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6人のUVERworldが4万人のCrewと叶えた夢

UVERworld | 2014.07.22

 2014年7月5日。
TAKUYA∞、彰、克哉、信人、真太郎は、3月に正式メンバーとなった誠果(Sax Manipulator)と4万人のCrew(自身のファン)と共に、京セラドームという1つの夢を叶えた。心の底から彼らを求めるCrewが全国から集まったその景色は、あたたかで、素晴しく美しかった。

 7月2日にリリースしたばかりのニューアルバム『Ø CHOIR』の中に在る「誰が言った」の歌詞の中にTAKUYA∞が記したように、6人編成のバンドであった彼らは、Sax Manipulatorの誠果を除いた5人で、2005年の7月6日にデビューした。誠果はその後もサポートメンバーとして5人と共に音を重ねてきていたが、5人の中には、“いつか誠果を正式メンバーとして迎え入れ、6人でステージに立ちたい”という曲げることの出来ない強い想いがあったのである。

 そして。2014年の3月。彼らはやっと、デビューから9周年を迎えようという今、その夢を現実のモノとしたのだ。

 常に妥協を許さず、長いモノに巻かれることなく、ただただ自分達の音を信じて突進んできた彼らは、その信念をついに貫いてみせ、地元である関西1の大箱に、6人で帰ってきたのである。

 2014年7月5日。京セラドーム。
開演時間を少しまわったその瞬間。客席の明かりが全て落とされると、ステージ後ろの巨大なヴィジョンに映画のようなオープニング映像が流れた。全国から集まったUVERworldCrewが大きな歓声を上げると、ゆっくりと左右に開かれた高い位置から6人は揃って登場したのである。その登場は、4年前の東京ドームを思い出させた瞬間でもあった。たいていバンドは、ドラムから順にステージに登場し、最後にボーカリストがステージに現れてメンバーが揃う流れだが、彼らは東京ドームのときもこの日も、全員で姿を現したのである。この日は特に、“6人であるUVERworldの意味”をしっかりとCrewの目に焼き付けたかったのであろう。そんな彼らの無言のメッセージを、Crewたちはしっかりとその目に焼き付けていたようだった。

 “こういう曲をシングルとしてリリース出来たことを嬉しく思う”
 と、当初のインタビューで語っていた「GOLD」からスタートしたライヴは、一気に加速していった。TAKUYA∞の歌声に合わせ、歌詞を口ずさみながら演奏していたメンバーたちが1人1人ヴィジョンに映し出されていく。もちろん、そこには誠果の姿もあった。これまでは、同じステージにいながらも、ヴィジョンに映し出されることのなかった誠果に、Crewたちはさらに大きな歓声を送っていた。そう。Crewたちもメンバーと同じく、誠果がメンバーとして戻ってくる日を待ち焦がれていたのである。

「始まったぞ! 京セラドームでUVERworldがボッコボコに暴れてるのを見たいヤツはどれけ居るんだ? 1人残らず最高まで連れてってやるよ!」(TAKUYA∞)

 いつも以上の熱を吐き出すTAKUYA∞の声に、Crewたちもいつも以上の熱で返していく。難解なフレーズと難解な曲構成を、寡黙にプレイしていく彰、克哉、信人、真太郎、そして誠果。“最高の仲間”が奏で出すサウンドに乗り、相変わらずの全力でステージ狭しと走りまくるTAKUYA∞。まさに。この我武者らさこそが彼らUVERworldである。1曲ごとのイントロで4万人の大歓声が上がっていた光景に、TAKUYA∞はこんな言葉を投げかけた。

「なんだ、この夢みてぇな景色は! 12年前滋賀県で、4畳半の部屋に6人で集まって次にやる曲作ってたんだよ。この曲が、まだここで輝いてるって最高のことなんだよ! この曲が俺たちにくれたチャンスです!」

 TAKUYA∞のそんな言葉の後に届けられたのは「CHANCE!」。

「明日でデビュー9周年を迎えます。3月でサックスの誠果が戻って来ました! 初の京セラでのライヴに6人で立つことが出来ました! 間に合いました! ということで、やる気満々で来ております!」(真太郎)

 そんな真太郎の言葉にTAKUYA∞も言葉を続けた。

「最高の一歩を踏み出せそうです。3日前、700人、800人のライヴハウスでライヴしてたけど、そのときの気持ちと何一つ変わってません! (真太郎に向って)オマエ、ライヴハウスのとき、服なんか着てなかったじゃん! みんなでここをライヴハウスにしちゃうくらいの勢いで行こうぜ!」(TAKUYA∞)

