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「極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章」第36戦は、黒夢との共演!

氣志團 | 2014.10.25

孤高のカリスマバンド・黒夢、20年ぶりの対バンライヴ
両雄並び立つ奇跡のセッションに見せた互いの愛とリスペクト

 氣志團のタイマン対バンGIGシリーズ『極東ロックンロール・ハイスクール 第弐章』。第36戦となる「黒夢 vs 氣志團 ~ロックンローラーは電氣羊の黒い夢を見るか?~」は、2013年9月に行われた「氣志團万博2013」以来2度目となる、黒夢との共演! 1991年に結成された、清春(Vo)と人時(Ba)による孤高のカリスマバンド・黒夢。インディーズでの十分すぎる実績を残した後、1994年にメジャーデビュー。「Like @ Angel」、「少年」、「MARIA」など数々の名曲とライヴバンドとしての多くの伝説を残すも、1999年、人気絶頂の最中に無期限活動休止を発表。2009年に正式な解散ライヴを行い、その活動に終止符を打つも、2010年にまさかの活動再開を発表。その圧倒的な歌と演奏、パフォーマンスは全盛期に勝るとも劣らず、ロックフェス初出演となった「氣志團万博2013」の際には、團長が煽りVTRで「黒夢は実在するのか?」と疑ったほどの奇跡の存在である黒夢。初となるタイマンGIGに、氣志團は夢のような景色を見ることが出来るのか? はたまた完膚なきまでに叩きのめされ、黒い夢を見ることになるのか?

 薄暗い照明の中、SEをバックに登場した先攻の黒夢。ステージ上に高々とマイクスタンドを上げる清春のシルエットが映る中、爆音と咆哮で始まったヘヴィなパンクナンバー「13 new ache」が、ライヴの幕開けを告げる。この日、サポートドラムとして参加するKatsuma(coldrain)の激しいドラムと人時の重厚なベースに映える、清春の艶やかでたくましい歌声。圧巻の黒夢サウンドに酔いしれていると、乾いた打ち込みビートにフロアが掛け声を合わせ、「I HATE YOUR POPSTAR LIFE」が始まる。破壊力抜群、攻撃的な演奏を眩いフラッシュライトが照らす中、清春の悲痛なシャウトが胸を締め付ける。活動再開後の楽曲を中心とした最新型の黒夢の歌と演奏、パフォーマンスはライヴが進むごとに勢いと攻撃性を増し、この日に賭ける気概を感じる。MCでは、「20年ぶりくらいの対バンなんですけど、楽しみます。盛り上がりましょう!」と清春。この貴重なライヴを目の当たりに出来たことに改めて喜びを感じる中、中盤戦はミディアムで憂いのある「A LULL IN THE RAIN」から、ドッシリと貫禄ある演奏に清春のハイトーンが胸を刺す「ゲルニカ」へと続き、人時のベースで始まった曲は最新シングル曲「Reverb」。サポートギターとして参加したK-A-Z(SADS)のソリッドなギターに乗せた、清春の感情的なボーカル。結成23年を経て、なお進化し続ける黒夢サウンドが会場中の心を掴み、ステージに釘付けにさせる。Katsumaと人時の鳴らす独特なグルーヴに、フロアが大きく体を揺らした「MAD FLAVER」では、お立ち台に立つ清春もビートに体を委ねる。続いて、一旦ステージから姿を消すと、深くフードをかぶりアコースティックギターを背負って登場した清春。低く構えたアコギを掻き鳴らす姿に歓声が上がる中、始まった曲は「少年」。1997年発表、黒夢の代表曲のひとつと言えるこの曲。まさに少年のような純粋さと憂いと切なさと力強さを含む清春の歌声に、この曲を初めて聴いた時と変わらぬ衝撃と刺激が胸を突き刺す。サビ部分は会場中が、それぞれの想いを込めて大合唱。「フォーー! 暴れろ暴れろ!!」と清春が強烈な熱気を放つフロアを煽ると、K-A-Zの攻撃的なギターで始まる、頭引きちぎるハードコアなナンバー「C.Y.HEAD」で、観客は狂喜乱舞。さらに「あと2曲! 楽しんでる?」といたずらな笑顔を見せ、間髪入れずに演奏された曲は高速パンクチューン「CANDY」。激しくスリリングな歌と演奏、パフォーマンスで魅了しながら、間奏では清春が人時の肩を組む微笑ましいシーンも見せたこの曲を駆け抜けると、「ラストーー、東京ぉ~~~!!」の呼びかけに会場中が両手を挙げて応え、「SICK」の演奏が始まる。叩きつけるような高速ビートにフロアはヘドバンやモッシュ&ダイブの嵐。人時の息を呑むベースソロや、清春のシャウトに奇声に近い歓声が上がる! 畳み込むような展開に会場の盛り上がりが最高潮に達したところで、「ROCK’N ROLL! FUCK YOU, I LOVE YOU!」と清春が投げキッスで締め、黒夢のライヴはフィニッシュ。鳴り止まぬ歓声の中、清春と人時はガッチリ握手を交わし、ステージを去っていった。

