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LAMP IN TERREN、ライブバンドとしてのポテンシャルを確実に向上させた全国ツアーファイナル東京公演をレポート

LAMP IN TERREN | 2017.07.10

 LAMP IN TEREENが、全9本の全国ツアー「in “fantasia”」の最終公演を6月30日(金)、東京・リキッドルームで開催した。今回のツアーに対して「その日だけではなくて、ライブが終わった後のお客さんの人生が楽しみなんですよ、僕は。みんなに“これからの人生が楽しみだな”と思ってもらえるようなツアーにしたいし、いまの自分たちだったら、そのハードルを越えられると思うんですよね」と語っていた松本大(Vo・Gt)。その言葉通りに4人は、オーディエンスの心に深く刻まれ、その後の人生に大きな影響を与えるような濃密なステージを繰り広げた。

 ファンタジックな雰囲気のSEとともにメンバー4人が登場。ライブは最新アルバム『fantasia』の収録曲「流星群の夜」からスタートした。エモーショナルなバンドサウンド、「その流れ星を追い掛けるよ」という前向きな歌詞、そして、「『in“fantasia”』へようこそ!」という松本の声によって、会場のムードは一気に高揚していく。続く「ランデヴー」ではオーディエンスの大合唱が生まれ、ステージとフロアの距離がグッと縮まる。今回のツアーでLAMP IN TEREENは、ライブバンドとしてのポテンシャルを確実に向上させたようだ。
「『fantasia』は日常を音楽で塗り替えていくイメージだったり、音楽を聴くだけで、いつもの日常が違うように見えるというテーマがありました。今回のツアーはそのアルバムのなかを旅行するような感覚でやってきて、今日がファイナル。最大限、僕らと一緒にライブを共有して帰ってください。よろしくお願いします!」(松本)というMCを挟み、さらに濃密な音楽空間が広がる。その中心を担っていたのはもちろん、アルバム『fantasia』の楽曲だ。エッジの効いたギターロックサウンドのなかで“どこまでも羽ばたいていきたい”という思いをストレートに放つ「at (liberty)」、川口大喜(Dr)のパワフルかつパーカッシブなドラム、中原健仁(Ba)が描き出す骨太のベースライン、そして、大屋真太郎(Gt)の豊かな旋律をたたえたギターフレーズが絡み合う「innocence」(劇場第2部「亜人-衝突-」主題歌)。松本が骨身を削って生み出す歌をメンバー全員で支えることで、唯一無二の音楽へと結びつける――この2曲からはLAMP IN TEREENの本質がまっすぐに伝わってきた。
 カントリーのテイストを取り入れた「オフコース」では「一緒に演奏したいと思っているんですが、付き合ってくれますか?!」(松本)という声に導かれ、観客が手拍子と足踏みでリズムを作り出す。さらにカラフルなポップ感をたたえた「不死身と七不思議」ではオーディエンスが左右に手を振り、心地よい一体感を演出。ファンと積極的にコミュニケーションを取ろうとする松本の姿も強く心に残った。

 中盤のMCでは、大屋、中原、川口が今回のツアーを振り返るトークを展開。「長崎から東京に出て来て7年くらい経って、東京が第2の故郷になってきた」「(川口)大喜の第一印象が最悪だった」という話で場を和ませた後、松本がゆっくりと語り始める。大変なことがいろいろあるし、自分には足りないところもたくさんある。アルバムを出すまでの1年9カ月は「自分が音楽をやっていいわけがない」とネガティブな気持ちになることもあった。でも「俺が歌う意味もきっとある」という思いに至り、いまここにいる――。「みなさんに向き合って歌を歌って、“ありがとう”という言葉や歓声をもらっている。そこで僕は自信を持っていきたいと思います」という言葉に対し、会場から大きな拍手が巻き起こった。
 松本の真摯な言葉に導かれるように、ここからLAMP IN TEREENはさらに濃密な表現を見せ付ける。“分かり合えないとしても、君の心に向き合いたい”という思いを綴ったミドルバラード「pellucid」、美しいシンセサウンドと“鼓動を放つよ/君を目指して”というラインがひとつになった「heartbeat」、そして、揺れ動く感情と微かな希望をリリカルに描き出す「緑閃光」。“この世の微かな光”という意味を込めたLAMP IN TEREENの核となるような楽曲が次々と披露され、会場全体が豊かな感動で包み込まれる。 
「俺がどこまでもみんなの手を引っ張っていくから、ついてきてください!」(松本)という声にリードされた「キャラバン」からライブは終盤へ。「林檎の理」「ワンダーランド」という解放感に溢れたナンバーで観客の興奮はピークに達する。本編ラストは「地球儀」。松本が客席に飛び込むというサプライズも生まれたこの曲は、今回のツアーにおけるもっとも大きなクライマックスだったと思う。 
 アンコールで「multiverse」と「eve」を演奏した後も、観客のコールは鳴り止まない。そして、再び松本が登場。「ホントに用意してないので、弾き語りでもいいですか?」と「L-R」を歌い、ライブはエンディングを迎えた。生きること、未来に向かうこと、歌を奏でることに対する真摯な姿勢を改めて示した、本当に素晴らしいライブだった。
 この後LAMP IN TEREENは、9月から11月にかけて対バンツアー「FOR TRUTH」を開催。アルバム『fantasia』を引っ提げたツアーによって、その表現の濃度をさらに上げた4人。次のツアーでも彼らは、観客ひとりひとりの胸にいつまでも残るライブを見せてくれるはずだ。