 真太郎はTAKUYA∞の言葉を受け、タンクトップを脱ぎ捨てると、激しいドラムフレーズを叩き出し、「7th Trigger」へと繋げた。

 「浮世CROSSING」の柔らかなメロディに声を重ねたCrewたちは、誠果のサックスから幕を開ける「IMPACT」で6人が攻めると、今度は力強いウォーウォーという掛け声を重ねて曲を盛り上げた。

「リミッターは切れたぞ!」
 最高潮に達したTAKUYA∞の声に、ステージ上の9ヵ所から大きな炎が燃え上がった。信人がアップライトでベースソロを魅せ、TAKUYA∞は2本のマイクを使い分けながら声をぶつけていく。彼らがアップライトという新たな武器を手に入れたステップアップの瞬間でもあった「REVERSI」は、素晴しく会場を盛り上げた。間髪入れずに「LIMITLESS」が届けられた後、TAKUYA∞の元にスタッフが駆け寄った。ナント、TAKUYA∞のイヤモニが壊れていたと言うのだ。イヤモニというのは、バンドの音を返している大切な役割りを担うモノ。ミュージシャンにとっては命綱とも言える大切なモノなのだ。それが故障し、TAKUYA∞にまったく音が返っておらず、無音の状態だったと言うのである。それなのにTAKUYA∞は、そんなアクシデントをまったく感じさせない唄でライヴを引っ張っていたのである。いつもの感覚と、メンバーの手元、わずかに聴こえてくる真太郎のドラムの音を頼りに、TAKUYA∞は必死に歌い切っていたのだ。これは誰もが出来ることではない。同じアクシデントに見舞われたアーティストは、おそらくライヴを一時的に中断させることだろう。しかし。TAKUYA∞は、音を止めることなく唄い切ったのである。

「みんなでタオル振り回してた曲(4曲前の「energy」)からイヤモニがつぶれちゃってさ。1人ぼっちだったわ! 「IMPACT」んとき、めちゃめちゃ暴れてたのはそのせい。本番でしかおきないようなピンチってあるんだよね。でも、今日は日本中から応援してくれてるCrewたちが集まってくれてる大切な日なんだわ! だから頑張んなくちゃいけないんだわ! 死んでもう一回生まれ変わっても、もう一回会いたいと思える友達が居るから。本気を伝えたいとき、何かを乗り越えたいとき、この唄を歌います」(TAKUYA∞)

 届けられたのは「23ワード」。10周年を迎えるに相応しい景色がそこに広がった。
 そして。彼らは、ここから始まる新たな世界に向け、「0 choir」を届けた。大切な人を悲しませないように??。そんな想いが込められた優しい歌詞。アルバムのリード曲でもあるこの曲は、6人が大切に想うCrew1人1人の胸にしっかりと送り届けられた。

「もっともっと近くに感じたいだろ! 俺たちがそっちに行くから! 俺の言葉だけがメッセージではない。5人1人1人の音がメッセージだから!」

 TAKUYA∞の言葉を合図に、彰、克哉、信人、真太郎、誠果はメインステージから後方に用意されたサブステージ(1人1人が高くせり上がる個別のステージ)に移動すると、インスト曲「Massive」を最高の音圧で届けたのだった。

 そして。「Wizard CLUB」では、メインステージから真っ直ぐに伸びた花道の先端で6人が集まり、ドラムパフォーマンスを魅せ、Crewたちをさらに盛り上げていったのだった。

 この日は、ドームという場所ならではのFreFlowという新型のペンライトシステムで客席を光の演出で埋め尽くしたり、鼓和-core-というドラムパフォーマンス集団を導入した演出で魅せたりと、普段にはない演出でも楽しませてくれたのだが、やはり、ラストは彼ららしく、バンドの生き様を見せつけてくれたのだった。

 「No.1」「CORE PRIDE」「ナノ・セカンド」で彼らが魅せてくれたモノは、6人が15年という歳月をかけて貫いてきたプライド。そして。やっと6人という形に戻った彼らのプライド。幻想や幻は、現実のモノになるのだと証明した彼らのプライドであった。 「誠果もやっと戻って来てくれたし、また0から作り上げていく、そんなパワーが漲ってる。たくさん、めいっぱい生きようと思ってる。失ったモノばっかりを追いかけて唄うんじゃなくて、これから出逢うモノや人に向けて、希望を持って唄っていこうと思う」(TAKUYA∞)

