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ENTH、レコ発ツアーファイナルシリーズ東京編で魅せた、盟友04 Limited Sazabysとの熱い夜。

ENTH | 2017.11.02

 互いに近い出発点から各々己を信じて走り出し、その先で再び出会った...なんかそんなシンパシーとリスペクトに満ちた一夜であった。そして、きっとこの両バンドは、それぞれの時間を有意義に過ごし合い、それをこの日のステージでぶつけ合い、結果、「あること」を確信したのではないだろうか…。

 7月12日発売のENTHの1stフルアルバム『HENT』のレコ発ツアー『DOHENTAI TOUR 2017』のファイナルシリーズ東京編が10月18日に東京・渋谷クラブクアトロにて行われた。各地盟友バンドたちがサポートを務めた同ツアー。この東京では地元名古屋の先輩バンドで昔より親交の深かった04 Limited Sazabysが、そのお祝いライブに花を添えた。

 先行はフォーリミ。ENTHに捧げたと思しき曲も所々交えた、この日のセットリストも印象的であった。

 スタートは「Remember」だった。いきなり2ビートが会場を走り出させる。更に加速するかのように入った「monolith」では、GEN(Vo・Ba)が歌詞の一部を♪はじめて呼ばれたENTHのツアーファイナル♪と変えて歌うサービスも。また、ダークでウェットな面も擁した「Knife」では、RYU-TA(Gt・Cho)もがなり声でボーカルをリレーションし、「cubic」では、KOUHEI(Dr・Cho)の打ち出すハードなリズムが会場を揺らし、自分という密室を飛び出させるかのようにサビで現れるストレートさが会場の高揚感を育んでいった。

 MCでは、これまでフォーリミのツアーではENTHに何度も声をかけ、2マンをやったこともある仲ながら、ENTHからはツアーの対バンに呼ばれたことが一度もなく今回が初だということや、ENTHとは彼らの前身バンドの頃からの付き合いで、daipon(Vo・Ba)に至っては、よく一緒にカラオケに行ったり、お泊りし合ったりするほどの仲だということなど、GENが嬉しそうに語っていた姿がとても印象的だった。

 フォーリミ中盤のライブはミッドテンポの「Warp」から入った。この世界を作り変えていくんだとの気概も交えた同曲が会場を華やかせると、「climb」ではHIROKAZ(Gt)のギターソロが景色感を作り出していく。

 この日は懐かしい曲もプレイされた。インディーズ時代の「Do it Do it」だ。♪Do it Do it♪のキャッチ―なフレーズとクラップで会場を更に華やかにしていった同曲。「武道館でもやってなかったけど、今日はENTHの為にやった」とは、プレイ後のGENの言葉だ。

 後半に入るとライブは更に加速。この素晴らしい景色がいつまでも続くように!と放たれた「hello」が、これまでのENTHとの並走を振り返るように歌われる。また、すっかりアンセムとなった「Terminal」では、会場も大合唱。最低な世界から最高な世界を目指す所信表明のような同曲が会場に勇気を与えていく。ラストは自分らしく生きていくことに不安を抱いている人の背中を押す最新曲「Squall」が、その不安を洗い流してくれるかのように会場中に響き渡った。

 ニューアルバム『HENT』を引っさげ、30本近く全国を回って突入したこのファイナルシリーズにて、更に加速度を上げるかのようなストーリーを展開した後発のENTH。先発のフォーリミへのリスペクトも込められたこの日のステージは、彼らと並走しているENTHの3人の姿を何度もオーバーラップさせた。

「渋谷調子どう?全て飛び越えて、やばい一日にしよう!」とはdaiponの第一声だ。1発目はニューアルバムでもトップを飾っている「HENT」。続いてニューアルバム中、最もカオスで展開も目まぐるしい泥酔ナンバー「HANGOVER」へ。同曲では、今作でより伺えたNaoki(Gt・Cho)が放つメタリックな要素も炸裂。展開の目まぐるしさなんてお構いなしとばかりに変則的な同曲の展開に、しっかりとオーディエンスたちもついていく。
「今日はニューアルバムの曲をバンバンやるから」というdaiponのMCの後、アホになれと言わんばかりに飛び出した「SUPER HAPPY TIME」では、フロアに巨大なサークルが生まれ、派手に行こうぜと入った「Get Started Together」では、takumi(Dr)の打ち出す激走2ビートが会場を駆け抜ける。

「今日は名古屋代表として歌いに来たぜ!」とdaipon。続いて、このツアー中、その日一番フロア内で楽しんでいた人を「BMP(ベストモッシュプレイヤー)」として選び、その1名にだけ特製Tシャツをプレゼントする企画を行ってきたことを伝え、この渋谷でもその企画を行うことが知らされると、さらにライブが活気付く。

 次のブロックはニューアルバムからの曲が連射された。真夏に引き戻すかのように放たれた「SUMMER」では、Joy of summerな雰囲気と共に会場中がワイパーを作り出す。場内の歌声と共にフロアにジャンプとモッシュを生んだ「LOVE ME MORE」、また、「"TH"」では疾走さとサグさが場内に呼び込まれ、「Somewhere We Hope」では、ゆったりとした横ノリが会場中に広がっていった。 

