近くなり同化した瞬間であった。

 アンコールは3曲。「喜びも哀しみも人生のスパイスみたいになっていけばと思う。スパイシーに行きましょう!」とUKIの力強い言葉の後、放たれた「SPICE!」は、ブレイブ感たっぷりだったし、続く「Soda」は、会場中に幾つかのモッシュピットを生み、みんなが楽しそうにその中を一体となって走り回った。そして、特筆すべきはやはり最後に飛び出した、前出のREI MASTROGIOVANNI BAND SETも交えた、「Jammin’」に尽きる。このツアーのタイトルとしても、ニューアルバムの中でも特別な意味会いと歌内容を持っていた同曲は、この会場とこのステージの大きさ、お客さんとの近さやステージを一緒に回った仲間たちと一緒にプレイするからこそ、歌の意味も、より増したように思えた。そして、ステージ/フロア問わず、プレイ中も、そしてプレイ後もいつまでも消えることのなかった、その笑顔が何よりも、この充実感と、一緒に成れること/一緒に時間を過ごせたことの嬉しさと喜びを物語っていた。
UNITY…まさに2013年、結成15周年を迎えたSHAKALABBITSのテーマは、これだな。なんて、ライヴの帰路に何度も、そう思った。

【取材・文:池田スカオ和宏】

tag一覧 ライブ 女性ボーカル SHAKALABBITS

リリース情報

BRACKISH

BRACKISH

2012年11月07日

ポニーキャニオン

1. Sanctuary
2. スワローキリー
3. Freaky Neo Cowboy
4. Combat Radio
5. Tympanum
6. Jammin’

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セットリスト

JAMMIN’ TOUR 2013
2013.3.19@渋谷CLUB QUATTRO

  • 1. Sanctuary
  • 2. SO EXCITED!
  • 3. mademoiselle non non
  • 4. Tope con Giro
  • 5. Let me let me be
  • 6. スワローキリー
  • 7. Freaky Neo Cowboy
  • 8.ダズリングスープ
  • 9.Tympanum
  • 10.ポビーとディンガン
  • 11.時空マスター
  • 12.マッシュルームキャットナンバープレート
  • 13.Head-scissors
  • 14.That thing you do!
  • 15.Pivot
  • 16.星空の下で
  • 17.MONSTER TREE
Encore
  • En-1.SPICE!
  • En-2.Soda
  • En-3.Jammin’

お知らせ

■ライブ情報

B-DASH presents
「SERVICE SPECIAL EDITION」
NEW ALBUM「 E’」リリースパーティー

2013/05/03(金・祝)品川ステラボール

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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