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ViViDの“総括”と“挑戦”、バンドの全実力をぶつけた2日間!

ViViD | 2014.03.07

「OVER THE LIMIT~scars~」
 2013.12.26@Zepp DiverCity

 バンド史上最長となる全国ツアーを敢行し、2013年はライブを中心にした活動を行なっていたViViD。年間のライブ本数が50本を超えるという、まさに“ライブイヤー”という言葉がふさわしい1年を締めくくるべく、彼らは12月26、27日にZepp DiverCityにて2daysワンマン“ViViD LIVE 2013「OVER THE LIMIT」”を開催した。このライブは、初日と2日目で異なったコンセプトを設けていて、初日である「~scars~」は、新曲を一切演奏せずに、過去に彼らが世に放った楽曲のみでセットリストを構築するという、長く彼らを追いかけているファンにとって垂涎のライブとなった。そして、この1年で磨き上げたライブパフォーマンスをもってこれまでのViViDを総括するという、言わば現時点での5人の集大成的とも言えるステージでもあった。

 会場に流れているBGMがストップし、ゆっくりと幕が開いていくと、そこにはスーツスタイルでビシっと決めたメンバー達の姿が! 「始めようかTokyo!」というシンの第一声にオーディエンスのテンションがグっと上がり、「69-II」と「Re:Load」をプレイ。イヴのベースソロが実に活き活きとしていて、疾走感を更に増幅させて行く。「もっと声を聞かせてくれよ!」と、気合いの入ったコール&レスポンスを繰り返した後に「BLUE」へとなだれ込み、「今日一番揺らして行こうぜ!」と披露されたのは「キミコイ」! フロアの熱をグングンと高めていく5人の姿が実にたくましい。

 そこからも「risk」、「RIDE on time」「ANSWER」と、まったく攻撃の手を休めずに駆け抜けていくメンバー達。パワフルさのみならず、艶っぽさもグンと増したシンをはじめ、アグレッシブかつ流麗にギターを弾き倒すRENOとRYOGA、クールにリズムを刻みつつも、白熱したらフロアへダイブを決行するイヴや、激しいドラミングをしながら、時折熱いシャウトでオーディエンスを煽りまくるKo-ki。まさに「OVER THE LIMIT」=限界を超えるような壮絶なテンションで熱いライブ空間を作り上げていった。

 中盤ではミディアムナンバーの「Trail of Tears」から、支えてくれている人々への大きな愛を歌う「夢ノミチシルベ」へ。シンはオーディエンスに語りかけるように優しく、力強く歌い上げた。そんな暖かくて柔らかな空気から一変、後半戦では再び攻撃モードに突入していった。「Distance of mind」では、イヴとKo-kiが激しく頭を振り乱しながら情熱的にプレイすると、それに呼応するようにオーディエンスもヘッドバンギング。そして「FAKE」を経て本編ラストの「「夢」~ムゲンノカナタ~」へ。オーディエンスとのすさまじい一体感を生み出し、大興奮に包まれたまま本編を終えた。

 アンコールでは、「久し振りのこの曲を届けます」と、「睡蓮人」と「星ノ雨」を披露。ミラーボールがフロアを美しく照らし出し、幻想的な空間を作り上げる。そして、「Take-off」「悪女♂トリッキー」で熱を再び急上昇させると、「今日までのみんなへの“ありがとう”を、そして“これからもよろしく”という想いを込めて、久々にみんなと一緒に歌いたいと思います」と、ラストナンバーの「Dear」を披露。会場がこの日最大の多幸感で包み込まれ、初日は終了。「ViViDここにあり」と言わんばかりの圧巻のパフォーマンスで、オーディエンスの眼、耳、身体、心、ありとあらゆる全てに「爪痕=scars」をしっかりと残し、翌日の「~genesis~」へ向かっていった。


「OVER THE LIMIT~genesis~」
 2013.12.27@Zepp DiverCity

 12月26日の「~scars~」に続き、2日目の12月27日に行われたのが「~genesis~」。かねてから発表されていたように、演奏曲のほとんどを新曲で構成するという、非常に挑戦的な内容のもの。メンバーはもちろん、オーディエンスにとっても予測不能の展開となることは間違いない。

 高まる期待感とともにSEが流れ、メンバーがステージに登場する。気になる1曲目は2013年12月18日に配信でリリースされた「THEATER」だった。勢いに乗って2曲目に突入。ミディアムな出だしからハードに展開するViViDらしい楽曲が広がる。当然、ここから初めて耳にする楽曲が連続するわけだが、瞬く間にノリをつかむファンの感覚にも驚かされた。まるで前に聴いたことがあるかのように体を揺らしたり、腕を突き上げて、すっかり楽しんでいる。本編は新曲と、それを飲み込もうとする観客との熱いやりとりが印象的だった。

