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UVERworld 11年連続となる武道館でのクリスマスライブ

UVERworld | 2018.12.28

 2018年最後の10日間にUVERworldは8本のアリーナ公演を行った。しかもTAKUYA∞(V)の誕生日の12月21日には、昼間に日本武道館で女性限定ライブ『女祭り』、夜には横浜アリーナで男性限定ライブ『男祭り』の“1日2公演”開催。“横アリと武道館のハシゴ”なんて無謀としか言いようがないが(というか、この年末のスケジュールはどう考えてもおかしい)、彼らは集中力と体力を切らすことなく、完璧にやり切ってみせた。そして12月25日には、11年連続となる日本武道館でのクリスマスライブを敢行。例年通り、360度全方位を取り囲む約12000人のオーディエンスとともに6人のメンバーは自らのライブの最高到達点を塗り替えるような、圧巻のステージを繰り広げた。

 開演予定時間の18時30分ちょうどにライブはスタート。真太郎(Dr)の爆発的なドラムに導かれた「7th Trigger」によって、フロアの熱気はいきなり頂点に達する。さらに「DECIDED」「LIMITLESS」というアッパーチューンを連発し、「WE ARE GO」では凄まじいばかりのシンガロングが巻き起こり、最高の一体感を演出(筆者の後ろの席の男子ふたりは“やばい!やばい!”と叫び続けていました)。「メリークリスマス!最高のクリスマスを迎えにいこうぜ!」「今年最後の関東の公演。やばい夜にしような!」と観客を煽るTAKUYA∞のパフォーマンスももちろん絶好調。この日のライブは“2018年末アリーナ10公演”の4本目。演奏のクオリティ、メンバー全員の気合い、バンド全体の一体感を含め、パーフェクトな仕上がり具合だ。
 ライブ序盤、もっとも心に残ったのは2018年にリリースされた楽曲だった。まずは「ODD FUTURE」。「11年連続で武道館でクリスマスを過ごしてるんだけど、こんな未来が来るなんて思ってなかった。奇妙な未来だよ」(TAKUYA∞)というMCにリードされたこの曲は、エレクトロ、オルタナR&Bなどの最新のサウンドを反映させたダンスチューン。UVERworldにとっては明らかに新機軸だが、熱狂的に踊りまくる観客の姿からは、この曲がライブという場所でしっかりと機能していることが伝わってきた。ふくよかな低音を軸にしたアンサンブルもめちゃくちゃ気持ちいい。
 さらに最新シングル「GOOD and EVIL」(映画「ヴェノム」日本語吹替版主題歌)も披露。ヘビィロック~ヒップホップ~トロピカルハウスをナチュラルにつなぐ、最先端にして独創的なサウンドだ。そして、<善悪よりもずっとその命何に使うか明確に>という心を抉るようなリリックが響き渡り、未体験の快楽が増幅していく。ふたつの新曲はUVERworldの新たな表現として完全に受け入れられていたと思う。過去のスタイルに捉われることなく、賛否両論を受け止めながら、常に新しい音と言葉を求め続ける。これこそがUVERworldのコアであり、強烈な支持を集め続けている理由なのだろう。
 
「UVERworldは2018年、最後の10日間で8本のアリーナツアーをやってます。どうなるか想像つかねえ。ただ、ギリギリってこと。みんなもそういうものが観たいんでしょ? お望み通り、今日も最高にギリギリのライブ観せてやるよ!」(TAKUYA∞)という決意を込めた言葉、そして、聖なる夜にふさわしい光を放った「シリウス」から始まったライブ中盤では、この日、この場所だけのスペシャルな場面が続いた。まずは「懐かしい曲やるよ」(TAKUYA∞)と「浮世 CROSSING」(9thシングル/2007年)、「SHAMROCK」(5thシングル/2006年)、「シャカビーチ~Laka Laka La~」(8thシングル/2007年)を続けて演奏。すべて10年以上前のシングルで、ライブで披露されたのはかなり久々だが、観客はイントロが始まるたびに「おお!」と歓声を上げ、サビのフレーズを一緒に歌っている。さらに「Forever Young feat.UVERworld」ではサプライズゲストとしてAK-69が登場、強靭にしてしなやかなラップを放ち、フロアのテンションをさらに引き上げる。
 AK-69がステージを去った後、「リハの音漏れを聴いてたヤツが“『Forever Young』やってる”ってツイートしてたみたいで。サプライズって難しいよ(笑)」と話しはじめたTAKUYA∞は、いきなりファンの近くまで歩み寄り「なんの曲聴きたい?」と質問。リクエストに応えて「君の好きなうた」をステージ後方の花道を歩きながら歌うと(女性客と手をつないだり、男性客と拳を合わせたり)、この日もっとも大きい歓声が響き渡った。ファンにとってはこれ以上ないクリスマスプレゼントになったはずだ。

