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スペースシャワーが送る「SWEET LOVE SHOWER 2013」1日目の模様をレポート

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER | 2013.09.17

 毎年このEMTG MUSICでもレポートしている、スペースシャワー主催の野外ライブイベント「SWEET LOVE SHOWER」(以下:SLS)が、今年も例年同様8月最終土日、山中湖交流プラザ きららにて行われた。富士山が世界文化遺産に登録されてから初の開催となった今回。その霊峰に抱かれるように、出演アーティストそれぞれが終始自分たちらしいパフォーマンスを展開し、両日合わせ3万人の観客を沸かせた。
 ここのところ天候があまり芳しくない回が続いたが、今年は両日とも概ね晴れ。1日目は途中何度かきまぐれな軽い風雨に見舞われたものの、各アーティストが贈る<現在の自分たち>を、その風光明媚なロケーションのなか堪能させてもらった。

 LAKESIDE STAGEの一発目はサンボマスターであった。山口隆(唄とギター)による「一発目だけど、これで終わりにしてやるぐらいの気概で演るから!」という煽動から、各曲を通して会場に<愛>と<平和>を広げていった彼ら。気温以上に熱いその説得力のあるソウルフルな歌声とエモーショナルなバンドサウンドが、初日一発目とは思えないほどの活力を会場中に漲らせる。とは言え、その熱さは“温かい”類のもの。彼らが歌い、放つ、不器用者のロックンロールに、“彼らの歌と一緒だったら、本当に世界を変えられるのかもしれない…”と思ったのは私だけではないだろう。

 Mt.FUJI STAGEの一番手はYOUR SONG IS GOODだ。「今日はほとんどノンストップで行きますから」とは、サイトウ“JxJx”ジュン(Org. Vo.)。“富士をバックにのんびり眺めるように楽しもう”と挑みはしたものの、高揚させる楽曲の連発に、気づけば踊りっぱなし。今秋発売の新作からのチューンも2曲披露し、ひとしきり躍らせた上に、後半もその手は一切緩めず、更に踊らせまくるナンバーを連発。ごきげんなカリビアンチューンの「C/A/C/C」、フロントの3人もパーカッションに持ち替え、躍動感と生命力を会場に導いた「B.A.N.D.」等、最後まで会場をハッピーで嬉々とした顔で躍らせていた。

 LAKESIDE STAGEの2番手にはthe telephonesが登場した。終始会場中にクラップとダンスを呼び込んだ彼ら。野外ながら所かまわず一瞬にしてディスコ化してしまう、その自己世界への誘因の強さには恐れ入る。「太陽をミラーボールにして踊ろうぜ!!」と石毛輝(VOX・G・SYNTHESIZER)。その甲高い声に引っ張られ、会場もどんどん振起していく。1曲目から会場に「DISCO」のレスポンスを炸裂させた「Keep Your DISCO!!!」では、シンセの岡本伸明のクネクネダンスが早くも炸裂。ダンサブルなサウンドに狂気を含ませていった「I Hate DISCOOOOOOO!!!」等に乗り、会場中が思い思いのスタイルで躍っていく。そしてラストの「Love&DISCO」では、ステージと会場とで「LOVE」「DISCO」を叫び合い、広い会場が一つになっていった。

 FOREST STAGEではtricotが始まった。1曲目の「おもてなし」から会場を沸騰させていった彼ら。幾何学的ながらメロディアス、体感的に非常に分かりやすく親しみやすいtricotワールドがいきなり炸裂していく。「夢見がちな少女、舞い上がる、空へ」では、ラテンビートと中嶋イッキュウ(Vo・G)の“私たちは周りの大人と同じような道をたどるものか!!”といった、アジテーション気味のボーカル、サビの歌の解放感が、彼女たちが単なるポストロック/音響系バンドとは一線を画したポピュラリティを多分に擁しているバンドであるところをアピール。後半も代表曲「爆裂パニエさん」「99.974℃」を連射。ラストはメロウながら雄大な「おやすみ」を放ち、会場に幾つもの起爆シーンを残し、4人はステージを去った。

 昨年のFOREST STAGEから今年はMt.FUJI STAGEに。しかもそこも手狭にしてしまったクリープハイプ。その集客からもこの1年の彼らの大飛躍がうかがえる。それはライヴでの各曲の反応からも然り。「去年のこのフェスのおかげでCMのタイアップが決まったんじゃないかと。ANESSAを使って下さい(笑)」と入ったCM曲「憂、燦々」では、多くの人が尾崎世界観(Vo・G)の歌に合わせて同曲を口ずさみ、霊峰富士を前に会場中で「今度会ったらセックスしよう!!」を叫んだ「HE IS MINE」、尾崎のアジテートがたまらなかった「身も蓋もない水槽」、そして「社会の窓」でのお客さんのサビの大合唱は、いつまでも耳に残るものであった。

