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LONGMAN TOUR2019『WALKING IS DEAD』渋谷TSUTAYA O-WEST

LONGMAN | 2019.03.11

「もう、こうなったら意地でも歩き続けてやる!!」。私はこの日の2バンドのライブを観た後、今回のLONGMANのツアータイトル『WALKING IS DEAD』をこう意訳した。
LONGMAN然り、ゲストのPOT然り、一時の足踏みからの再開の際には、きっとこのような誓いを胸に、結果この晩のような光景へと繋がっていたことを、改めて2バンドとも実感したのではないだろうか。
そう、この日の2バンドは各々活動が停まりそうになったり、停まったりした際に、自身にこのような言葉を言い聞かせ、踏ん張り、留まり、今へと繋げてきた履歴の共通も興味深い2マン共演となった。

 昨夏ミニアルバム『WALKING』を発売したLONGMAN。同作品と共に全国11箇所を回ったツアーもいよいよ終盤戦を迎えた。この日の会場は渋谷のTSUTAYA O-WEST。LONGMANにとって3年ぶり2回目の同会場でのライブとなる。以前に出た際にはかなりの盛り上がりをみせ、メンバーとしても印象深いライブだったと語る、このO-WEST。そんな想い出深い会場でのこの日のライブは、「あの日を超えてやる!!」との気概で臨みながらも、それを凌駕。結果、あの日の幻影を追い払うぐらい素晴らしい光景と内容が展開された。

 先行はPOT。ライブに入る前に、若干POTの先の「止まりそうになった」際の話に戻ろう。実はPOTも2014年頃、ギターのよしくんが急病の為、ライブに不参加。約1年間を仲間のギタリストたちからのサポートを受け、けっして留まらずにライブをしのいできた。LONGMANの一昨年から去年にかけての活動休止、そして、その間の仲間の支えの大事さや、サポートすることの意義は人一倍身に染みているはずだ。そしてこの日のPOTのライブは、その辺りの気持ちが前面に出て、持ち前のハッピーさや楽しさに加え、より仲間が居ることの大切さや支え合うことの大事さを、歌やMCを通して伝えてくれたように映った。

 まずはドラムの前にて全員で円陣。4人が放つデモンストレーション音の中、「LONGMANに最高のバトンを渡したい。よろしく」とよっぴー(Vo&Ba)が一言 。まこと(Dr.)の打ち出す4つ打ちを基調にした「COUNTDOWN」が楽しさとドライブ感と上昇感を伴い、会場の呼応と共に、ここではない何処かへといきなり誘う。少年性溢れる歌声の織田(Vo&Gt)のボーカルも、この日は心なしかいつもにも増して力強い。続いてよっぴーがスリリングなベースラインでニューアルバムからの新境地「Tonight」にて場内に不穏さを寄与すれば、「BA-DANKA-DONK」ではラテンポップが場内をアッパー気味にバウンスさせていった。ここではよっぴーとよしくん(Vo&Gt)との立ち位置もコンバート。会場の雄々しいレスポンスも場内にパワーを寄与していく。
「遊ぼうぜ」とよしくん。「EPIC」では会場にモッシュサークルを即し、二番での怒涛の疾走ビートの中、会場に幾つものサークルが育まれていく。
「俺たちも色々とあった。もしLONGMANが倒れたら俺たちが支えてやる」とよっぴー。前述のエピソードとオーバーラップした瞬間であった。
やはり彼らの武器は明るさとハッピーさ。以後はその辺りの面目躍如的なナンバーが連射されていく。まこと(Dr)の鳴らすビートに会場も手拍子。それに乗って贈られた「Sunrise」では、作品同様に同期を効かせ、アコギの音もフィーチャー。ラテンポップのビートに合わせて会場もバウンスを起す。そして人生一度きりと「YOLO」が疾走ツービートにて場内を走り出させれば、「俺たちだけじゃ最高の夜を作れないから力を貸してくれ! (よっぴー)」と突入した「Hustle Night」では、スカの要素も交え、会場もスカダンス&ツーステップ大会へ。また、よしくんお得意のフロアへの飛び込みと会場交えてのスカダンス大会を魅せた「I scream fuckin’ day」、最後は明日向き前向きに織田、よっぴー、よしくんのトリプルボーカルも映える「Supra」で締められた。最後は会場を交えての大団円的な大ハッピーさ。織田も嬉しすぎてフロアに飛び込み一緒に歌っていた場面も印象深い。

