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「極東ロックンロール・ハイスクール 第弍章」第39戦は、NoGoDとの対バン

氣志團 | 2014.12.13

出会うべくして出会った感のある宿命の対バン
真の“ダンチョウ”の名を賭けたブサイク対決!?

 氣志團のタイマン対バンGIGシリーズ『極東ロックンロールハイスクール 第弐章』第39戦となる、「NoGoD vs 氣志團 ~The タイマン!! 団長vs團長!! 埼玉vs千葉!! ブサイクvsブサイク!!~」の対バンは、埼玉が生んだヴィジュアルロック界の若きカリスマ・団長(Vo)率いるNoGoD! 2005年、神の啓示を受けた団長が使徒(メンバー)を招集し、うっかり結成。“新興宗教樂團NoGoD”を名乗り布教(ライブ)活動に勤しみ、2010年6月、バンド名をNoGoDに改名。シングル「カクセイ」で満を持してのメジャーデビュー! “埼玉一ハイトーンが出る男”を自称する団長の圧倒的ボーカルと抜群の演奏力、様々なジャンルを消化した音楽性の幅広さ、エンターテインメント性に富んだ布教、そして独特かつ強烈な個性で信者(ファン)を増やし続け、いまV系ロックシーンで、最も注目すべき存在と言える彼ら。奇しくも同じ呼び名を持つ団長と團長、“ダンチョウ”の名に本当に相応しいのはどっちだ? 埼玉と千葉、イケてるのはどっちだ? そして、本当にブサイクなのはどっちなのか!? 氣志團は圧倒的GIGパフォーマンスを見せつけ、先輩の威厳を保つことが出来るのか? はたまたNoGoDに叩き潰され、ロックンロール下克上を許してしまうのか? どこか宿命めいた物さえ感じる対バンが幕を開ける。

 開演時間になり、ステージ脇に登場したのは前説コントを務める、弾くん、しーちゃん、キコちゃん。しーちゃんが「いま私の愛はね、この方に注がれているのよ!」とバッグから取り出したのは、NoGoDの華凛(Ba)人形。「華凛さまなんてね、日曜大工が特異で何でも作れるのよ。それに比べて、同じベースの松は何か作れるの?」と詰め寄るしーちゃんに、キコちゃんが「作れるわよ! 松はね、子供が作れるわよ!!」と答え、一週間前に女の子が産まれたばかりの松に、フロアから「おめでとう!」の声が飛び交う。

 会場がしっかり温まったところで、先攻・NoGoDが登場。Shinno(六弦団員)のザクザクしたギターリフをバックに登場した団長(Vo)が「布教活動を始めましょうか?」と告げると、Kyrie(七弦団員)のライトハンドがカッコいい「カクセイ」でライブがスタート。ステージに賭ける気合いと気迫をひしひしと感じる歌と演奏に、1曲目から異常なテンションで盛り上がるフロア。華凛とK(太鼓団員)の重厚なリズムにヘドバンが波を打つと、息の合ったギターアンサンブルに団長の伸びやかなハイトーンボイスが響く! 「浮かれましょう、リキッド楽しめ!」と始まった「浮世ROCKS」では、キャッチーなサビにヒラヒラ舞う桜吹雪のように華が咲く。「お祭り好きのキッシーズと信者のみなさん、こんばんは」と始まったMCでは、「今日がとんでもないイベントになることはタイトルから分かったでしょ? あそこまでコケにされたら、たとえ先輩でも黙ってねぇぞ。仲がいいだけじゃ終われんぞ!」と啖呵を切る団長だったが、「NoGoDを始めて見る人?」の質問に意外と多くの手が挙がると、「前言撤回! 仲良くやろうぜ」と観客に媚びを売る。「俺たちと氣志團の最大の違いはフロントマンの人間性。ピリオドの向こうに行きてぇか?」と煽り、激しいイントロで始まった「球根」では<ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダメな奴>のフレーズに信者がダメジャンプを合わせ、「Welcome To the 大サーカス!」と始まった「万黒深層大サーカス」では白塗りの団長がピエロさながらに会場を煽ると、疾走感ある楽曲に会場中が手拍子や振り付けを合わせる。その反応に「お前ら、YouTube見てきたな?」と嬉しそうな表情を浮かべる団長。激しさとPOPさを持ち合わせた楽曲の良さと抜群の演奏力、持ち前の陽気さや人懐っこさと圧倒的パフォーマンスで、始めて見る人も巻き込む求心力を持つNoGoDのステージングが、キッシーズの心をどんどん掴んでいくのが見て分かる。

 団長の伸びやかな歌声が映えるミディアムナンバー「アタリマエ」。「氣志團より激しいヤツやるぜ!」と始まると、仰々しいイントロにフロアから掛け声と拳が挙がり、激しく鋭い攻めの演奏で会場に突風を吹かせた「神風」を終えると、「サンキュー!」とシャウトし、思い切りカッコつける団長。「NoGoD楽しんでくれてますか? 俺たちもスゲェ楽しいです」と始まったMCでは、「氣志團にすごい憧れてました。自分たちのやりたいことを貫いてる姿勢が、俺の思うビジュアル系の文化にすごい似てるなと思うんです」と氣志團への想いを語り、「NoGoD、氣志團万博出た~~い!」と懇願する団長。「翔さんに「出演アーティスト決まったんですか?」って遠回しに聞いたら、「うん、決まった」ってあっさり言われて……申し訳ないんですけど、「NoGoDを万博に!」って、みなさんからも言ってもらって良いですか?」と観客を巻き込んで、万博への出演を訴えかける。終盤戦は開放感のある曲調にタオル回しとヘドバンが起こり、「夜露死苦機械犬、ワンワン」のフレーズも飛び出した「鐘を鳴らせ」、真っ赤な照明が包むカオティックな雰囲気の中、ヘヴィでメタリックなサウンドに会場中が髪を振り乱すヘドバンの嵐が起きた「Frontier」でステージをフィニッシュ。「何度でも言うよ、僕は氣志團万博に出たぁーーい!」としつこく訴えかけて会場が爆笑に包まれる中、メンバーはステージを去った。