【取材・文:森 朋之】
【撮影:浜野カズシ】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル LAMP IN TERREN

リリース情報

fantasia

fantasia

2017年04月12日

A-Sketch

1.キャラバン
2.地球儀
3.涙星群の夜
4.heartbeat
5.innocence
6.at (liberty)
7.pellucid
8.オフコース
9.不死身と七不思議
10.eve

セットリスト

LAMP IN TERREN ONE MAN TOUR
「in “fantasia”」
2017.6.30@恵比寿LIQUIDROOM

  1. 1.涙星群の夜
  2. 2.ランデヴー
  3. 3.Sleep Heroism
  4. 4.at (liberty)
  5. 5.innocence
  6. 6.雨中のきらめき
  7. 7.とある木洩れ陽より
  8. 8.オフコース
  9. 9.不死身と七不思議
  10. 10.pellucid
  11. 11.heaertbeat
  12. 12.緑閃光
  13. 13.キャラバン
  14. 14.林檎の理
  15. 15.ワンダーランド
  16. 16.地球儀
 ENCORE
  1. EN-1.multiverse
  2. EN-2.eve
  1. w EN.L-R(弾き語り)

お知らせ

■ライブ情報

LAMP IN TERREN TOUR "FOR TRUTH"
09/29(金) 福岡BEAT STATON
09/30(土) 広島Cave-Be
10/08(日) 松本ALECX
10/09(月祝) 金沢vanvan V4
10/14(土) 神戸 太陽と虎
10/15(日) 静岡UMBER
10/21(土) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
10/22(日) 宇都宮Heaven’s Rock Utsunomiya VJ-2
11/03(金) 仙台MA.CA.NA.
11/04(土) 盛岡five
11/22(水) 梅田CLUB QUATTRO
11/23(木祝) 名古屋CLUB QUATTRO
11/26(日) 渋谷CLUB QUATTRO


日食なつこ 対バンツアー「炎上交際」
07/07(金) 神戸 太陽と虎

ESP学園presents COLORS2017
07/08(土) STUDIO COAST

OTODAMA SEA STUDIO
07/20(木) OTODAMA SEA STUDIO

NUMBER SHOT 2017
07/23(日) 国営 海の中道海浜公園 野外劇場

「未確認フェスティバル」第3次審査
07/30(日) TSUTAYA O-WEST

WEST GIGANTIC CITYLAND?17
08/05(土) 大阪 舞洲スポーツアイランド

ROCK IN JAPAN FES. 2017
08/11(金) 国営ひたち海浜公園

TREASURE05X 2017 ELL 40th ANNIVERSARY SPECIAL -LEGENDARY SOULS-
08/13(日) ELL/ell.FITS ALL/ell.SIZE

MONSTER baSH 2017
08/19(土) 香川県 国営讃岐まんのう公園

RADIO BERRY ベリテンライブ 2017
09/01(金) 宇都宮Heaven’s Rock Utsunomiya VJ-2

ココロオークション3rd Album Release TOUR 2017「夏の終わりを探しに行こう」
09/09(土) 新潟CLUB RIVERST

TOKYO CALLING 2017
09/16(土) 新宿・渋谷・下北沢ライブハウス
 ※出演日未定

FM Nagasaki 35th Anniversary Birthday Live "Home Ground"
10/01(日) 長崎DRUM Be-7

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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