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数多くの新曲を携え、全国30公演を回ったコブクロのツアー・ファイナル!

コブクロ | 2017.12.05

<KOBUKURO LIVE TOUR 2017“心”>のファイナルを迎えた11月26日。さいたまスーパーアリーナ2daysは、アリーナに円形のセンターステージが設けられ、そこから四方に花道が広がるスタイルとなった。さらに、今ツアーで初めて導入し、お客さんたちに点灯のお願いをしたLED付きリストバンドが、今日はこの巨大な客席中で輝くことになる。そんなツアーファイナルをしっかり見届けたいと願う21130人のお客さんたちの熱気で、開演前から場内はすでに室温が上昇!

 開演時刻ほぼオンタイム。場内の照明が落とされるとオープニングSEが流れ始め……、この時点で早くも感動が押し寄せる。コブクロの楽曲には“心”という言葉を含むものが80曲以上あるのだが、その“心”の部分だけを数秒間ずつ切り取りとってメドレーにしたSEが場内の巨大スクリーンに映像とともに流され、最後はツアータイトルにもなっているニューシングル「心」の歌詞の一節≪君は僕の心≫で、ステージが幕を開けたのだ。

 オープニング、円形ステージから伸びた対角線上の花道それぞれから黒田と小渕が登場した瞬間に沸き起こった大歓声! ふたりはセンターステージへ向かい、1曲目に演奏したのは、今ツアーが初披露となる新曲「君になれ」。サウンドはコブクロらしいメロディアスロックであり、その歌詞は「心」の歌詞に呼応するところもあるようだ。全てを認め“君になれ”と言ってくれる“もうひとりの自分=心”を1曲目に歌うことで、このツアーのメインテーマ“心”を明確にもしたオープニング曲となった。

 そして、「虹」「君という名の翼」「tOKi meki」と続いた最初のブロック。「君という名の翼」では、≪導く場所≫を“さいたまー!!”と替えて歌ったり、「tOKi meki」では“OK”の振り付けを客席のみんなで踊ったり。そんな肯定的メッセージを受け取りながら、会場中が疾走感を共有しつつコブクロワールドに引き込まれていった。

 ここで最初のご挨拶を。小渕の「ファイナルへようこそ! ギター&コーラスの小渕健太郎です!」という言葉に続き、黒田が語りだしたのは、「あんなに長かったツアーもついに今日で最後。そんな思いを今日は歌にしたいと思います。ボーカル担当の黒田俊介です」といつになく神妙な声色……だったのだが、「(その挨拶の仕方はまるで)アイドルや、エライ可愛い感じになっとる!」と笑う小渕。こんな一流トークもコブクロならではだ。

 続くブロックでは、飛翔感に溢れるナンバーが並んだ。ハート型の紙飛行機が場内を舞う中で歌った「紙飛行機」、壮大な夜明けを告げる「SUNRISE」、その夜明けから新しい今日が開けていくような新曲「HELLO, NEW DAY」では、ドローン撮影による東京の街並みがビジョンに映し出されていった。曲調もテンポも歌い上げ方もまったく異なる3曲。それをひとつのフレームに入れて演出できるところにも、ライブに対するコブクロの構成力がうかがえる。ちなみに、「HELLO, NEW DAY」のラストで小渕は、とあるストップモーションをするのだが。その動きを前日25日公演ステージ本番中に「ツアー最後にきて、(小渕のそのポーズを)初めて知った~」という黒田。そして黒田はさいたま2days中、小渕をイジリ続け両日とも会場内は大爆笑! しかも最終日26日のステージでは黒田が小渕の隣まで行き、ふたりでその“パフォーマンス”を見せる場面まで!