 中盤では、この日ならではのサプライズもあった。突如飛び出したフォーリミの「Remember」のカバーでは、原曲同様フォーリミRYU-TAもコーラスで乱入。また、フォーリミと出会った頃のナンバーで、初心を忘れないと言わんばかりに響かせた「START LINE」では、"俺たちはいつまでも止まらない!!"という気概が伝わってきて、会場全体をまるでスタートラインに立った時のような清々しい気持ちにさせてくれた。

 後半は盛り上がり曲が連射された。この日一番の一体感を見せた「HAHA」では、スカの裏打ちビートが会場中に無数の2ステップの花を咲かせた。また、「NO FATE」では、この日の最高速度を記録。daiponの感情移入たっぷりの歌い出しから入った「TEARS」では、“また会えますように!!"との願いにも似た気持ちと共に、”君が笑えるように“との歌が会場中に広がっていった。そして本編ラストは「Bong! Cafe’ au lait! Acoustic guitar!」が会場を強襲。速さと裏打ちの軽快さを交え、daiponとNaokiによるフロントツインボーカルも並走を魅せる。

 アンコール。まずは前述のBMP。daiponがフロアに降り、この日一番盛り上がっていたであろうオーディエンスを選出し、ハグと共に特製の“BMP”Tシャツが贈られると、会場からは大きな拍手が沸いた。
そして、Naokiの飼っている黒猫のことを歌った「ひじき」も、始めは作品同様会場も交えて口笛で展開したものの、中盤からは一変。メロディックを基調にしたサウンドに化けさせ、盛り上がりの火に油を注いでいく。また、会場に大きなサークルを巻き起こした「Let it die(t)~まこっつ走れ~」、11月21日に下北沢SHELTERにてdustboxとのツーマンライブを開催するニュースを挟み、アンコールラストは、会場を交えた雄々しい雄叫びから「Crime in my mind」へ。これでもかと激走しながらも切ないメロディが特徴的な哀愁メロディックナンバーに合わせて会場中から上がった力強い拳も印象深かった。そして、ダブルアンコールでは「will」が、"またライブハウスで会おう!!"という力強いメッセージの如く会場中に響き渡った。

 頭に記した「『あること』を確信し合ったライブ」の話に戻ろう。
当日の彼らは、あの日あの頃をフィードバックさせながらも、確実にあの頃よりも成長し、よりアイデンティティとオリジナリティを確立した現在のお互いの凄さを改めて実感したのではないだろうか。長い年月を経て知らず知らずのうちにお互いを高め合い、新たに発見したことや、ことさら気づかされたこともあったであろうこの日の2マン。そう考えると、ENTHがここまであえてフォーリミを誘わなかった理由も分かる気がする。彼らはきっと、この日のようにフォーリミと並走出来るように成長するまで、今日という日を大事に取っておいたに違いない。今もまぶたに残っている、この日の両バンドの雄姿と熱闘がそれを強く確信させた。

【取材・文:池田スカオ和宏】
【撮影:ヤオタケシ】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル ENTH

お知らせ

■ライブ情報

RAZORS EDGE presents STORMY DUDES FESTA 2017
11/04(土) SUNHALL / Pangea / CLAPPER / HOKAGE / SINKAGURA / BRONZE ※6会場を使ったサーキットイベント

ENTH "DOHENTAI" TOUR 2017 - FINAL SERIES-
11/05(日) 名古屋DIAMOND HALL

PAN presents 対バンでレッツPANJOYアンコールツアー~PAN上位でアンコール~
11/10(金) 新潟GOLDENPIGS BLACK STAGE
11/11(土) 松本ALECX

SWANKY DANK "Smokes TOUR"
11/18(土) 水戸LIGHT HOUSE

ENTH DOHENTAI TOUR EXTRA SHOW!!
11/21(火) 下北沢SHELTER

Norhtern19 x ENTH presents 二度あることは三度ある
11/22(水) 宇都宮HELLO DOLLY

KNOCK OUT MONKEY TOUR 2017"HELIX"
11/24(金) 千葉LOOK

LONLINESS presents LONLINESS FEST DAY2
11/26(日) YOKOHAMA BAY HALL

BACK LIFT"Seeding Your Country" Tour 2017-2018
12/01(金) 静岡UMBER

Fear, and Loathing in Las Vegas 5th Album Release Tour 2017-18
12/06(水) 岐阜Club G
12/07(木) 松坂MAXA

locofrank presents FOUR SEASONS TOUR 2017
12/13(水) 高松TOONICE

HOT SQUALL“ALRIGHT!!! TOUR 2017-2018
12/15(金) 福井CHOP

10-FEET presents 10-FEET "Fin" TOUR 2017-2018
12/16(土) 和歌山SHELTER
12/18 [Mon] 京都MUSE

rockin’ on presents COUNTDOWN JAPAN 17/18
12/31(日) 幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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