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エレクトロポップユニットJMCワンマン、「2度目の涙」なるか!?

JMC(ジュミッチ) | 2016.01.27

 2015年8月に渋谷Gladで開催された初のワンマンライブでは、MicchiyがMCの途中で感極まって涙するシーンが印象的だった。それを受けて、12月17日、同じ場所で開催されたJMC(ジュミッチ)の2回目のワンマンライブ。そのタイトルは「2度目の涙~クリスマス風味を添えて」だ。もはや今回も泣くことを前提にしてスタッフが用意したであろうオープニング映像には、前回のライブでMicchiyが号泣するシーンが映し出された。それを見て「もう泣きませんよ(笑)!」と、Micchiy。果たして、その結末は……?

 JMCはJUMPEIとMicchiyによるふたり組エレクトロポップユニット。その音楽性といえば、本人たちの言葉を借りれば、「食べ物の歌、こころに何も残らない歌が9割を占める、ノリだらけのパーティソング」だ。だが、この日のワンマンは攻撃的でクールなEDMナンバー「BANG BANG BANG」から意表を突く雰囲気でライブがスタート。続けて、礼儀正しい日本人のマナーを表現した「ございまスタイル」や、ハイカロリーな食べ物をネタに遊ぶ「モリモリチャンキータイム」といったアップテンポなナンバーで序盤からフロアを盛り上げていく。新曲として披露された「Panther」は、JUMPEIが鋭い目つきで繰り出すラップがとてもかっこよくて、“おもしろいJMC”とは違う一面を見せつけるものだった。

 女性ヴォーカルをフィーチャーした新曲「TOKYO DOG STORY 2」では、楽曲のなかで変化していく曲調に合わせて、お客さんに“ノリ方”をレクチャー。しばしJUMPEIのヴォイスパーカッションに合わせて練習をしたあと、本番へ。DJのSHOGO a.k.a.澤田がステージ前方に出てきてシャボン玉を噴射すると、会場はゆっくりと素敵なムードに包まれていく。その様子にふたりは「予想以上だったね」と手応えを噛みしめていた。

 JMCのライブは“衣装チェンジ”が多いのも特徴だが、なんと今回はステージ上で生着替えを披露。妖しいピンクの照明を浴びて、白い布の向こうで着替えはじめたふたりだが、時間内に着替え終わらないのは、お約束。パンツ姿のまま突入してしまった「I’m too sexy」では、互いのソロパートの合間を縫っていそいそと着替えるという顛末に、「お見苦しい姿ですみません!」と平謝りのふたり。これに会場からは大きな笑いが起こった。

 ライブの終盤には、究極のソウルフードソング「ワンダーラーメン」、男性のフェチを追求した「fetishizm」などを、ふたりの寸劇のようなユニークなダンスと共に披露。JMCが届ける体当たりなステージは、人によってはチャラい印象を受けるかもしれない。だが不思議といつの間にか惹きこまれてしまうのは、曲ごとに違う表情を見せる巧みなトラックメイキングの力も大きいだろう。バラクーダの「日本全国酒飲み音頭」をモチーフにした「日本全国PARTY音頭」では、途中からシャンシャンと鈴が鳴り、「ジングルベル」のサンプリング曲へ。Xmasムードを演出すると、JMCの代名詞でもある「納豆 ON THE RICE」で、恒例の納豆をかき混ぜる踊りをフロアも一緒になって楽しんでいた。

 最後のMCでは前回のワンマンと同じく、Micchiyがマイクを通さずに集まったお客さんへの感謝の気持ちを伝えた。フロアには「また泣くぞ(笑)」という妙な期待感が充満していたが、ここではぐっと堪えたMicchiy。ピアノの美しい旋律が流れ、Micchiyのオートチューンボーカルが静かに英語詞を紡ぐ「We gotta run」では、JUMPEIが全身でリズムを刻みながら、《かならず視界は晴れるはず》と熱のこもったラップを展開。その前向きなリリックは、ここからネクストステージを目指していくJMCの心情とも重なるものだろう。

 アンコールでは、Micchiyが手首につけた“パイセンウォッチ”を使って、妖怪ウォッチ風にシークレットゲストのMCUを呼び込んだ。前回ワンマンに続いて後輩のステージに肩を貸すかたちになったMCUは、ジバニャンのつなぎ服を着て登場した。早速、3人で山下達郎の「クリスマス・イブ」をサンプリングしたKICK THE CAN CREWの「クリスマス・イブRap」、さらにJUMPEIが大好きだというMUCの「Gime Gime night fever」を披露。MCUは「俺はお前らの特性ダレでもカラシでもない!」と言いながらも、後輩たちの晴れ舞台にいちばんの盛り上がりを築き上げて、颯爽とステージをあとにした。

 再び、残されたふたりで披露したのはミディアムテンポの「Thank you for your love」。集まってくれたお客さんへの感謝の気持ちを伝えながら、「これからも歌い続けようと決めました」と、決意を語ったMicchiyは、ここで遂に涙腺が決壊。ポロポロと涙を流しながらも、真摯な姿勢で歌う姿をフロアのお客さんは温かく見守っていた。

「みなさんは家族のような存在です。必ず素敵な恩返しができるようにがんばりますので、応援をよろしくお願いします」。Micchiyが最後まで丁寧に語りかけて披露したラストナンバーは、2月17日にリリースするKREVAプロデュースの新曲「みそしるママ らいすパパ」だった。まるで「みんなのうた」にでも出てきそうなほのぼのとした曲調で、どんなときにも子供の成長を見守る両親の温かさが綴られている。つい忘れがちな大切なものの存在。それに気付かせてくれる1曲がライブの最後を優しく締め括った。

 8月に開催された初ワンマンから3ヵ月。遊び心溢れるユニークな楽曲と、親しみやすいふたりのキャラクターもあり、終始笑いの絶えない二度目のワンマンだったが、その節々にはJMCが“いま伝えたい想い”がたくさん刻まれていた。彼らの歌は、決して“こころに何も残らない歌”ではない。音楽の楽しさをいっぱいに詰め込んだステージからは、ポジティヴで温かい気持ちになれる純なエネルギーが溢れ出ていた。

【取材・文:秦理絵】



★2月17日リリース『みそしるママ らいすパパ』のインタビュー後日掲載!お楽しみに。

tag一覧 ヒップポップ ライブ 男性ボーカル JMC(ジュミッチ)

リリース情報

みそしるママ らいすパパ

みそしるママ らいすパパ

2016年02月17日

ビクターエンタテインメント

1. みそしるママ らいすパパ
2. ひなParty!
3. TOKYO DOG STORY 2 feat.綿引さやか
4. みそしるママ らいすパパ(Instrumental)
5. ひなParty!(Instrumental)
6. TOKYO DOG STORY 2 feat.綿引さやか(Instrumental)
7. みそしるママ らいすパパ(アカペラ)

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お知らせ

■ライブ情報

BDM ~Pre Party~
2016/02/14(日)渋谷LOOP annex
出演:JMC(ジュミッチ) / MAD KID / and more…
(ゲスト:UL)

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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