3月21日（木・祝）渋谷eggmanにて、『Czecho No Republic×SALTY’s 塩チェコ～ライブ編～』が開催された。以前より親交があり、３月13日には『塩チェコ～トーク編～』と名付けたトークライブも行った２組。初の対バンとなったこの日は、Czecho No Republicと共作した新曲「塩顔ジェネレーション」がSALTY’Sのステージで初披露されたり、Czecho No RepublicのアンコールでSALTY’sとのセッションを披露したりと、この日限りのスペシャルなステージで観客を楽しませた。

　開演時間を少し過ぎた頃、先攻のSALTY’sがステージに登場。「塩顔エアバンドでやらせてもらってます、SALTY’sです」と塩村（Vo）が挨拶して４人のMCが始まると、「し？」「お～！」のコール＆レスポンス、「こんなコンビニは？」「いやだ～！」の掛け合いに塩澤（Gt）がおもしろ回答をするコール＆レスポンス大喜利で会場を温める。「＃モテたい」でライヴが本格スタートすると、アップテンポな曲調に乗せて甘い歌声を聴かせる塩村、メンバーのリードで振り付けとジャンプを合わせる観客。塩チョ（SAX)のSAXソロを魅せると、「ねぇeggman……」と、この日ならではの台詞をキザに決める塩村に黄色い歓声が上がる。

　塩だけど甘酸っぱい「勝手な日曜日」は自然と手拍子が起き、この季節に最適の“卒業”をテーマとした「うすしおスクールデイズ」が聴く者の胸を締め付けると、塩村のMCから塩野（Ba）が無理やりコントの流れを作り、ショートコントのコーナーへ突入。抜群のチームワークで会場を笑いに包む。ムーディーな曲調に歌謡曲調の歌声を乗せた「やっぱ塩やねん」は塩チョのSAXが哀愁を誘い、ちょっぴり切ないサマーソング「I myな夏」は会場中がタオル回しを合わせて一体感を生む。

　MCでは「俺のおかげでチェコと対バン出来た」と譲らないメンバーが、「Czecho No Republicクイズ」でチェコの知識を競い、塩野が自腹で作ったという“砂川一黄（Gt）Tシャツ”を披露して爆笑を生むと、「チェコと新曲を作りました！」の曲紹介から、武井優心（Vo&Ba）作曲、SALTY’s＆武井作詞による新曲「塩顔ジェネレーション」を披露。モータウンビートのダンサブルな曲調に観客が体を揺らし、塩コールで会場がひとつになると、塩村が「最高だね！ 大好きな曲になりました」と嬉しそうに笑顔を浮かべる。ラストは塩チョのSAXイントロから、デビュー曲「ソルティードッグ」でクールに決め、会場中が♪LaLaLaと手を振り声を合わせて楽しい雰囲気の中、ステージを終えた。

「最高な夜にしましょう、よろしく！」と登場したのは、後攻のCzecho No Republic。武井の真っ直ぐなボーカルにタカハシマイ（Gt&Syn&Vo）の歌声が美しく重なる「MUSIC」で魅了すると、山崎正太郎（Dr）の突き上げるビートと勇ましいバンド演奏で熱くさせた「Amazing Parade」に観客が手を上げて声を合わせる。MCではSALTY’sにかぶせて、「塩顔生バンド、Czecho No Republicです！」と武井が笑わせると、「この夜をより美しく彩るために」とミラーボールの光の下、センチでキラキラした「Baby Baby Baby Baby」を披露。続く「Erectric Girl」と「Dream Beach Sunset」では痛快なダンスビートが会場をダンスフロアに変え、会場に一体感を生む。

　MCでは「SALTY’sとやっと対バン出来て、どうなるか不安もあったけど楽しいです。どっちのファンとも仲良くなりたいです」と武井が語り、タカハシのレクチャーで「テレパシー」の振り付けを合わせる。熱い歌と演奏で心を通じ合った「No Way」、壮大で開放感ある「Firework」でこの日のクライマックスといえる盛り上がりを生むと、４月リリースの最新EP「Odyssey」から、新曲「Everything」を披露。たっぷり気持ちを込めた歌と演奏を届けると、ラスト「好奇心」で熱いメッセージと希望を伝えてフィニッシュ。

　アンコールの声で再登場すると、SALTY’sをステージに呼び込んだ４人。塩野が自腹で作ったTシャツを砂川にプレゼントして、砂川が本気で喜ぶなど仲の良さを見せる両バンド。SALTY’sが次の対バンを執拗に迫り、「また一緒にやりましょう」と武井に約束させると、「大人の人たち聞きましたね？ これが芸人のやり方です」と塩澤が微笑む。アンコールは「Oh Yeah!!!!!!!」を披露し、会場中が「Yeah！」と声を合わせる最高にハッピーな雰囲気で初の対バンは幕を閉じた。

　また、SALTY’sはこの日披露された新曲「塩顔ジェネレーション(仮)」も収録予定の1stメジャーデビューアルバム『塩』を７月３日にリリースすることが決定してる。

【撮影：山川 哲矢】
【取材・文：フジジュン】