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今年で4年目を迎えた04 Limited Sazabys主催フェス『YON FES 2019』<1日目>

04 Limited Sazabys | 2019.05.05

 東京駅から名古屋駅まで新幹線で約1時間40分。名古屋駅から地下鉄東山線で藤が丘駅を目指し、それからリニモで一度乗り換えて、愛・地球博記念公園駅までトータル45分ほどで到着。徒歩数分で会場のモリコロパーク(愛・地球博記念公園)が見えてきた。会場内に入ると、人工芝が敷き詰められ(*雨が降っても水捌け抜群だそう)、緩やかなすり鉢状となった立地も快適この上ない。

 04 Limited Sazabys主催の野外イベント『YON FES』が4月6日、7日の2日間で開催。今年は両日共に見事な快晴となり、天候も味方に付けた記念すべき4回目の本イベント。その初日の模様からお伝えしたい。

 「愛・地球博」のキャラクターであるモリゾーとキッコロも駆けつける中、04 Limited Sazabysのメンバー4人による前説を経て、本編スタート。イベント自体は「SKY STAGE」(メイン)と「LAND STAGE」(サブ)の2ステージ制で交互にライブが行われ、まずは「SKY STAGE」のトップを切ったのは四星球。愛知県=ひつまぶしにちなんで巨大ウナギに乗って北島康雄(Vo)が現れると、『YON FES』出演者を絡めたメドレー「時間がないときのRIVER」(10-FEET)「作業が捗るKiLLiNG ME」(SiM)「swimたいやきくん」(04 Limited Sazabys)と披露し、観る者の笑いのツボを強襲。後半には04 Limited SazabysのRYU-TA(Gt/Cho)プロデュースのラーメン屋「麺や おがた」を本人自ら登場して宣伝する一幕もあり、ド頭から賑々しい雰囲気でネタも音楽もフルボリュームで挑む過剰なサービス精神に抱腹絶倒した。

 続いて「LAND STAGE」のトップを担ったのは名古屋発のONIONRINGだ。DESCENDENTSのTシャツを着たTask(Vo/Ba)、Takeshi(Vo/Gt)のツイン・ヴォーカル編成でASPARAGUSに通じる広壮な歌メロを抜けるような青空に気持ち良く響き渡らせる。「このイベントがスタートした時から3人で観に行ってた。初めてこっちのステージに立てる!」とメンバーは初出演の喜びを隠せない様子で、ドタバタと駆け抜けるピュアなメロディック・パンクを豪快に放っていた。

 次は『YON FES』皆勤賞のSHANKが姿を見せると、「なぜ毎年呼ばれるのかわからん」と相変わらず庵原将平(Vo/Ba)は飄々としたMCを飛ばすも、演奏が始まるや観客を手玉に取る怒濤の攻撃力を発揮。パンクを基軸にスカやレゲエを織り込み、軽やかなフットワークで畳み掛ける演奏力は破壊力満点。ライブ・バンドとしての年輪が滲み出た説得力の高さに、04 Limited Sazabysも絶大な信頼を置いているに違いない。

 大阪発のナードマグネットは「ウチのマネージャーがライブ後に物販やるのに10-FEETを見せてくれと言われて、もう一人連れて来た」とMASKED INTRUDERのTシャツを着た須田亮太(Vo/Gt)がいきなりMCで身内ネタをバラした後、溌剌としたパワーポップで場を席巻する。一人でフェスに参戦した人や、ここに集まった音楽好きの人に向けて、同朋に語りかけるような親密さに溢れたサウンドが最高だった。

 そして、バンド主催のフェスでは先輩格にあたる10-FEETが遂に初登場。一度プレイし始めた「goes on」を途中で止め、「初年度観たけど、こんなもんじゃなかった!」と焚き付けるTAKUMA(Vo/Gt)。しかし、沸騰する盛り上がりっぷりを見て、すかさず「助けたれよー!」と優しく声をかけることも忘れない。また、四星球のお返しとばかりに「時間があるときのRIVER」と言って、「RIVER」をプレイ。"庄内川"と歌詞を一部変更するパートに観客も敏感に反応。ライブ中も「フォーリミ頼んだでー!」とTAKUMAは叫び、04 Limited Sazabysと『YON FES』に対して惜しみないエールを送り、貫禄のパフォーマンスで観客を骨抜きにした。