 そう話した後、昔、温泉に行ったときに出逢った76歳のおじいちゃんとの会話を持ち出した。いろいろと話しかけてきたおじいちゃんに、TAKUYA∞は、“死ぬのは怖い?”と問いかけたのだと言う。そんなTAKUYA∞の質問におじいちゃんは、“いや。まだまだ死にたくないね。素敵な世界だからね”と答えたと言う。

「俺も76歳になったとき、そう言って笑っていたいんだよ。いやなこともたくさんあるよ。世の中ズルいヤツもいっぱいいるし、納得いかないこともいっぱいある。でも、大切な人を悲しませるようなことはしたくない。大切な人には笑っていてほしいからさ。それが俺たちの決意だから」(TAKUYA∞)

 届けられたのは「7日目の決意」。この曲を涙なくして聴くことが出来なかったのは、きっと私だけではなかったはず。TAKUYA∞が夢の中で作ったというこの曲は、この日、ここで響くためにTAKUYA∞が授かった運命だったのかもしれない。

 ラストを飾ったのは「MONDO PIECE」。東京ドームのエンディングのために作られたというこの曲を届けた後、TAKUYA∞はCrewに感謝の気持ちを伝えた。

「4年前の俺はテンパリ過ぎてて、みんなに感謝の気持ちを言うのも忘れて、自分の希望ばっかりを言ってステージを降りたんだよ。だから今日は、ちゃんとみんなに感謝の気持ちを伝えようと思うよ。京セラドームの夢を叶えてくれてありがとう。俺たちが作る音楽を愛してくれてありがとう。オマエたちの気持ちを俺たちは離さないでしょう。本当に、出逢えて良かったと思ってるよ。ありがとう。最高の京セラドームになったぞ! まだまだこれから始まる新しい世界に足跡を付ける! 俺たちがUVERworldだ!」

 Crewたちの“ありがとう”の声と大きな拍手が6人を大きく包み込んだ。それは、心の奥の方まで温かさが染込んできた、本当にあたたかな景色だった。

 彼らはこの先も、“自分達の世界をも越える(UVERworldの意味)”バンドに成長していくことだろう。

【取材・文:武市尚子】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル UVERworld

リリース情報

Φ CHOIR(初回生産限定盤) [CD+DVD]

Φ CHOIR(初回生産限定盤) [CD+DVD]

2014年07月02日

SMR

ディスク1
1.零 HERE ~SE~
2.IMPACT
3.誰が言った
4.ナノ・セカンド(album ver.)
5.Fight For Liberty(album ver.)
6.ENOUGH-1
7.KICK が自由
8.a LOVELY TONE(album ver.)
9.7日目の決意
10.別世界
11.Born Slippy
12.Wizard CLUB
13.在るべき形
14.Φ choir

ディスク2
core ability 3
John & Bob spot 18 Pattern

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■ライブ情報

Φ CHOIR(ゼロ クワイア)TOUR 2014-2015
2014/08/20(水)ZEPP TOKYO
2014/08/21(木)ZEPP TOKYO
2014/08/25(月)広島CLUB QUATTRO
2014/08/27(水)ZEPP FUKUOKA
2014/08/28(木)ZEPP FUKUOKA
2014/09/02(火)ZEPP NAGOYA
2014/09/03(水)ZEPP NAGOYA
2014/09/09(火)ZEPP SAPPORO
2014/09/10(水)ZEPP SAPPORO
2014/09/16(火)なんばHatch
2014/09/17(水)なんばHatch
2014/09/25(木)川崎CLUB CITTA’
2014/11/05(水)ZEPP DiverCity
2014/11/30(日)長野ビッグハット
2014/12/04(木)滋賀 ハックルベリー
2014/12/05(金)滋賀 ハックルベリー
2014/12/06(土)滋賀 ハックルベリー
2014/12/09(火)神戸ワールド記念ホール
2014/12/10(水)神戸ワールド記念ホール
2014/12/14(日)滋賀 B-Flat
2014/12/15(月)滋賀 B-Flat
2014/12/20(土)ゼビオアリーナ仙台
2014/12/21(日)ゼビオアリーナ仙台

2014/12/25(木)日本武道館
Premium Live on Xmas

2014/12/28(日)長崎DRUM Be-7
2014/12/30(火)マリンメッセ福岡
2014/12/31(水)マリンメッセ福岡
2015/01/06(火)名古屋ガイシホール
2015/01/07(水)名古屋ガイシホール

2015/01/10(土) 横浜アリーナ
KING’S PARADE at YOKOHAMA ARENA

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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