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BLUE ENCOUNT 「TOUR 2017 ”break“THE END」幕張公演をレポ!

BLUE ENCOUNT | 2017.04.07

 BLUE ENCOUNTが全国9カ所に渡るワンマンツアー「TOUR 2017 "break"THE END」を開催。ツアー2日目になるこの日は彼らにとって「憧れの場所」として記憶されている、幕張メッセ国際展示場で行われた。

 会場に入ると、だだっ広い。フェスで訪れることが多い場所であり、ここでワンマン公演に踏み切ることができるのは選ばれしバンドのみ。そう、純粋に動員がなければツアーに組み込むことは不可能だ。彼らは次のステージに進むためにも、幕張メッセを制覇しなければと思ったのだろう。開演前から流れるBGMにオールスタンディング形式の幕張メッセに集まった観客たちは、早くも曲に合わせて踊る姿をあちこちで見かけた。 「最後に笑うのは正直な奴だけだ~♪」と耳馴染みのある歌詞がふと耳に雪崩れ込んできた。ああ、ELLEGARDENの「金星」ではないか。その曲がフェードアウトし、17時13分に暗転すると、田邊(Vo/G)、江口(G)、辻村(B)、高村(Dr)のメンバー4人が登場。そして、序盤からフルスロットでエンジン全開で飛ばしていく。勢いに満ちた「DAY×DAY」で観客の心に火をつけると、隙間なく埋まった幕張メッセの温度も上昇するばかり。その盛り上がりを見て、田邊は「最後までしがみ付いて来いよ!」と力強い発言を投げかける。

 田邊はエモーショナルな歌声で観客を引っ張り、江口はライトハンドを含めテクニカルなギターで大暴れ。煌びやかにしてスリリングなフレーズの数々で、聴く者を焚き付ける演奏にゾクゾクせずにはいられない。そして、バッキバキのスラップを挟んで動きの激しいベースを掻き鳴らす辻村は、男臭いコーラス・ワークでも楽曲の熱を底上げするアジテーター的な役割も担う。そこに切れ味の鋭さと安定感抜群の高村のドラミングが畳み掛け、曲を追うごとにバンドのグルーヴ感は雪ダルマ式に大きくなっていた。それを象徴するように壮絶なバンド・セッションを披露し、次の曲に移るアプローチも見せたりと、こちらの興奮をより一層煽る流れも良かった。

 「ツアー2日目、(幕張メッセの光景を見て)これファイナルですよ!」と田邊は叫び、渋谷のライブハウスで10人、100人ぐらいしか観客がいなかった時代を振り返り、「偉そうな大人を潰す準備できてんのか?」と言うと、「TA・WA・KE」をプレイ。フロント3人がヘッドバンギングを決め、完全に針が振り切れた衝動オンリーの演奏を叩き付けてくる。もはやハードコア・バンドかと思うほどの迫力で、観る者の魂を鷲掴みにした。

 振り返ると、BLUE ENCOUNTは昨年の10月9日に初の日本武道館公演を行った。1万1000人を動員するソールド・アウトで大成功を収めたことは周知の通りだろう。今日はその武道館を超えるつもりできたと、田邊は言う。今年1月に出たメジャー2ndアルバム『THE END』はこれまで築き上げてきたものを破壊し、さらなる頂上を目指すために再構築を試みた野心作だった。結果、喜怒哀楽のバリエーションは広がり、突き抜けるような感情の爆発力さえも手に入れた。ライブのセットリストに『THE END』の楽曲を加わることで、ステージング自体も開放感溢れるエネルギッシュな勢いに満ちていた。

 そのアルバムの中でも飛び道具と言える「スクールラップ」は、学生の頃に放課後で騒いでいた青春時代にすべての人を引きずり込む求心力を見せつける。今の彼らだからこそプレイできる楽曲だ。それから田邊がアコギに持ち替えると、映画『ラストコップ THE MOVIE』主題歌に抜擢されたニュー・シングル「さよなら」を披露。歌詞がまっすぐ入ってくる歌心を押し出した曲調も素晴しく、たくさんの観客が聴き入っていた。そして、これまでのバンド・ヒストリーを綴った新境地ナンバー「city」においても、観客と積極的にコール&レスポンスを交わし、クールな曲調にもかかわらず、熱狂的に受け入れられていた。

 後半もアグレッシヴに畳み掛け、彼らの名刺とも言えるキラー・チューン「もっと光を」を放ち、シンガロングの嵐を起こす光景も感動的だった。アンコールに入ると、「叫んで、声出ねぇ・・・」と田邊が告白し、力を貸してほしいと素直に心の内を曝け出す。その言葉を受けて、BLUE ENCOUNTの楽曲を懸命に歌い上げる観客の声が幕張メッセに轟き、その声が次第に大きくなる様にもグッと来た。全編終了すると、「ああ~、今日死んでもいい、やべぇ」と零す田邊。その言葉が今日のライブを物語っていたのではないか。ワンマンツアーは現在も続行中ゆえ、詳細は書けなかったものの、今のBLUE ENCOUNTは絶対に観ておくべきだ。周囲の顔色を窺わず、自分たちの感情を気持ちいいほど解き放つ姿に多くの人が勇気づけられることだろう。

 これは後で知ったことだが、彼らはELLEGARDENが07年3月24日に幕張メッセで行ったライブDVD『ELEVEN FIRE CRACKERS 06~07 AFTER PARTY』を擦り切れるほど観て、いつか自分たちもこの場所でライブをやりたいと思ったそうだ。僕もELLEGARDENの幕張メッセ公演を現場で観た一人だが、あれから10年の歳月を経て、自分たちの夢を具現化したBLUE ENCOUNTの強い意志にただただ感激した。

【取材・文:荒金良介】
【撮影:浜野カズシ】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル BLUE ENCOUNT

リリース情報

さよなら

さよなら

2017年04月26日

Ki/oon Music

01.さよなら
02.Wake Me Up

お知らせ

■ライブ情報

TOUR 2017 break “THE END”
04/08(土) 仙台PIT
04/09(日) 新潟LOTS
04/15(土) Zepp Osaka Bayside
04/16(日) 広島BLUE LIVE
04/26(水) Zepp Nagoya
04/27(木) Zepp Nagoya
05/07(日) 福岡国際センター

VIVA LA ROCK 2017
05/03(水) さいたまスーパーアリーナ

rockin’on presents JAPAN JAM 2017
05/05(金)千葉市蘇我スポーツ公園

METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017
05/14(日)METROCK大阪特設会場
05/20(土)新木場・若洲公園

fun time HOLIDAY 6
06/3(土) 広島 BLUE LIVE HIROSHIMA

百万石音楽祭 2017~ミリオンロックフェスティバル~
06/03(土)石川県産業展示館 1~4号館

サンボマスター「今年は何かとはっちゃけたい!~2017全国ツアー~」
06/08(木) 帯広REST
06/09(金) 旭川CASINO DRIVE
06/11(日) 函館club COCOA

マキシマム ザ ホルモン「耳噛じる真打 TOUR」
06/12(月) 福岡DRUM LOGOS
06/14(水) 熊本B.9 V1

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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