 それから優しくも真っすぐなハローユキトモ(Vo/Gt)の歌声に心を鷲掴みにされてしまうヤングオオハラは「酔っ払ってGENさんに3回電話したら、折り返しかかってきて、『YON FES』決まったからと軽く言われた」と出演エピソードを零す場面も。ラスト曲「美しい」では「一つになろう!」と呼びかけ、観客は拳を突き上げて、彼らの演奏に全力で応えていた。

 昨年に引き続き2回目の登場となったBiSHは「プロミスザスター」で幕を開けた。「モリコロパーク、揺らして行こうぜ!」とセントチヒロ・チッチがアジテートし、バンド勢に一歩も引けを取らない負けん気の強さを示す。デジロック調の新曲「遂に死」を挟みつつ、「beautifulさ」では04 Limited SazabysのRYU-TA(Gt/Cho)が飛び入りでダンスする光景に観客も大興奮。

 「04 Limited Sazabysの導きのおかげで、初めてのYON FES」と前川真悟(Vo/Ba)が挨拶すると、かりゆし58は人間味溢れる曲調で聴く者をハートをノックする。母に捧げた「アンマー」を青空に響かせ、その言霊のごとき歌詞の力にも圧倒された。「次の時代で会いましょう!」と言った後に「オワリはじまり」で締め括り、「一生なんて一瞬さ 命を燃やしてるかい」と問いかける歌詞にもハッとさせられた。

 SHANK同様、『YON FES』皆勤賞のMy Hair is Badは04 Limited Sazabysに対する愛とリスペクトを音に乗せ、全力疾走のプレイで挑む。「いつも一歩手前に04 Limited Sazabysがいる。いつか追い抜きたいんだけど・・・いつまでも前にいてください!」と椎木知仁(Vo/Gt)が告げた後に「真赤」でフィニッシュする予定だったものの、急遽「エゴイスト」を追加して観客を大いに喜ばせた。


「LAND STAGE」のトリを務めたtetoは序盤から暴走列車のごとき苛烈な勢いで突っ走る。誰にも止められない演奏に多くの観客が引きずり込まれていく。「フォーリミがいる名古屋が好きなんでしょ?」と話しかけると、小池貞利(Vo/Gt)の弾き語りからバンド・バージョンへ壮大に切り替わる「光るまち」を披露。薄暗くなってきた周囲を煌々と照らす曲調に酔いしれた。


 さあ、「SKY STAGE」の大トリを飾る04 Limited Sazabysの出番がやって来た。GEN(Vo/Ba)、HIROKAZ(Gt)、RYU-TA(Gt/Cho)、KOUHEI(Dr/Cho)のメンバーが4人が定位置に付き、「かかって来いよー!」とRYU-TAが叫ぶと、「monolith」から観客を激しく焚き付けていく。「今日、最高過ぎない? こんなに雲一つない快晴は初めて、みんなが半端ないライブをやって刺激をもらった!」とGENは言い、名古屋代表バンドのプライドをステージで見せつけていく。怒濤の疾走感で駆け抜ける「My HERO」、お祭り感のある「Kitchen」などで観客を見事に束ね、さらに「midnight cruising」は野外で聴くと、曲のスケール感が倍増して響いてきた。「自分たちの音楽で病気が治ったりとか、そんな力を与えられたらいい。みんなのメンタルを武装して帰したい」とGENは観客に伝え、自分たちの作る音楽が聴き手にとって何かしらのパワーや糧になればいい。そんな気持ちを詰め込んだ「Squall」もすっかり日が暮れた夜空に一段と映えていた。2ビートで突っ走る「message」で本編を締め括ると、アンコールに応えて再びメンバー4人が登場。「今年は悲しいニュースが多い。瞬間瞬間を生きて・・・」と言うと、「Terminal」、「Buster call」と立て続けに披露。脇目も振らず、一心不乱で楽器をかき鳴らす彼らの前のめりの姿はとんでもなく熱かった。ラスト1秒まで魂を燃焼させるパフォーマンスを見せ、『YON FES』の初日をビシッと締め括ってくれた。

【撮影:ヤオタケシ】
【撮影:浜野カズシ】
【撮影:ヤマダマサヒロ】
【撮影:日吉”JP”純平=jp】
【文:荒金良介 】



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