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04 Limited Sazabys『Human Communication tour』東京公演レポ

04 Limited Sazabys | 2017.08.22

 04 Limited Sazabys(以下 : フォーリミ)主催の対バン形式全国ツアー『Human Communication tour』のセミファイナルが8月7日に東京・渋谷のTSUTAYA O-EASTにて行われた。
この『Human Communication』は、以前フォーリミが行っていたイベント名。今回は全国ツアーとして久々に復活し、これまで行けなかった場所も含め全国8カ所にて敢行された。また、初や久々の対バンアーティストを各地のゲストに迎えたところも今回の特徴。この日に共演したyonigeとは初、岡崎体育ともフェスや大型イベント以外では久々の共演となった。
月曜にもかかわらず驚異的なチケット応募数だったというこの日。会場は2階の立ち見まで超満員だ。

 まず登場したのはyonige。大阪・寝屋川出身の女性2人組で、牛丸ありさ(Vo.&G.)、ごっきん(B.&Cho.)&サポートドラムkomakiからなるバンドだ。甘さを擁し、どこか影があるウエットさも混じった牛丸のヴォーカルと、エモさと躍動感を伴ったオルタナ性混じりの音楽性が特徴的な彼女たち。スライドをうまく交えた運指と3フィンガーによる指弾きの女性とは思えないアクティブなごっきんのベースが、リード楽器ばりにグイグイと楽曲を引っ張っているところも特筆に値する。
ドラムセットを挟みタッチを交わし、気合充分でライブに入った彼女たち。ストレートでドライブ感たっぷりの「さよならプリズナー」でエモーショナルにライブを走り出させる。ワイドさを楽しませてくれた「our time city」ではサビの上昇感を用い、“明日も君が好きでいられますように…”との願いを会場中に広げ、「アボカド」に入るとライブの盛り上がりも加速。場内のエモ度を上げていく。また、疾走感溢れる「さよならアイデンティティー」に於いては、切ない健気で一途な乙女心を場内に染み渡らせ、ラストのミディアムな「最愛の恋人たち」に入ると、愛されたかった思いが世界観溢れるギターと共に、ゆっくりと場内に浸透していった。

 広いステージの下手前方にポツンとラップトップセットと、フロント中央にステップが用意される。続いては岡崎体育だ。
テクノやエレクトロ、ラップトップミュージックを基調に、その音楽の引き出しの多さと造詣の深さを武器に、機転やアイデアを駆使し、その日毎の会場の雰囲気や客層を含め仕込み、ステージに挑む、そのエンタテインメント気質には毎度脱帽させられる。この日も然り。初見者が多い中、最後はしっかりと会場中のハートを掌握していった。
プリセットされた古今東西の音楽性がオマージュとパロディ感たっぷりにマッシュアップされ、それらを単なる面白さで終わらせないライブが特徴的な彼。まずはデモンストレーションとばかりに「Explain」でのラップ自己紹介や「ウォールオブデス』にインスパイアされた「Walk Of Death」、また、「Voice Of Heart2」では、聴けるミディアムバラードを披露するも、影でもう一人の自分がそれに突っ込みを入れる、一筋縄ではいかない部分も楽しませてくれた。そして、パペット人形と共に繰り広げた「FRIENDS」では、笑いとほろっとした部分を、ラストの「Q-DUB」では、童謡や唱歌から鬼没にデスでエヴィルに繰り返し豹変。最後は感動&一体感たっぷりに締めてくれた。


  ラストはフォーリミ。
「色々な土地でライブを行い、各地でパワーをもらい、ここ東京に戻って来た!!」「各地で待ってくれてる人が居て、そこで新しい出会いが生まれ、新たに好きな人や思い入れが生まれ、再度その土地に行きたいと思った」。これらはライブ序盤のGEN(Vo.&B.)のMCだったのだが、その言葉通り、各地での多くの人たちの心の掌握を経て得た確信と自信と共に挑んだと思しき、この日のライブ。彼らの現在の充実度が伝わってくる濃厚且つ魅力が凝縮された一夜であった。

 SEと共にフロアに向けられたライトの光量が上がり、その光がステージ上に移る。そんななか4人が登場。合わせてフロア前方の密度が高くなる。
一発目は「Letter」。KOUHEI(Dr.)が繰り出すラテンポップさと16ビートが小気味良くライブを走り出させ、GENの歌が場内に満ちていく。ギターのRYU-TAが何度もフロアを煽り、歌中の♪あなたに会いたい♪のフレーズがフロアとステージの距離をグッと縮めていく。
続いて激走2ビートの「climb」に入ると、駆け抜けるかのような同曲が会場に幾つものサークルピットとクラウドサーフを生んでいく。ライブは更に加速していく。「fiction」ではスリリングさと性急感が会場に呼び込まれ、「escape」では、逃げたくても逃げ出せないジレンマと、それを突き抜けた際の解放感を味あわせてくれる。

「このツアーはリリースにとらわれないツアーにつき、あんな曲やこんな曲、懐かしい曲が飛び出すかも」(GEN)の言葉を受け、この日は1st&2ndフルアルバムの楽曲を中心に新旧織り交ざり、絶望と希望のちょうどいいバランスの選曲で挑まれた。中でも、「labyrinth」「ghost」といったインディー時代の1stシングルからの連射の際はフロアも驚喜。コール&レスポンスで下地をしっかり作り上げ臨んだ「labyrinth」でのHIROKAZとRYU-TAがフォーメーションを入れ替える縦横無尽さや、ライブでは久々の披露だったのではないだろうか?ストレートで疾走感のある「ghost」では、ジャンプとポップさ、ダンサブルさが会場に寄与されていった。