「これが俺たちの始まりの合唱だ!」というTAKUYA∞のキメゼリフとともに放たれた「0 choir」、克哉(G)、彰(G)、信人(Ba)、誠果(Sax)、真太郎のフレーズが刺激的に絡み合う「Massive」によって、ライブはクライマックスへと向かう。もっとも強いインパクトを放っていたのは、やはり2018年にリリースされた新曲「EDENへ」だった。音源ではエレクトロ的な音を前面に押し出していたが、ライブは生バンド(特にギター)がメイン。“打ち込み+バンドサウンド”という従来のコンセプトをさらに進化させた演奏、そして、“誰もが自分の理想の場所を目指していい”という意志を込めたリリックが響き渡り、心と体が同時に解放されるような気持ち良さに結びつく。「EDENへ」が切り開いた新たなスタイルは、今後のUVERworldにとって大きな意味を持つだろう。
 生々しいバンドグルーヴをしっかりと押し出した「PRAYING RUN」、“世界の中心は 今立つその場所”というUVERworldの精神性をダイレクトに示す「IMPACT」、そして、最大のアンセムである「在るべき形」でライブは終了。「このライブでそれぞれが感じた感じたことを(武道館の)扉の向こうにまで持って行って、最高のクリスマスを完成させて欲しい」というTAKUYA∞の言葉も強く心に残った。すべての音、すべての言葉、すべての動きにまったくスキがない、緊張感と解放感を同時に体感させてくれる本当に素晴らしいライブだった。2019年のクリスマスは改修工事のため、武道館は使えない。しかし彼らは、来年も必ず素晴らしい場所を用意してくれるはずだ。

【撮影:鳥居洋介】
【取材・文:森朋之】

tag一覧 J-POP ライブ 男性ボーカル UVERworld

リリース情報

UVERworld TYCOON TOUR at Yokohama Arena 2017.12.21

UVERworld TYCOON TOUR at Yokohama Arena 2017.12.21

2019年01月16日

Sony Music Records

THE ONE
7th Trigger
WE ARE GO
ace of ace
ENOUGH-1
一滴の影響
Collide
シリウス
KINJITO
畢生皐月プロローグ
REVERSI
NO.1
PRAYING RUN
僕の言葉ではない これは僕達の言葉
SHOUT LOVE
ハルジオン
CORE STREAM
ゼロ・クワイア※
Q.E.D.
Don’t Think.Feel
零HERE~SE~
IMPACT
LONE WOLF
在るべき形
MONDO PIECE

※表示不可文字のためカタカナ表記

セットリスト

UVERworld ARENA TOUR 2018
Premium LIVE on Xmas 2018

  1. 01.7th Trigger
  2. 02.DECIDED
  3. 03.LIMITLESS
  4. 04.WE ARE GO
  5. 05.ODD FUTURE
  6. 06.GOOD and EVIL
  7. 07.シリウス
  8. 08.浮世CROSSING
  9. 09.SHAMROCK
  10. 10.シャカビーチ~Laka Laka La~
  11. 11.ENERGY
  12. 12.Forever Young feat.UVERworld
  13. 13.君の好きなうた
  14. 14.SHOUT LOVE
  15. 15.Ø choir
  16. 16.Massive
  17. 17.I LOVE THE WORLD
  18. 18.EDENへ
  19. 19.Q.E.D
  20. 20.ナノ・セカンド
  21. 21.PRAYING RUN
  22. 22.零HERE~SE~
  23. 23.IMPACT
  24. 24.在るべき形

お知らせ

■ライブ情報

UVERworld ARENA TOUR 2018
2018/12/27(木)神戸ワールド記念ホール
2018/12/28(金)神戸ワールド記念ホール
2018/12/30(日)マリンメッセ福岡
2018/12/31(月)マリンメッセ福岡

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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