 そして、後攻のLONGMANはまさに、いま演ることが出来ている、続けられている楽しさや充実感、そして待ってくれていた人たちの温かさの中、その人たちに何かを返したいとのバイタリティが終始溢れ、滲み出てくるかのようなライブを展開してくれた。

SEに乗りタオルを掲げ走り出してきた3人。ホリホリ(Dr/Cho)が場内からのクラップを煽る。3人で向かい合いスタンバイ。「よし!!」とうなづき合い正面を向く。フィードバックの中、デモンストレーション音が。そして「LONGMAN始めるよ」とさわ(Vo/Ba)が、この日のライブの開始を告げる。
 1曲目は「WALKING」。いきなりの疾走ツービートとさわのやや低めの歌声ががっしりと場内を掴んでいく。「帰ってきたゾ~東京!!」と平井(Gt/Vo)の第一声。前日の横浜でのライブは残念ながら平井の喉の不調で延期。この日はそんな様子は微塵も魅せず、完全に復調したようだ。
次の「WITH YOU」ではその平井がメインボーカルをとる。さわとスウィッチしながらのツインボーカルスタイルを魅せてくれた。また、作品同様に転調の場面にもグッときた「1919」では、スカの裏打ちも交えた軽やかさが場内に寄与されていけば、さわも本当に嬉しそうに動き回りプレイ。

「今日は楽しい日にするぞ!!」と平井。「一時は寂しい思いもしていたけど、今日はホント楽しい。協力し合ってもの凄い夜を作っていきましょう!!」とさわが続ける。
ライブに戻ると、より楽しさを寄与した「Hole up」、「お酒は好きですか?(平井)」と入った疾走ツービートの「BEER」等がノンストップで繰り出されていく。また、「So many men, So many minds」を経た「I KNOW」では勢いは残しながらもそこに切なさやウェットさを織り交ぜ、対照的にさわのキュートな歌声から入った「IT IS TIME」ではパンクの一言では片づけられない、広がりやダイナミズム、心地良さがあった。

 ここで平井が活動休止時の心境や、そこを抜けなくちゃと自分に戒めた際の話をしてくれた。まだ活動休止中の頃、愛媛でPOTのライブ観に行ったのだが、サプライズでステージに上げられ、短い時間ながら一緒にギターで参加した。その数分間が気持ち良く、なんかここからまたいけると自信と確信を得ることが出来、それが今に繋がっている。そんな「いい話」を聞くことが出来た。
そんな彼らのライブは中盤以降、ますます熱を帯びていく。「Looking back」では1番でのさわのキュートな歌声に2番での平井の歌声も加わり歌の幅を広げれば、ホリホリが8ビートで繋いだ後の長いイントロからの「THIS MOMENT」ではエモいギターやベースのドライブ感も手伝い、更に楽しさに拍車がかかっていく。また「Back Home」を経てノンストップで入り更に加速度をアップさせた「Excuse」では平井の歌にさわの追いかけるコーラスも冴え、彼らの男女混合ボーカルのバリエーションを楽しませてくれた。

「もう歩いてらんねえゾ!止まってらんねえゾ!!今後も止まらずに進んでいく!!」と力強く平井が満場のフロアに誓う。そして、「休止している間にこう言った景色を想像しながら作っていました」と続け入った「FEEL GOOD」では、会場中に幸せそうなワイパーを生み、ステージからの光量の高いライトが会場を気持ち同様に明るく照らし、みんなの楽しそうな希望に溢れた表情を映し出していく。

 更にライブは深部へ。「Neverend」では無数のダイブやモッシュピットを育み、間奏では平井とさわも交互に交わりプレイ。そして本編ラストは会場にこの日最大の活力を与えるべく「IN THIS WAY」が放たれた。同曲ではさわも楽しそうな笑顔でホッピングしながらベースをプレイ。平井もギターソロをキメる。同曲を終えるとやり切った感たっぷりの表情で3人はステージを去った。