 このSLSではレキシもまた人気の高いグループだ。今年もMt.FUJI STAGEをいっぱいにした彼ら。戦(いくさ)開始のほら貝が吹きすさぶ中、立てられた「レキシ」ののぼりも勇ましい。1曲目のディスコティックな「きらきら武士」を皮切りに、初見/お馴染み関係なく、分かりやすく覚えやすく、そして日本の稲作文化の歴史が学べる特典付き(笑)な楽曲群が会場を魅了していく。ゲストにサンボマスターの山口を迎えた「墾田永年私財法」では、そのソウルフルな歌声が会場をうっとりさせ、「狩りから稲作へ」では、レキシのジェスチャーや口上に合わせ、多くの人が耳馴染のある歌の数々に乗った語呂合わせやダジャレを、爆笑、失笑、微笑、冷笑混じりに無礼講で楽しんだ。

 LAKESIDE STAGEに移るとNICO Touches the Wallsが始まった。リズムや躍動感に重きを置いたステージングを展開した彼ら。いきなり夏の人気曲「夏の大三角形」から会場全体を惹きつけにかかる。フロントの3人もパーカッションを担当し、その原始的なリズムから繰り出されるビートが生命力を湧き立たせる。後半には偶然にも彼らのステージの前に降ったにわか雨に言及し、「こんな変わりやすい山の天気にぴったり。突然のニワカ雨に降られたような、そんな心を応援する4人からのエールです」と最新シングル曲「ニワカ雨ニモ負ケズ」を披露。そのエールに全力で応えるかのように会場全体がバウンスしているのも高大な1場面であった。

 FOREST STAGEには現在人気急上昇中のKANA-BOONが初登場した。ループギターとラテンドラムがいきなり会場を跳ねさせた「ワールド」、ダンサブルな「クローン」と序盤から盛り上げるナンバーを連発。4つ打ちに合わせ会場中からクラップを起こしたり、サビに入る前にあえて焦らして、起爆力を高めたり、初見のオーディエンスも多い中、その掌握術には目を見張るものがあった。また、中盤ではメジャーデビュー曲「盛者必衰の理、お断り」を披露。ラストの「ないものねだり」に於いては、切り込みのイントロから会場中が大興奮。コール&レスポンスを交え、ラストサビの疾走部ではお客さんも大合唱し、初登場ながら語り継がれるシーンを幾つも残してくれた。

 やや日が落ちた頃。Mt.FUJI STAGEにplentyが現れる。牧歌的なシチュエーションの中、彼らの演奏はどのように響き、機能するのか?結果は胸に隠されていた本音が徐々に姿を現し、それらが浄化されていくかのようなステージであった。後ろ向きに響く人生の歌とヒリヒリとしたサウンドも、どこかマイルドに感じたこの日。サイケな「或る話」、福音にも似た重厚で神々しいハーモニーも印象的だった「よろこびの吟」、ラストの雄大なロッカバラード「蒼き日々」では、分かってもらえない、だけど分かってもらいたい、そんな気持ちがダイナミックなサウンドに乗り、聴き手にコミュニケーションを求めてくるように響いた。

 4年ぶりに登場したflumpoolのステージは「花になれ」から始まった。多くの人にとって既知の同曲がいきなり会場を一つにする。続いて「星に願いを」では、山村隆太(Vo)もハンドマイクで歌い、新曲「大切なものは君以外に見当たらなくて」では、ギターをアコギに持ち替え、感情移入たっぷりに、込めた気持ちを歌に乗せて放つ。同曲のシングアウト部では大合唱が起こり、一緒に歌った者、またそれに聴き入っていた者各々が思い浮かべる愛しい人への想いへと変わっていった。そして長いコール&レスポンスのあとの「イイじゃない?」では、充分温められた分、その起爆力も大。4つ打ちディスコナンバーに乗り会場中が楽しそうに踊り、ラストの「君に届け」では、清涼な気持ちが会場に開展していった。

 1日目のMt.FUJI STAGEのトリはサカナクションだった。この日の彼らは、あえて通常のワンマンを凝縮した統一感のある世界観で我々を魅了。それはある種、非常にストイックで高尚なものであった。「山中湖?今日も最後まで踊っていくゾ?」と、山口一郎(Vo)の呼び声から入った「アイデンティティ」では、そのトライバルでアフロなビートが会場を揺らす。中でも圧巻だったのは中盤のシームレスに展開される楽曲群と、レーザー、パルス、ムービング等によるライティングとの共演であった。特にレーザーによる「SAKANACTION SWEET LOVE SHOWER」の印刻は、さながらイリュージョンでも体験しているかの如く。ラストの「夜の踊り子」では、会場全体がバウンスを起こし、パルスが作り出した雪が真夏の山中湖に共同幻想を体験させてくれた。