 披露された新曲の多くは2月26日リリースのニューアルバム『THE PENDULUM』に収録予定のもの。前半は、バンドのアンサンブルを活かしたハードな曲で固められていたが、中盤ではピアノのイントロで始まるキャッチーなナンバーを聴かせるなど、バンドの多様性を見せつけた。数曲演奏したあと、シンが「これが、俺たちがみんなに届けたかった曲たちです。最高だろ!」と、自信たっぷりに宣言する。後半も、ヘドバンを駆り立てる激しい楽曲が飛び出し、場内の熱気も上昇。9曲目となった本編最後の曲は、力強いビートとキャッチーなメロディーが印象的なViViDらしい楽曲。このブロックになると、もはやメンバーの表情からは、新曲を演奏するプレッシャーは感じられず、RENOもRYOGAもイヴも、そして頭を振りながらドラムを叩いていたKo-kiも、ライブそのものを楽しんでいるようだった。

 アンコールでは、おなじみのオープニングSEが流れ、まるでもう1回ライブが始まるかのような盛り上がりをみせる。そう、このアンコールではインディーズ時代の曲はもちろん、ライブでおなじみのマストチューンなどが、タップリと用意されていたのだ。メンバーも観客も、本編での緊張感を吹き飛ばすような勢いで熱い一体感を作り出す。大ラスでお披露目したのは2月5日リリースのニューシングル「光-HIKARI-」。疾走感のあるサウンドは、バンドが2014年にこめた思いを存分に感じさせるものだった。

 アンコールが終わったあとも、リリース予定や新たなツアースケジュールが次々に発表され、場内は歓声に包まれた。2014年は、2月?4月にかけて全国で24公演が行われる“ViViD TOUR 2014「THE PENDULUM?mobcircle?」”と、5月?6月に全国5か所のZeppで行われるViViD TOUR 2014「THE PENDULUM?ALIVE?」と長期間に渡ってツアーが続くほか、2月5日リリースのニューシングル「光-HIKARI-」、2月26日リリースのニューアルバム『THE PENDULUM』と新作も続々登場し、怒涛の活動が続いていく。ViViDにとって飛躍の一年になることは間違いない。

【取材・文:26日 山口哲生 / 27日 海江敦士】
 【撮影:26日 土谷友紀恵 / 27日 花北幸奈】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル ViViD

リリース情報

THE PENDULUM (初回生産限定盤A)

THE PENDULUM (初回生産限定盤A)

2014年02月26日

Epic Records Japan Inc.

[CD]
1.Winding Road
2.光-HIKARI-
3.THEATER
4.RED
5.Little Dreamer
6.ANSWER
7.Crescent
8.天音
9.SCENE 033
10.33-XIV
11.The Devil whispers
12.HORIZON
13.LETTER
14.Good Morning World

[DVD]
「Winding Road」Music Video&Making
ViViD LIVE 2013「OVER THE LIMIT〜scars〜」BEST GIGS

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お知らせ

■ライブ情報

ViViD TOUR 2014
「THE PENDULUM〜mobcircle〜」

2014/02/01(土)柏PALOOZA
2014/02/02(日)新横浜NEW SIDE BEACH!!(旧サンフォニックホール)
2014/02/04(火)徳島club GRINDHOUSE
2014/02/05(水)高知X-pt.
2014/02/13(木)KYOTO MUSE
2014/02/15(土)yokohama Bay Hall
2014/02/23(日)HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3
2014/02/28(金)水戸 LIGHT HOUSE
2014/03/08(土)太田市新田文化会館 エアリスホール
2014/03/11(火)名古屋ell.FITS ALL
2014/03/13(木)金沢AZ
2014/03/16(日)周南TIKI-TA
2014/03/18(火)神戸VARIT.
2014/03/19(水)広島ナミキジャンクション
2014/03/21(金・祝)米子laughs
2014/03/22(土)和歌山CLUB GATE
2014/03/23(日)ESAKA MUSE
2014/03/26(水)秋田club SWINDLE
2014/03/28(金)仙台CLUB JUNK BOX
2014/03/30(日)酒田MUSIC FACTORY
2014/04/19(土)SHIBUYA-AX
2014/04/24(木)佐賀LIVE HOUSE GEILS (振替公演)
2014/04/25(金)長崎DRUM Be-7(振替公演)
2014/04/28(月)大分DRUM Be-0(振替公演)
2014/04/30(水)宮崎SR BOX(振替公演)

ViViD TOUR 2014
「THE PENDULUM〜ALIVE〜」

2014/05/23(金)Zepp Fukuoka
2014/05/27(火)Zepp Namba
2014/06/02(月)Zepp Nagoya
2014/06/05(木)Zepp Sapporo
2014/06/11(水)Zepp Tokyo

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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