 アンコールでは、ミラーボールが回る幻想的さと、ムーディなギター音の中、深いリバーブをかけられたマイクを通しホリホリが自分たちを讃えるスピーチを行い、それを経て、「色々な気持ちの中、この曲を作りました」平井の言葉と共に「SUNSET」が、ステージに、フロアに、お互いに力を与え合う場面に遭遇。そして最後は会場も交え、「また会おう」とのいつかへの約束のように「WILL」が誇らしげに気高く鳴らされる。そこでは「会場もステージもお互いが主役だ!!」と言わんばかりに同曲が一緒に作り上げられていく瞬間を見た。

 ダブルアンコールはまさにサービスであった。前作収録の「Beautiful World」がMV撮影も兼ねて歌われ、ゆったりとダイナミックな曲を場内の隅々にまで染み渡らせれば、「その付き合ってくれたお礼に」と鳴らされた「Realize」では、まさしく男女ツインボーカルバンドの面目躍如。短い曲が故の全力の男女ユニゾンボーカルを楽しむことが出来た。

 まさにお互いの「もう、こうなったら意地でも歩き続けてやる!!」がぶつけられ合った感のあった、この日。きっと満場のお客さんの一人一人も、彼らのこの姿勢やメッセージ、終始放たれた明るくハッピーなバイタリティを全身に浴び、「そうだ!俺も/私も止まってらんねぇな!!」と感慨深い気持ちと共に帰路についたことだろう。会場を去る際のみんなの足取りの軽さがそれを物語っていた。

【取材・文:池田スカオ和宏】
【LONGMAN撮影:浜野カズシ】
【POT撮影:@Tamaishingo22】

tag一覧 J-POP ライブ LONGMAN

リリース情報

WALKING

WALKING

2018年09月26日

VION

01.OPENING
02.WALKING
03.WITH YOU
04.I KNOW
05.FEEL GOOD
06.THIS MOMENT
07.IT IS TIME

セットリスト

TOUR2019『WALKING IS DEAD』
2019.2.22@渋谷TSUTAYA O-WEST

【POT】
  1. 1.COUNTDOWN
  2. 2.Tonight
  3. 3.BA-DANKA-DONK
  4. 4.EPIC
  5. 5.Sunrise
  6. 6.YOLO
  7. 7.Hustle Night
  8. 8.I scream fuckin’ day
  9. 9.Hustle Carnival
  10. 10.Supra

【LONGMAN】
  1. 1.OPENING
  2. 2.WALKING
  3. 3.WITH YOU
  4. 4.1919
  5. 5.Hole up
  6. 6.BEER
  7. 7.So many men, So many minds
  8. 8.I KNOW
  9. 9.IT IS TIME
  10. 10.Looking back
  11. 11.THIS MOMENT
  12. 12.Back Home
  13. 13.Excuse
  14. 14.FEEL GOOD
  15. 15.Neverend
  16. 16.IN THIS WAY
  17. 【ENCORE】
  18. EN-1.SUNSET
  19. EN-2.WILL
  20. 【DOUBLE ENCORE】
  21. W-EN-1.Beautiful World
  22. W-EN-2.Realize

お知らせ

■ライブ情報

LONGMAN tour2019 "WALKING IS DEAD" FINAL
3/10(日) 愛媛W studio RED
6/13(木) F.A.D YOKOHAMA(振替公演)
6/14(金) 渋谷 TSUTAYA O-WEST(追加公演)
6/22(土) 愛媛 WstudioRED(追加公演)

3/16(土) TENJIN ONTAQ 2019 (福岡)
3/17(土) HAPPY JACK 2019 (熊本)
3/23(土) SANUKI ROCK COLOSSEUM 2019(香川)

POT presents"SPARK TOUR 2018-2019"
4/13(土) 周南live rise
4/14(日) 福岡Queblick

FABLED NUMBER presents[Millionaire Tour]
5/31(金) 福岡Queblick

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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