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10年分の感謝は飛躍のための決意へ。スキマスイッチ、ツアーファイナル!

スキマスイッチ | 2013.12.02

 今年デビュー10周年を迎えたスキマスイッチ。8月にリリースしたオールタイムベストアルバム『POPMAN’S WORLD~All Time Best 2003-2013~』を携え、全国4ヶ所5公演で10万人を動員してきたアリーナツアーの最終日となったこの日は、アリーナならではの大規模な映像演出や照明効果などを盛り込みながらも、ステージとの距離感を感じさせないアットホームなライブが繰り広げられた。

 バンドメンバーとともに1万2千人の大歓声で迎えられた2人がまず繰り出したイントロは「ゴールデンタイムラバー」。バッキバキのホーンセクションが華やかに響いた「view」へと続く、なんとも攻撃的な選曲での幕開けだ。懐かしさよりも、いま目の前で生まれている鮮やかな音像への興奮。この瞬間にも進化しているスキマスイッチのサウンドがアリーナに響き渡った。

「今日はファイナルです!僕らも噛みしめながら、ゆっくりやっていきたいと思います。出来るだけ長くいたいね、ステージに」(大橋)

「もういいって言われるくらいね(笑)」(常田)

 ここが巨大なアリーナだということを忘れてしまいそうなくらい、マイペースな2人のMCに会場の空気がなごむ。リラックスモードになったところで披露されたのは、スキマスイッチ結成当初に初めて2人で制作したという「夕凪」だ。続けて「藍」、「ボクノート」。言葉をかみしめるように大橋がじっくり歌い上げ、強く美しい音色で常田の鍵盤が呼応している。聴く人それぞれの思い出もたくさん刻まれているであろうこの3曲は、当時のニオイを少しだけ残しながらも、現在のスキマスイッチとしての空気をまとった新鮮な印象に。感動の余韻とともに、客席からは長い長い拍手が寄せられていた。

 今回のアリーナツアーは公演がほぼ週末に行なわれてきたこともあって、「前回の大阪からだいぶ空いたけど、プライベートは何してたの?」という大橋の問いかけで始まった2度目のMCタイム。話はどんどん脱線していき、終いには2人並んで「タクヤでーす」「シンタでーす」「2人合わせてスキマスイッチでーす。しかしまぁ、最近の納豆っていうのはすごいですね!…」なんて漫才まで始まってしまった(笑)。思いがけない展開にオーディエンスもバンドメンバーも大爆笑。誰も止める人のいないトークは延々と続き、「こんなだからDVDではMCが全カットになるんだよ(笑)」(大橋)、「今3曲ぐらいやれたよ、たぶん(笑)」(常田)、「昔MCで喋りすぎて、そのあと一切声が出なくなったりもしたからね(笑)。10年もやってるといろいろあるよね」(大橋)と半ば強引(またはミラクル)な着地を見せ、中盤戦へと突入した。それにしても本当に仲のいい2人。この人柄もまた、スキマスイッチの音楽に欠かすことの出来ないスパイスだ。

 この日はメインステージからコの字に花道がせり出していたのだが、「ちょっと懐かしい曲をやります」(大橋)といって始まった「ふれて未来を」で大橋がその花道を進むと、客席からは大歓声が沸き起こった。たくさんの手拍子が演奏に加わり、常田も大橋も、それぞれの場所からみんなの笑顔を嬉しそうに見渡している。そんな2人の表情を見てさらに盛り上がるオーディエンス。会場の広さなんて関係なく、音楽の力でステージと客席がひとつになった瞬間だ。みんなの歌声でさらなるパワーを得た2人は、その後「マリンスノウ」「さいごのひ」でエモーショナルな歌声と力強い演奏をアリーナいっぱいに響かせた。

 後半は、「Hello Especially」で常田のピアニカがあたたかい雰囲気を作り出したかと思ったら、音と光の渦の中で圧倒的なエネルギーを放った「SL9」へ。メリハリの効いた流れはどんどん勢いを増していき、花道で「トラベラーズ・ハイ」を歌っていた大橋がアリーナ席に飛び降り、スタンド席へと駆け上げる一幕も。かなりもみくちゃにされていたようだが、ファンにとっては嬉しいハプニングだったに違いない。そしてもうひとつ、1万2千人の大合唱となった「全力少年」で、花道を一周してきた大橋が常田に駆け寄り「セカイを開くのは僕たちだー!」と叫んだシーンも忘れられない。10年分の感謝は、さらなる飛躍のための決意へ。ウォー!という賛同のレスポンスも抜群のタイミングだった。歌い終えた大橋は「どうもありがとう!本当に楽しかった。10年経ってもこうしてステージに立たせてもらってることが本当に嬉しいです。僕たちが曲を書いても受取ってくれる人がいないと10年間もやってこれなかった。言葉にしきれないほどの感謝をしています」と語り、旅立ちを歌った「スカーレット」で本編を締めくくった。