 中盤では、最新アルバム『eureka』から、彼らの新側面を伺える楽曲が続けて放たれた。
「東京の夜が一番似合う曲」との紹介から入った「Night on」は、どこか都会の夜を思い起こさせるアーバンさも交えた楽曲。ポイントのHIROKAZとRYU-TAによるツインリードソロはこの日も健在であった。また、バーレスクな「mahoroba」に入るとRYU-TAがギターソロを堪能させてくれた。また、ラストの疾走が会場を走り出させ、無数のクラウドサーフを生み出した「Grasshopper」、ダイナミズム溢れる「imaginary」では、明るさが雅な曲調と共に会場いっぱいに広がっていった。

 後半の求心力には目を見張るものがあった。合わせてスパークしていく会場。その受けた力を、“これでもか!!”と投げ返すようにフロアからステージへと放ち返すのが印象的な場面が多々見られた。例えば、「feel」が力強く信憑性たっぷりに場内に響かせると、「最後沸点に達しましょう」(GEN)と、本編ラストの「monolith」が轟いた際には、力溢れる同曲が更なる活力を会場に寄与してくれた。

 アンコールでは曲に入る前に、「今日のライブで改めて昔の曲は暗いと実感した(笑)」とGENが語り、「最近は明るい曲も書けるようになったし、曲調も明るくなってき出したじゃん。それってまぎれもなく、みなさんのおかげなんです。光が無いなら俺たちが光になる。これからもみなさんに光を当て続けられるバンドになりたい!!」と力強く続け、会場からの気持ちや想いを一身に受けるかのように「Horizon」が、気高く誇らしげに響き渡る。力強い約束のように眩しく、まさに夜明けの如くの発光を見せてくれた同曲。大合唱を呼び起こした最終曲の「Terminal」では客電も点き、それらはまさに会場全体の希望の光の様相を見せた。

 本編最後のMCでGENは、「必要とされることが多くなってきて、少しづつ誰かの為になって生きていると実感してきている。その誰かの為にやっていかないと頑張れない時があるし、誰かの為に力を入れられることが幸せだなと感じる時がある」「もし俺の言霊(ことだま)の力が強かったら、『大丈夫だ!』って言葉だけで、絶対に大丈夫だって気にさせられる。その為にも俺は、その言霊の力をもっと強くしたい。勇気を与えたいし、生きる力が無い奴も生き返らせたい」「俺たちはまだまだ発展途上でもっともっとカッコ良くなります。その自信がムチャクチャあるんで、今後とも俺たちについてきて下さい!!俺たちの旅はまだまだ続き、ただただ先に進むだけです」と長く語った。
今回のツアーもきっと、“会いに来れないなら、逆に会いに行くよ!!”そんな気持ちが込められて行われたのだろう。様々な街の色々な人の気持ちや想いを乗せ、彼らは更なる信頼感を得て、ますます強くなっていく。そんなことを改めて確信した一夜であった。

【撮影:Viola Kam (V’z Twinkle Photography) 】
【取材・文:池田スカオ和宏】

tag一覧 04 Limited Sazabys ライブ 男性ボーカル

リリース情報

Squall[初回生産限定盤CD+DVD]

Squall[初回生産限定盤CD+DVD]

2017年08月30日

日本コロムビア

1.Squall
2.happiness
3.capture

セットリスト

Human Communication tour
2017.8.7@TSUTAYA O-EAST

yonige
  1. 1.さよならプリズナー
  2. 2.our time city
  3. 3.アボカド
  4. 4.センチメンタルシスター
  5. 5.さよならアイデンティティー
  6. 6.最愛の恋人たち
岡崎体育
  1. 1.Explain
  2. 2.Walk Of Death
  3. 3.Voice Of Heart2
  4. 4.FRIENDS
  5. 5.Q-DUB
04 Limited Sazabys
  1. 1.Letter
  2. 2.climb
  3. 3.fiction
  4. 4.escape
  5. 5.days
  6. 6.nem…
  7. 7.labyrinth
  8. 8.ghost
  9. 9.Night on
  10. 10.mahoroba
  11. 11.Grasshopper
  12. 12.imaginary
  13. 13.feel
  14. 14.monolith
 Encore
  1. En-1.Horizon
  2. En-2.Terminal

お知らせ

■ライブ情報

04 Limited Sazabys "Squall tour"
11/16(木) CLUB CITTA川崎
11/23(木・祝) 広島BLUE LIVE
11/24(金) 福岡DRUM LOGOS
11/26(日)高松festhalle
11/30(木)松本キッセイ文化ホール・中ホール
12/07(木)新潟LOTS
12/09(土)仙台PIT
[2018]
01/06(土)Zepp Sapporo
01/13(土)Zepp Osaka Bayside
01/14(日)Zepp Osaka Bayside
01/18(木)Zepp Tokyo
01/19(金)Zepp Tokyo
01/25(木)Zepp Nagoya
01/26(金)Zepp Nagoya

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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