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Nothing’s Carved In Stone、シングルのリリース記念ライブで大胆宣言!!

Nothing’s Carved In Stone | 2015.01.28

 2015年1月15日。
彼らはこの日、新木場STUDIO COASTのステージに立った。
 このライヴは、2015年一発目となるシングル「Gravity」をリリースした翌日に行われた、このシングルのリリースを記念したスペシャルライヴでもあった。
 Nothing’s Carved In Stoneの“今”と、この先にかける彼らの想いが詰め込まれた渾身の作である「Gravity」は、昨年8月20日の新代田FEVERを皮切りに、アルバム『Strangers In Heaven』を引っさげて全国23ヵ所をまわったツアーの中で生み出された楽曲であったと言う。
 まさに【圧巻】という言葉が似合う熱を放っていたこのツアーの中で生み出された「Gravity」は、Nothing’s Carved In Stoneというバンドの更なる一歩を踏み出した1曲でもあったとえるだろう。

 4人がステージに姿を現すと、再会の瞬間に歓喜の声を上げるオーディエンス。ステージ奥から客席フロアに向って放たれた強い光が、暗闇の中のメンバー姿を浮き上がらせた。
 Nothing’s Carved In Stoneの音の特徴でもある日向の個性的なベースフレーズが、ファズで重ねられ、印象的な音となって幕開けを担う「Gravity」が1曲目を飾ると、フロアの上に低く落とされた照明がゆっくりと天井へと上がっていった。そこに放たれたエレクトロな印象のロックは、実際の体感温度と反比例するかのように、どこまでもエモーショルでありながらも、不思議と体温を感じない冷たさを含んでいた。“人間がやってるんだけど、すごく冷めていて、どこかヒリヒリする感じこそがNothing’s Carved In Stoneの個性”だと語る生形の言葉をダイレクトに感じ取れた瞬間でもあった。
 『Strangers In Heaven Tour』での経験がステップとなったのだろう。2曲目に置かれていた「Spirit Inspiration」では、いつも以上の激しいアピールを魅せられた気がした。

「躍りませんか?!」(村松)
 この言葉が放たれると、不思議とオーディエンスのかしこまった心の壁は解き放たれる。その言葉をきっかけに、オーディエンスは完全にストッパーを外すのだ。
 この日もそうだった。大喜多が体を揺さぶるリズムを叩き出し、日向が軽やかなリズムをその上に描き出すと、生形が歯切れのいいギターを加え、村松がそこに声を乗せる。「Brotherhood」と名付けられたその音が目の前で描かれていく瞬間に、オーディエンスは手放しで身を委ねた。

「今日は楽しみにして来ました! どこまで上がっていけるのか試してみたいと思います」(村松)
 自分達の音と唄が、ライヴでオーディエンスをどこまで上げていけるのか。その言葉は自分達への挑戦状でもあったに違いない。
 届けられた「Cold Reason」では、ギターソロを弾き終わった生形が右手を高く天に伸ばすと、それを受け、日向が隙間なく詰め込まれたベースフレーズへと続けた。音と唄、そしてオーディエンスの掛け声で描かれていったその最高の景色は、「November 15th」「The Swim」を挟み、「(as if It’s)A Warning」で、いつもながらの“圧巻の瞬間”をそこに生み出した。時おり向き合いながら音を重ね、4人は寸分の狂いも無い完璧な世界をオーディエンスに贈り届けたのだった。
 ここにしかない音。ここにしかない唄。ここにしかない一体感。
 Nothing’s Carved In Stoneが生み出すそのすべては唯一無二。結成から丸6年。彼らはその時間の中でNothing’s Carved In Stoneにしか生み出せない音を創り出してきたのである。彼らが放つエモーショナルは、彼らにしか生み出せないのだ。

 これは個人的な好みになってしまうのだが、私は彼らの放つヘヴィめな楽曲が好きである。が、しかし、この日とても心に残ったのが、「The Silver Sun Rise Up High」と「Red Light」が並べて届けられた、空を仰ぐような鮮やかなメロディがフロアを包み込んだ、優しい時間だった。
 音という光を放っていた「The Silver Sun Rise Up High」が、とても印象深く心に刻まれた瞬間となったのだ。音というその光を求めて真っ直ぐに手をかざしたオーディエンスは、村松の声を通して伝えられるメッセージをしっかりとその手で掴み取っていた。その流れを断ち切ることなく、とても自然な流れで届けられた「Red Light」も、とてもやさしく、どこまでも柔らかだった。心に真っ直ぐに音が入り込んでくる瞬間を久しぶりに味わった。そんな気がした。

