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2014年 unBORDEのXmas PARTYは豪華8時間半!

unBORDE | 2015.01.19

 設立4年目を迎えたワーナーミュージック内のレーベルunBORDE。そのクリスマス恒例のイベント「unBORDE Xmas PARTY」は今年で3回目を迎え、総勢10組の所属アーティストがZepp Tokyoに集結。8時間半にわたる長丁場となった今回は、これまで以上にアーティスト同士の素晴らしいコラボが実現する、とてもスペシャルな内容だった。

 オープニングDJをRIP SLYMEのSUが担当して開演前からフロアが温まったところに、1組目はandrop。3年連続出演の皆勤賞のバンドだ。内澤崇仁(Vo・G)が高くギターを掲げると、「Meme」から4人の力強いバンドアンサンブルにのせて豊かなメロディが伸びていく。すでにアリーナ級の会場でも単独ライブを行なえるバンドのポテンシャルが、抜群に発揮されたラストナンバー「Voice」。ウォーウォーと雄々しいシンガロングで会場が満たされると、ライブは幕を閉じた。

 RIP SLYMEは「One」のXmasバージョンからスタート。揃いのつなぎを着た5人が息の合ったマイクリレーを繰り広げると、「この年の瀬のクソ忙しい時期に一緒にバカやらない?」とRYO-Z。ゴリゴリのファンクチューン「FUNKASTIC」や、強いビート音が刺激的なRemix ver.の「楽園ベイベー」の黒いグルーブでフロアを踊らせていく。イベントとはいえ、夏の野外の開放感とは一味違うリップだ。続く、「熱帯夜」ではチームしゃちほこのメンバーも乱入。総勢11名がズラリと並ぶ、まさにunBORDEライブならではの光景だった。

 「名もなきハッピーエンド」の♪はなればなれ~という繰り返しのサビで一気にフロアから喝采を浴びたindigo la End。長田カーティス(G)のギターががむせび泣くバラードナンバー「瞳に映らない」を終えると、川谷絵音(Vo・G)は「風邪をひいてしまいました」とボソリ。会場からの「大丈夫?」という声に、「大丈夫じゃない……」と答えたが、喉の具合を考慮してか、「曲順変えていい?」と、急遽ひとり弾き語りで「あの街の帰り道」を披露。ラストは、緻密なサウンドアプローチで軽快に駆け抜けた、「夜明けの街でサヨナラを」でフロアを目一杯盛り上げて4人は去って行った。

 短足トナカイの着ぐるみに角(つの)のカチューシャをつけたチームしゃちほこの6人が登場すると、フロアには色とりどりのサイリウムが一斉に点灯。神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」を咲良菜緒と坂本遥菜が歌うと、そこにの子が加わって大暴れするという予想外の展開にフロアが熱狂すると、続いて2015年unBORDEからのデビューが決まっている新人バンド=アカシックが登場した。ボディコンにファーを纏ったバブルの匂いのするボーカル理姫率いる5人組バンド。キュートで艶っぽい歌声と、骨太の演奏が持ち味の彼らは、アクの強いアーティストが集結するunBORDEにあって引けをとらないニューカマーだ。そして、「どうも!あけましておめでとう!」と、気の早い挨拶をかまして登場したtofubeatsは、サンタのごとくプレゼントや音源の入ったCDを配りながらのステージ。PESを迎えた「poolside」で夏の開放的なムードを作り上げると、アッパーチューンを次々と投下してフロアを踊らせた。

 各アーティストの出番前には紹介VTRが流れるのだが、それをすっ飛ばして、サウンドチェックからいきなりライブへと突入した神聖かまってちゃん。「叶えたい夢がある!」という、の子の叫びから始まった「怒鳴るゆめ」を皮切りに、ラストの「ロックンロールは~」までアップテンポなロックチューンを連打。の子が何度もマイクスタンドをなぎ倒しながら、誰よりも多く「unBORDE!」と連呼。エキセントリックなパフォーマンスだった。
 そして、きゃりーぱみゅぱみゅは頭に輪っかをつけた天使姿のキッズダンサーを引き連れて、「ピカピカふぁんたじん」ほか、誰もが知ってるキラーチューンを立て続けに披露。歌って踊れる参加型のきゃりーライブ。ラストを飾った「ファッションモンスター」は、怪獣さならがのガオーッのポーズで会場は一体となっていた。

 今年もっとも躍進したバンドのひとつ、ゲスの極み乙女。は、登場の瞬間からフロアの熱量がマックスだった。何の予告もなく「猟奇的なキスを私にして」でライブが始まると、高い演奏力を誇るメンバーが絶妙のアンサンブルでフロアを炊きつける。ボーカルの川谷絵音(Vo・G)が唯一無二の歌い手である当時に、魅せるロックギタリストであることもわかる「デジタルモグラ」のあと、「アソビ」「キラーボール」と今年全国のフェス会場で人気を欲しいままにしてきた必殺のロックナンバーを連投。ほな・いこか(Dr)の繰り出すリズムに合わせて、休日課長(B)が「ドレスを!」「脱げ!」のコール&レスポンスをした「ドレスを脱げ」まで、圧巻の30分。始まった時と同じように唐突なエンディングでライブを締めくくると、その名残を惜しむ声だけが会場にいつまでも残った。

 13:00にスタートした2014年のunBORDE Xmas PARTYは開演から6時間以上が経過。この長丁場のイベントで終始、元気に飛び回るお客さんは本当にタフだ。トリを飾ったのは高橋優。登場のSEをぶった切るように「パイオニア」を圧倒的な声量で聴かせると、歌謡曲っぽいメロディとリズムで高橋優らしい世界を描いた「太陽と花」へ。故郷の秋田弁で歌った「泣ぐ子はいねが」では“なまはげ”がワーナーミュージックの紙袋から客席にプレゼントを投げ飛ばす、というシュールな演出を挟むと、ラストは「同じ空の下」。最後まで一切駆け引きのないオシの強い歌で聴き手を心を揺らさぶると、最後は「メリークリスマス、高橋優でした」とライブを締めくくった。
 アンコールでは、再び登場した高橋が神聖かまってちゃん、アカシック、indigo la End、tofubeatsらと共に、「去年よりも今年よりも最高の1年が訪れますように」と願いを込めて、「福笑い」。笑顔溢れるピースフルな空気に包まれて、イベントは終了した。

 ライブ後、ステージ上で高橋へのインタビューが行なわれたが、「unBORDEとはどんな存在?」という問いに、高橋は「最高にかっこいい変わり者たちの集まり」と答えていた。
 ロックバンド、HIP HOPグループ、ファッションアイコン、シンガーソングライター、アイドル。まさにジャンルを超えて独自のスタイルを追求する“変わり者”たちが集結したunBORDEは、この時代、もっともリスナーが信頼できるレーベルのひとつだ。

【取材・文:秦理絵】

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