 続いて後攻・氣志團の登場。真っ赤な照明にシンフォニックなSEが流れる中、ステージに静かに登場したメンバー。「We Are 氣志團!」と叫んだ團長が光が向き合うと、ダイナミックなイントロから始まるメタルナンバー「NIGHT THE KNIGHT」でGIGが幕を開ける。亜樹良の地鳴りのようなドラムに頭を振り、疾走感ある楽曲に体を揺らすキッシーズ&信者から掛け声と手が挙がり、間奏ではトミー&ランマの激しく美しいギターアンサンブルが魅せる。続いて、ランマの掻き鳴らす乾いたギターで始まった曲は「朝が来る度」。タイトなリズムに乗せたエフェクティブなボーカルで始まり、サビの感傷的なハイトーンボイスが胸に迫るこの曲。この曲がGIGで演奏されるのは珍しく、前半の構成は明らかに対バン相手のNoGoDを意識した流れ。後輩だろうと容赦なく本気で立ち向かう姿勢は、「極東ロックンロールハイスクール」で諸先輩方から学んだ戦闘スタイルか。さらに「TOO FAST TO LIVE TOO YOUNG TO DIE!」の掛け声で間髪入れずに始まったのは、「キラ キラ!」。突き抜けるサビに会場中から手が挙がり、ランマがKyrieに負けぬライトハンドで魅せると、観客の<ワーー!>の声が会場に響く。 前半戦を一気に駆け抜けた氣志團。「団長の話術にまんまと乗せられて、前半で体力使い切ったの見てたぜ?」と始まったMCでは、「ブサイクvs ブサイクってのも、埼玉vs千葉ってのも、俺と団長の話だから!」とタイトルに触れ、「千葉にはTDLがあるけど、埼玉はTDKでしょ? 東武動物公園ね」と笑わせた團長。「埼玉県民のあの埼玉愛は何? 千葉県民は愛情無いからなぁ~」と、埼玉県民へのリスペクトを語る。微熱DANJIが加わっての「喧嘩上等」「SUPER BOY FRIEND」と続くダンスチューンで会場を沸かすと、再びMC。団長がお客さんまで使って懇願した「氣志團万博出演」の件に触れ、「あんだけやられたらね、無視出来ないでしょう?」と語ると信者から大きな拍手が起きるも、「いやいや、YesもNoも言ってねぇからな!」と出演決定ではないことを念押し。会場中の手拍子で始まった「One Night Carnival」の大合唱で一体感を生むと、ラストは「スタンディング・ニッポン」でキッシーズも信者も両手を挙げて振り付けを合わせ、フロアに笑顔と熱気が溢れる中、本編のステージが幕を閉じた。

 鳴り止まぬルーアンコの声に、「週末の戦士達 ~怒りのウィークエンダー」ツアーで着用していた、鋼鉄の鎧を模した“戦士ラン”で登場した氣志團。「最後は団長と團長、タイマン張らなきゃダメでしょう!?」と団長をステージに呼び込むと、白塗りにハードボイルドメイクを施した団長と「どっちがブサイクか?」を激論。「本来の日本人の美しさがここにはあるんです!」と團長が訴えると、「イケメンを超えるブサイク、ゴリキモ系ってジャンルを作りましょうよ!」と団長が訴えるという自虐的な掛け合いが爆笑を生む中、氣志團+団長で始まった曲は「北斗の拳」のテーマソングでもある、クリスタルキング「愛をとりもどせ!!」のカバー! 団長の<YouはSHOCK!>のシャウトで始まった、ブサイク&ブサイク、おっと團長&団長のツインボーカルによるセッション。ヘヴィで重厚な演奏に2人のパワフルなハーモニーが映え、サビパートは団長が原曲ままのハイトーンで聴かせ、会場から拍手と歓声が起きる。途中で登場した、光の手作りによる両手から金テープを発射する“ケンシロウロボ”も会場を沸かせる中、最後は団長と團長が愛情を確かめ合うようにしっかりと抱き合い、「どんなに争っても、神奈川には勝てないぜ」と団長が捨て台詞を吐き終演。……と思いきや、「明日は何の日?」の團長の声に、サプライズでNoGoD・華凛の誕生日がお祝いされる。NoGoDのメンバーもステージに勢揃いすると、華凛と掛けた“かりんとうケーキ”で華凛を祝福! 「おめでとう!」の声が飛び交う温かい雰囲気の中、団長の「なんとしても氣志團万博に出たーーい!」の悲痛な叫びと観客の苦笑でイベントは終演。ジャンルや音楽性は違えど、どこか似た部分を感じさせる両バンドの初顔合わせは、先輩への敬意と後輩への愛情をしっかり感じる本当に気持ちの良い対バンだった。いつの日か、NoGoDを氣志團万博のステージで見れる日も楽しみにしたい。

tag一覧 ライブ 男性ボーカル 氣志團

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お知らせ

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※詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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