 昨年の1月にここ新木場STUDIO COASTで彼らのライヴを見たときは、熾烈さを極めた音の中で、“とめどない不安、限りない喜びつばめよ鳴け からっぽの夜の叫べ”と唄う松村の声が、真っ直ぐに胸へと運ばれた「ツバメクリムゾン」が実に印象的で、いつまでもそのライヴの余韻として残っていたのだが、この日は何故か「Red Light」に対し、“この瞬間を感じるために、今日、ここに来たと言ってもいい”と思えた“瞬間”を貰えたのである。ライヴは生もの。届ける側の心情や、受け取り手の心境によって響き方が変わるもの。この日、そんな当たり前を、とても新鮮に感じられたことも何故か嬉しかった。

「今日のライヴが今年1年を占うんじゃないかと思ってます。天井知らずでお願いします!」(村松)
 そんな村松の言葉から始まった後半戦でも、惜しみなくNothing’s Carved In Stoneをぶつけてフロアを盛り上げた彼ら。ループで塗り潰されていく、これまた圧巻のサウンド感を誇る「Pride」では、大喜多が立ち上がってオーディエンスを煽り、オーディエンスがそれに応えてクラップを加えると、まさにそこは“天井知らず”な空間へと導かれていった。

「新木場! 躍ろうぜ!」(村松)
 再び村松がその言葉を叫び「Out of Control」が投下された。Nothing’s Carved In Stoneのダンスナンバーと言えるこの曲では、大喜多の打ち出す4つ打ちのリズムが力強く曲を引っ張り盛り上げた。フロアではところどころで円陣を組み、拳を高く振り上げ、全力で彼らの音に応える光景が見られた。最高に開放的な空間は、間違いなく村松が求めていた天井知らずな最高の景色となった。
 そして。彼らはこの日のラストに「Shimmer Song」を置いた。そこに広がった澄みきった蒼は、集まったオーディエンスの背中を強く押したことだろう。

 この日のアンコールの最後で、村松は“日本一になるぞ!”と叫んだ。村松の言うそれは、自分達の名誉や名声の為ではない。集まったオーディエンスを笑顔にする為のもの。彼らは自分達の音を求めて集まってくれるオーディエンスを笑顔に導くために、日本一になる決意をしたのである。
 きっと彼らは、裏切ることなく、この先も聴く者を笑顔へと導いてくれることだろう。この日、改めてそれを確信させられたような気がする。

 3月からは、これまでリリースしてきたオリジナルアルバムを2枚ずつ3回公演で届けていく3ヶ月連続ライヴ『Monthly Live at QUATTRO』を行う彼ら。きっとここでは、旧曲たちを“今の彼ら”が届けるからこその新たな響きに変え、今日という日に負けない天井知らずな瞬間を魅せてくれるに違いない。

【取材・文:武市尚子】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル Nothing’s Carved In Stone

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リリース情報

Gravity(初回限定盤)

Gravity(初回限定盤)

2015年01月14日

ERJ

1. Gravity
2. GOD HAND GAME
3. 3 Selected Tracks from “Strangers In Heaven Tour” FINAL 2014.10.25 at Zepp Namba
“Out of Control”
“Inside Out”
“Shimmer Song”

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お知らせ

■ライブ情報

Monthly Live at QUATTRO
2015/03/10(火)SHIBUYA CLUB QUATTRO
2015/04/08(水)SHIBUYA CLUB QUATTRO
2015/05/14(木)SHIBUYA CLUB QUATTRO

FX2015
2015 /03/22(日)Zepp Fukuoka

J-WAVE ROCKS!~SPRING DAY1:”THE KINGS PLACE”LIVE vol.7
2015/04/04(土)TOKYO DOME CITY HALL
出演: KEYTALK、キュウソネコカミ、Nothing’s Carved In Stone、 People In The Box (全5組)

VIVA LA ROCK 2015
2015/05/04(月祝)さいたまスーパーアリーナ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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