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ACC、ねごと、THE NOVEMBERS。 異色の3バンドが “独自のポップ”を鳴らしたTHE NOVEMBERSの企画イベント「首 Vol,8」

THE NOVEMBERS | 2015.09.15

 THE NOVEMBERSの対バン企画イベント「首」は、前回のVol.7からなんと7年ぶりの開催になる。Vol.8のゲストはAwesome City Clubとねごと。ユニークな顔合わせとなった。


 最初に登場したのはAwesome City Club。今年4月にメジャー・デビューを果たしたばかりの男性3人、女性2人の5人組バンド。80~90’sを思わせる、非常に洗練されたアレンジのポップな音楽性を持っている。特に女性2人に独特の存在感があり、ドラムスのユキエは緻密なアンサンブルの中心にあり、ボーカル&キーボードのPORINは声とアクションにコケティッシュな魅力があって、このニューカマーが注目される重要なファクターになっている。
 THE NOVEMBERSの音楽性とは大きく異なるAwesome City Clubに、オーディエンスは初めは戸惑っていたが、マイペースなパフォーマンスを次第に楽しんでいく。Awesome City Clubは自分たちの音楽に自信を持っており、それがオーディエンスに伝わったからだろう。終盤の新曲「アウトサイダー」とキラーチューンの「涙の上海ナイト」では、ダンサブルなポップで会場を揺らせたのだった。

 セカンド・アクトはねごと。今年、初のセルフプロデュース・アルバム『VISION』をリリースして、充実一途をたどる女子4人組バンドだ。この日も最新シングル「DESTINY」からスタート。以降、『VISION』からの楽曲を並べて攻撃的なセットリストで臨む。
 蒼山幸子のキュートな声、ウルトラシャープな沙田瑞紀のギターというフロントに対して、澤村小夜子のドラムと藤咲佑のベースが骨太のビートを供給する。バンドの充実は、繊細さとワイルドさのコントラストを際立たせる。デビューして5年、数多くのライブで鍛えられたねごとは、屈指のガールズバンドにのし上がっていた。
 その成果がこの日、爆発。「透明な魚」では見事なコーラスを聴かせ、ラストは『VISION』の曲順どおり「Time Machine」、「憧憬」と畳みかけて締めくくった。アグレッシブな爆音とポップなメロディが交錯する、「これぞ、ねごと!」と言えるライブだった。


 「THE NOVEMBERSです。楽しんで帰ってください」と、小林祐介はのっけから言った。最初から“帰り”のことを言うとは!(笑)。自信たっぷりの様子だ。そして始まったライブは、その自信のとおり、“THE NOVEMBERSのポップ”が全開になった。
 「Misstopia」では爆音から悠然と抜けてくる小林のボーカルが優雅だ。さらにはベース高松浩史のハーモニー・ボーカルが、そこに美しい輪郭を付ける。吉木諒祐のドラムもケンゴマツモトも安定していて、サウンドがムダなく整理されることでパワーが確実にアップしている。続いては10月にリリースされる ニューアルバムからの新曲。「Misstopia」と同じく明るさを感じさせる曲調で、この2曲からTHE NOVEMBERSのこのイベントに賭ける気持ちが伝わってくる。今までにないオープンマインドなオープニングだった。

 小林が話し出す。「僕らだけ、女性メンバーがいない(笑)。今回の“首”のテーマは“ポップ”です。僕たちはポップなものやきれいなものが好きで、Awesome City Clubもねごとも、自分たちだけのポップを持っているのでリスペクトしています。それで今回、ゲストに来てもらいました。次は僕たちなりのポップを爆音でやります」。
 そう、今回の“首”は、独自のポップ観を持ったバンドが集まったのだ。どのバンドも時代やトレンドに拮抗しながら、自分たちなりのポップを模索している冒険心に満ちた存在と言えるだろう。それを見通した小林の“選バンド眼”は、とても鋭い。そんなイベントの主催者としてTHE NOVEMBERSがぶつけてきたのは「鉄の夢」だった。そのタイトルどおり、エッジのきいたへヴィネスがサウンドを支配する。色にたとえるなら、黒にゴールドを合わせた“ポップ”。まさにTHE NOVEMBERSだ。
 破壊衝動は、別な角度から見ればぞっとするほどポップだ。 あるいはゆったりしたメロディの向こうで、尖ったノイズが鳴れば、ハッとするほど美しい。そんな“THE NOVEMBERSのポップの法則”が支配するライブになっていく。

 アンコールでは新曲をもう1曲。これはギターの懐かしいアルペジオが切ないナンバーで、このバンドが自信をもって新しいポップを切り拓いていく意気込みに満ちていることがわかった。最後の「Romance」ではミラーボールが、ユニークでカラフルなポップバンドが集結したこのイベントの成功を祝っていた。


 THE NOVEMBERSは10月にニューアルバムをリリースし、結成10周年ツアーの初日の11月2日に、2度目の新木場スタジオ・コーストのステージに立つ。

【取材・文:平山雄一】
【撮影:YUSUKE YAMATANI】

tag一覧 ライブ ねごと イベント THE NOVEMBERS

リリース情報

Elegance

Elegance

2015年10月07日

MERZ

1. クララ
2. 心一つ持ちきれないまま
3. きれいな海へ
4. 裸のミンク
5. エメラルド
6. 出る傷を探す血

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セットリスト

THE NOVEMBERS PRESENTS 首 Vol,8
2015.8.28@恵比寿リキッドルーム


Awesome Cityu Club
  1. GOLD
  2. 4月のマーチ
  3. Lesson
  4. WAHAHA
  5. アウトサイダー
  6. 涙の上海ナイト

ねごと
  1. DESTINY
  2. 黄昏のラプソディ
  3. GREAT CITY KIDS
  4. endless
  5. 透明な魚
  6. ループ
  7. カロン
  8. Time machine
  9. 憧憬

THE NOVEMBERS
  1. Misstopia
  2. 新曲
  3. Rhapsody in beauty
  4. 鉄の夢
  5. Blood music
  6. xeno
  7. GIFT
Encore
  1. 新曲
  2. Romance

お知らせ

■ライブ情報

10th Anniversary TOUR - Honeymoon -
2015/11/02(月)新木場STUDIO COAST / ONE-MAN
2015/11/05(木)心斎橋JANUS / ONE-MAN
2015/11/06(金)京都磔磔 / ONE-MAN
2015/11/08(日)高松DIME w/ cinema staff
2015/11/10(火)松江AZTiC Canova w/cinema staff / OA:Bird In A Cage
2015/11/11(水)広島CAVE-BE w/ cinema staff
2015/11/13(金)福岡BEAT STATION / ONE-MAN
2015/11/15(日)名古屋UPSET / ONE-MAN
2015/11/19(木)新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE w/ cinema staff
2015/11/20(金)金沢van van V4 w/ cinema staff
2015/11/23(月祝)仙台enn 2nd / ONE-MAN
2015/11/28(土)札幌COLONY / ONE-MAN - TOUR FINAL -

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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