 今ツアーでは、「君になれ」「HELLO, NEW DAY」含め数曲の新曲が披露された。軽やかなメロディーで日常を歌う「LIFE」、小渕が幼い頃の夏の記憶を形にしたという「夏の雫」では風鈴の音がイントロを彩った。そして名曲「流星」で黒田の圧倒的な歌唱力に魅了され、ちょっと深呼吸。

「ここで懐かしい曲を」と紹介したのは「Starting Line」。インディーズ時代のエピソードを交えつつ、悔しさもバネとなり、そしてそこがスタートラインになったことを伝えながら、本当に久々の演奏を披露してくれた。続いての「蒼く 優しく」の冒頭でもあの懐かしい“カセット”の映像が。

 そして、今ツアーのハイライトはやはりなんといっても「心」の熱唱だった。イントロでは小渕の手書き文字で書かれたメッセージがビジョンに流れ、歌が始まると、会場中が水を打ったように聴き入る。最後はマイクをオフにしてのふたりのアカペラが巨大なアリーナの端にまで響きわたった。歌い終わったあとに待っていたのは、会場中のスタンディングオベーション。それを受け、小渕はこんなメッセージで応えた。

「心はそれぞれ。僕らの音楽を聴いてくれているみんなの気持ちもひとつ、僕と黒田の気持ちもひとつ。それを届けたくてこのツアーをしています。――中略―― 心はなんだってできる。誰とだって繋がることができる。不思議な力を持っているものだと思います。どうか、みんなの心がもう少しだけ開けるように、明日は1個だけイヤなことをイヤだと言えるように、誰かに言えなかったありがとうが言えるように、そんなヒントがこの歌の中にあればいいなと思って作りました。とってもシビアで深いところにある歌を30公演歌い続けてきましたが、今日、完成できたと思いました。一生忘れずに歌い続けていきたいと思います。ありがとう」

 こんな感動的なコメントのあと、その雰囲気を真逆に覆すような“オモシロMC”で楽しませてくれるのもコブクロライブの楽しみのひとつ! この日は黒田が「“今ツアーでいちばん面白かったMC”をスタッフにリサーチしていた模様。結果、スタッフ内でベスト1だったのはビオラ担当の渡邊智生さんのお誕生日にあたった公演の日、小渕が楽屋で作って歌ったという「智ちゃん、おめでとうの歌」とのこと。黒田から「再現して」といきなり振られた小渕。「えー! あの日しか歌ったことないけど~」と言いながら完全再現! ジョークも満載の歌詞に、もちろん会場からは大拍手が!

 最後は新曲「白雪」から始まり、「memory」「神風」「ストリートのテーマ」と怒涛のたたみかけ! 「白雪」ではビジョンに映るスノードームと同期するかのように、客席全体がLEDの白い明かりで埋め尽くされ、「ストリートのテーマ」で黒田がギターをかき鳴らしながら花道を行き来する光景にも大興奮させられた。

 そしてアンコールは「未来」と「轍-わだち-」。この2作の制作の間には18年近い年月が流れている。それを違和感なく繋げて聴かせられるのは、コブクロが志す“音楽の心”が揺ぎないものだからだろう。

【取材・文:清水エミコ】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル コブクロ

リリース情報

心[初回限定盤]

心[初回限定盤]

2017年05月24日

ワーナーミュージック・ジャパン

01 心
02 HELLO, NEW DAY
03 LIFE
04 心 (Instrumental)
05 HELLO, NEW DAY (Instrumental)
06 LIFE (Instrumental)

セットリスト

KOBUKURO LIVE TOUR 2017“心”
2017.11.26@さいたまスーパーアリーナ

  1. 01.君になれ
  2. 02.虹
  3. 03.君という名の翼
  4. 04.tOKi meki
  5. 05.紙飛行機
  6. 06.SUNRISE
  7. 07.HELLO, NEW DAY
  8. 08.LIFE
  9. 09.夏の雫
  10. 10.流星
  11. 11.Starting Line
  12. 12.蒼く 優しく
  13. 13.心
  14. 14.白雪
  15. 15.memory
  16. 16.神風
  17. 17.ストリートのテーマ
  18.  【ENCORE】
  19. En 01.未来
  20. En 02.轍~わだち~

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