 続いては後攻の氣志團が登場。黒夢への敬意の表れか、黒地にゴールドの高貴な貴族ランで揃えたメンバー。GIG序盤は、亜樹良のタイトなリズムとランマの乾いたギターで始まる、パワフルかつエモーショナルな「黒い太陽」から、ヘヴィで骨太な演奏で聴かせるインストナンバー「ゴッド・スピード・ユー!」と、普段とは多少異なるアプローチで世界観を表現。いつもに増して熱気の溢れる團長&光のステージパフォーマンス、松の重厚なベースに映えるトミーの鋭いギターサウンド。パワフルなビートにフロアが揺れ、曲中の團長のアジテーションでは黒夢ファンからも「そうだ! そうだ!」と拳が上がる。黒夢の容赦ない全身全霊のステージに全力で立ち向かう、気迫十分の前半戦だったが、MCでは、「憧れ続けた黒夢とついに同じステージに立ってます。あんなスーパーカッコいいライヴを見た後でステージに立つの、どんな気持ちか分かる?」と、いきなり弱音を吐く團長(笑)。さらに「知ってるぜ、KISSESは絶対的なものを観ると、すぐ骨抜きにされちゃうの。Twitterで「今日の目標は達成されました」とか書いてあるのを見た後で、ステージに立つの、どんな気持ちか分かる?」と自虐的なMCを続けて会場を沸かせながら、「今日は本当に楽しいです! クサらないでやり続けると良いことあんのよ、人生って!」と、奇跡とも言える黒夢との対バンへの喜びを語る。GIG中盤には、このイベント直前にはレコチョク着うたデイリーチャートで、『アナと雪の女王』テーマソングである「Let It Go」を抑えての1位を獲得したことが話題となっていた旬なナンバー「喧嘩上等」を披露。とにかくキャッチーでノリの良いこの曲に、すでに歌詞や振り付けをマスターしたKISSESは口ずさみながら振り付けを合わせ、黒夢ファンも見よう見まねで振り付けを合わせる。軽快なリズムに乗せた松のメロディアスなベースや、トミーのギターソロなど生演奏での魅せ場も多く、今後の極東でもこの曲は鍵になっていきそう。後半戦はステージを真っ赤な照明が包む中、グルーヴ感あるジャジーな演奏がそれまでの空気をガラリと変えた「SUPER STAR」で、巧みな演奏力と音楽性の広さを見せつけると、ラストは「One Night Carnival」。サビ部分でのKISSESも黒夢ファンもひとつになっての大合唱に、「嬉しいよ、誰がこんな未来を想像しただろうか?」と團長が喜びを語り、温かい雰囲気の中で本編が終了した。

 アンコールの声にステージに登場するや、「みんなのお陰で夢が叶いました」と安堵の表情を浮かべる團長。「こうなったら、もう一個夢を叶えたいぜ!」と黒夢の二人をステージへ呼びこむ。自身のライヴ時とは異なる、柔らかい表情で登場した清春と人時。「(氣志團のGIGは)ずっと横で見てましたよ。“ミザリーイワザリーキカザリー”は爆笑!」と、MCに挟んだ小ネタを掘り返され、團長が恐縮(笑)。「翔くんとはいかがわしい街でたまに一緒に……ね?」と、仲の良さを見せる清春と團長。センターに設置されたベースアンプの前に人時がセッティングをすると、「夢が叶ったね?」と清春が互いの想いを確認するように團長に目配せをし、黒夢×氣志團のアンコールセッションがスタート。セッションに選んだ曲は、清春がソロの際にもカバーしていたThe Shocking Blue「Venus」。氣志團&人時の演奏に乗せた、清春のたくましく色気たっぷりの歌声。サビ部分では團長と肩を組み、ツインボーカルで絶妙なユニゾンを聴かせる。人時と松の美しいベースアンサンブルに歓声が上がるなど、演奏面も見応えたっぷりだった両組のセッション。團長と清春が見つめ合い手を握り合って歌うシーンは見ているこっちも興奮したし、ドキドキが止まらなかった。「黒夢!」「氣志團!」と何度も何度もエールを送り合うと、演奏を終えた團長が「最高ぉーーー!」と心の底から叫び、愛とリスペクト溢れたセッションはフィニッシュ。夢のような一夜が幕を閉じた――。ちなみにこの日の深夜、恵比寿リキッドルームにて行われた「氣志團万博開催記念 プレプレパーティー」にも、トークセッションのゲストとして黒夢が登場! MCで語っていた“20年ぶりの対バン”について、「20年前にやった対バンはL’Arc~en~Ciel。渋谷Lamamaだったかな?」と語るなど、貴重な話が盛りだくさんだったが。この日の対バンを振り返り、「翔くんと手を繋いで歌ったこと、一生忘れないよ」と語る清春に、「こちらこそです」と團長が赤面するなど、トークから見え隠れする相思相愛ぶりが実に印象的だった。2013年に続き、9月に開催する『氣志團万博2014』への出演も決定している黒夢。初のタイマンGIGを経て、さらに深まったであろう両組の絆や愛情から生まれる次なる展開に期待したい。まずは早いタイミングでの再対決を熱望!

tag一覧 ライブ 男性ボーカル 氣志團 黒夢

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お知らせ

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