 初日のLAKESIDE STAGEのトリはTHE BAWDIESが務めた。中学の頃からスペースシャワーTVに親しんできたという彼ら。その檜舞台はさぞかし眺めも良かったことだろう。終始濃厚でジューシーなソウル汁を歌や音と共に発汗。会場をダンスパーティへと一変させにかかる。「お祭り野郎の大騒ぎ。心を裸にして楽しんで欲しい」とシャウトとツイスト誘発のナンバーを連発。しかも所々会場との繋がりを確かめるようにコール&レスポンスを交える。後半は更に飛ばしていく。中でも、「音楽自体にパワーがあるんじゃなくて、音楽をみんなで歌ったりして、それがパワーに変わっていくんだ」と言うROY(Vo・B)のMCのあと放たれた「A NEW DAY IS COMIN’」では、まさにその言葉が体現されていく。アンコールでは11月発売のニューシングル「THE SEVEN SEAS」もライヴ初披露。ミディアムでスイートな同曲は、今後さらに多くの人の心を奪いそうだ。最後までスカッとした気分にさせてくれた彼ら。この日を締めるギターのTAXMANによる「SWEET LOVE SHOWERわっしょい」で、初日の熱闘は幕を閉じた。

【取材・文:池田スカオ和宏】
【撮影:上山陽介/釘野孝宏/古溪一道/SUSIE/渡邉一生(50音順)】


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セットリスト

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2013
2013.8.31@ 山中湖交流プラザ きらら


[LAKE STAGE]
サンボマスター
アーティストの意向により掲載を控えさせて頂きます

the telephones
  1. Keep Your DISCO!!!
  2. I Hate DISCOOOOOOO!!!
  3. Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!
  4. It’s Alright To Dance (Yes!!! Happy Monday!!!)
  5. D.E.N.W.A
  6. Monkey Discooooooo
  7. Love&DISCO

SPECIAL OTHERS
  1. Tomorrow
  2. ORION
  3. PB
  4. Laurentech

NICO Touches the Walls
  1. 夏の大三角形
  2. THE BUNGY
  3. チェインリアクション
  4. ニワカ雨ニモ負ケズ
  5. Broken Youth
  6. 手をたたけ

flumpool
  1. 花になれ
  2. 星に願いを
  3. 大切なものは君以外に見当たらなくて
  4. イイじゃない?
  5. 君に届け

THE BAWDIES
アーティストの意向により掲載を控えさせて頂きます

[Mt.FUJI STAGE]
<OPENING ACT>
THE ORAL CIGARETTES
  1. mist...
  2. N.I.R.A
  3. 瓢箪山の駅員さん
  4. 逆恨み小僧
  5. 大魔王参上
  6. Mr. ファントム

YOUR SONG IS GOOD
  1. THE LOVE SONG
  2. (新曲1)
  3. (新曲2)
  4. C/A/C/C
  5. B.A.N.D.
  6. Changa Changa

クリープハイプ
  1. オレンジ
  2. おやすみ泣き声、さよなら歌姫
  3. ラブホテル
  4. グレーマンのせいにする
  5. 憂、燦々
  6. HE IS MINE
  7. 身も蓋もない水槽
  8. 社会の窓

レキシ
  1. きらきら武士
  2. 墾田永年私財法(w/ 田ンボマスター)
  3. 狩りから稲作へ

plenty
  1. 人間そっくり
  2. ACTOR
  3. 劣勢
  4. 或る話
  5. よろこびの吟
  6. 蒼き日々

サカナクション
  1. ミュージック
  2. アイデンティティ
  3. ルーキー
  4. 僕と花
  5. 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』REMIX
  6. ネイティブダンサー2013 REMIX
  7. 夜の踊り子

[FOREST STAGE]
THE NAMPA BOYS
  1. 到来
  2. 螺旋インセクト
  3. 悪魔
  4. MAKEINU SONG
  5. プランジ
  6. 夜明けの太陽

tricot
  1. おもてなし
  2. 夢見がちな少女、舞い上がる、空へ
  3. 3.14
  4. 爆裂パニエさん
  5. 99.974℃
  6. おやすみ

Rihwa
  1. CHANGE
  2. It’s you!
  3. モンスターのかくれんぼ
  4. 可愛いおねがい
  5. whatever
  6. Last Love

KANA-BOON
  1. ワールド
  2. クローン
  3. 盛者必衰の理、お断り
  4. ストラテジー
  5. ないものねだり

GOOD ON THE REEL
  1. ゴースト
  2. 2月のセプテンバー
  3. それは彼女の部屋で二人
  4. ハッピーエンド

[WATERFRONT STAGE]
<MORNING ACOUSTIC>
小南泰葉
  1. Soupy World
  2. 09電車
  3. 嘘憑きとサルヴァドール
  4. やさしい嘘

SALU
  1. Rebirth
  2. In My Life
  3. 鵠沼フィッシュ
  4. The Girl On a Board
  5. IN YOUR SHOES
  6. 堕天使パジャマ
  7. I Gotta Go

<CLOSING DJ>
サイトウ“JxJx"ジュン(YOUR SONG IS GOOD)

お知らせ

「SWEET LOVE SHOWER 2013」の模様は
10月に計6時間の大型特番としてオンエア!


「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2013 Day1/Day2」
【Day1】(8/31収録)10月19日(土)21:00〜24:00 他
【Day2】(9/1収録)10月20日(日)21:00〜24:00 他

「Twilight Shower」
10/18(金)24:00〜25:30他

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