 アンコールではようやく常田も花道を通ってセンターのステージへ。客席からは悲鳴のような歓声が上がる。「今日は弾いてていろんな気持ちになりました。すごく嬉しくて、涙が出てきちゃったりしてね。過去の曲も、これからの曲も愛して下さい。お願いします!」と常田。2人だけのステージで演奏されたのはもちろん「奏(かなで)」だ。静まり返ったアリーナに美しいピアノの音色が響き、優しい歌声が重なる。2人の原点を見るような美しい時間に、惜しみない拍手が寄せられた。アンコールの最後は、再びメインステージに戻り、バンドメンバーとともに「虹のレシピ」を披露。これからも音楽を作り続けたい、そしてみんなに届けたい。シンプルだけど2人の覚悟が刻まれたようなこの曲を聴いていると、11年目に突入したスキマスイッチがこれからどんな扉を開けていくのかがますます楽しみになった。

【取材・文:山田邦子】
【撮影:岩佐篤樹】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル スキマスイッチ

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リリース情報

スキマスイッチ 10th Anniversary Arena Tour 2013 “POPMAN’S WORLD”(初回生産限定盤)(DVD付)

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2014年02月26日

アリオラジャパン

[DISC 1]
1. 10th −type P.W.−
2. ゴールデンタイムラバー
3. view
4. 螺旋
5. LとR
6. 夕凪
7. 藍
8. ボクノート
9. ふれて未来を
10. アカツキの詩
11. 晴ときどき曇
12. マリンスノウ
13. さいごのひ

[DISC 2]
1. Hello Especially
2. SL9
3. ユリーカ
4. ガラナ
5. トラベラーズ・ハイ
6. 全力少年
7. スカーレット

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リリース情報

[スキマスイッチ]POPMAN’S WORLD~All Time Best 2003-2013~(初回生産限定盤A)

[スキマスイッチ]POPMAN’S WORLD~All Time Best 2003-2013~(初回生産限定盤A)

2013年08月21日

アリオラジャパン

■DISC-1
01.view
02.君の話
03.奏(かなで)
04.ふれて未来を
05.冬の口笛
06.全力少年
07.雨待ち風
08.キレイだ
09.飲みに来ないか
10.ボクノート
11.ガラナ
12.スフィアの羽根
13.アカツキの詩
14.藍
15.惑星タイマー
16.マリンスノウ
■DISC-2
01.虹のレシピ
02.雫
03.ゴールデンタイムラバー
04.8ミリメートル
05.アイスクリーム シンドローム
06.さいごのひ
07.晴ときどき曇
08.石コロDays
09.センチメンタル ホームタウン
10.ラストシーン
11.ユリーカ
12.スカーレット
13.トラベラーズ・ハイ
14.Hello Especially

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セットリスト

Sukimaswitch 10th Anniversary Arena Tour2013“POPMAN’S WORLD”
2013.11.17@さいたまスーパーアリーナ

  1. ゴールデンタイムラバー
  2. view
  3. 螺旋
  4. LとR
  5. 夕凪
  6. ボクノート
  7. ふれて未来を
  8. アカツキの詩
  9. 晴ときどき曇
  10. マリンスノウ
  11. さいごのひ
  12. Hello Especially
  13. SL9
  14. ユリーカ
  15. ガラナ
  16. トラベラーズ・ハイ
  17. 全力少年
  18. スカーレット
Encore
  1. デザイナーズマンション
  2. 奏(かなで)
  3. 虹のレシピ

お知らせ

■ライブ情報

Sukimaswitch 10th Anniversary“Symphonic Sound of Sukimaswitch”
2013/12/28(土)日本武道館

EX THEATER OPENING SERIES 2014 NEW YEAR PREMIUM “GO LIVE VOL.1”
2014/01/19(日)EX THEATER ROPPONGI

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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