前へ

次へ

すとぷり 大きな挑戦となった初のドーム公演「すとろべりーめもりーvol.10」

すとぷり | 2019.09.30

 結成から3年で、大きな成長を遂げているすとぷりのなかで膨らんでいたのは、紛れもなく、リスナーの存在だった。

 2016年6月4日に、リーダー・ななもり。が、バラエティーに富んだことに挑戦したい思いを込めて、“歌ってみた”、“ゲーム実況”など、出自の異なる「活動者」を集め、結成した、動画配信エンタメユニット・すとぷり。さとみ、ジェル、莉犬、るぅと、ころん、ななもり。の6人で活動している。

 昨年末の東京・両国国技館公演、今年4月30日、5月1日の千葉・幕張イベントホール公演、6月29日、30日の東京・NHKホール――。と、大きな会場でライブをして、成功を収めている彼ら。そのほかにも、リレー生放送、YouTubeの「すとぷりちゃんねる」や、メンバー個人のチャンネルへの動画投稿など、幅広い活動に意欲的。そんななか、9月22日に開催した、ユニット史上最大規模となる埼玉・メットライフドームでの「すとろべりーめもりーvol.10」は、またひとつ、彼らが高みに上るために必要不可欠な公演となった。

 この日のステージは、すとろべりーぷりんす、というユニット名の“いちご”とプリンスを彷彿とさせる巨大な“お城”から構成されていた。まさに、プリンスとプリンセスが現れる予感のするステージに、オープニングムービーが流れると、さながらプリンスの白い衣装で登場した6人。〈誰にも渡さない/僕だけのプリンセス〉と、会場の心をぎゅっとお城に引き込むかのようにして、ライブは、「大好きになればいいんじゃない?」でスタート。そうして始まった恋を〈恋が止まらない!〉と「はりーはりーらぶっ」をもって、加速させていく。



 バックバンドのほか、曲ごとにダンサー4人を従えながらダンスする演出は、華やかさを生み出していた。横一列に並び、初めて、マイクスタンドを使い歌ったのは、「好きになっていいよね?」、「アニバーサリー」といった、ラブソングたち。

「Day By Day」から、「Endless Flight」、「パレットダンス」までのメドレーでは、莉犬&るぅと、ななもり。&ジェル、さとみ&ころん、が用意された3台のいちごのトロッコに乗り、会場を一周する展開に。一人ひとりに笑顔を届けたり、元気よく手を振ったり、ペアで肩を組んだり、トロッコに忍ばせていたおもちゃのバズーカを取り出して撃っては無邪気な姿を見せたり……虹色の表情を乗せたトロッコが、時間をかけて進んでいった。普段からメンバー間の空気を伝える、リレー生放送や、動画配信などをおこなっていることもあり、親近感の沸きやすいユニットだと思うが、ライブという同じ空間を共有している上に、近い距離を提供したことは、リスナーのみならず、彼らにとっても、目の前にある表情、距離を確認することのできる時間となったことだろう。

 トロッコから降りると、デュエットパートへ突入。会場をいち早く火照らせたのは、〈みんな超かわいいもん!(ななもり。)〉といったアドリブを入れた「非リアドリーム妄想中!」を歌った、ななもり。&ジェル。続く、さとみ&ころんは「でこぼこげーむぱーてぃー」をパワフルに歌いきり、莉犬&るぅとにバトンタッチ。ふたりは、可愛さ溢れる「すとろべりーごーらんどっ」で会場を癒す。

 6人いれば、色んな見せ方ができる、ということを語るように、ここからは、さとみ、ジェル、ななもり。の“大人組”と、ころん、莉犬、るぅとの“信号機組”に分けてのパート。“大人組”は、〈さあおいで〉で悲鳴に近い声が上がる「ロメオ」、「キングオブ受動態」、“信号機組”は、莉犬の〈「好きだよ」〉がアクセントとなる「ノンファンタジー」、「道標」を披露した。

 黒い衣装に着替えた6人が、「GO GO CRAZY」から二度目のメドレーまでを歌い続けた後に、すでに夜風が流れ込む時間帯になりつつあることを音で伝えたのは、ムーディーな楽曲「AquaKiss」、「僕らだけのシャングリラ」。本編ラストの「おかえりらぶっ!」では、〈す・と・ぷ・り〉という声が余すことなく会場を埋め尽したことへのお礼のような、銀テープが華麗に放たれた。



 ドームワンマンが終盤に差し掛かり、アンコールで再登場したすとぷりは、ひとりずつ、いまある思いを伝えた。6人に共通していたのは、《この日の公演を含め、“挑戦”することができるのは、応援してくれる皆が、嬉しい、楽しいなどの“声”を上げてくれるから》ということ。

 あるインタビューでななもり。が、「僕らは趣味も特技もバラバラだからこそ、集まることでより大きなことに挑戦できるんじゃないか」と話していた。

 すとぷりがスタート地点に立っていた頃は、メンバーが居るだけで、挑戦に応じることはできたかもしれないが、成長して大きくなったいまのすとぷりには、リスナーの声があって初めて、挑戦する意味がある。ななもり。が最後に、「俺たちの挑戦、みんな受け取ってくれる……?」と尋ねると、返ってきた声はポジティブなものだった。アンコールの2曲は、再びペアになってトロッコに乗り歌声を響かせた、バラード「朝の夕陽」、「すとろべりーぷりんすふぉーえばー!」。

 これから先も、“挑戦”という名の輝く星を胸に抱いて、リスナーと哀歓をともにしながら、一緒に成長していく6人を見届けていきたい。

【取材・文:小町碧音】
【撮影:東美樹, 山本れお】

tag一覧 J-POP ライブ すとぷり

リリース情報

るぅと「君と僕の秘密基地」

るぅと「君と僕の秘密基地」

2019年10月30日

STPR Records

全15曲収録予定

セットリスト

すとろべりーめもりーvol.10
2019.9.22@メットライフドーム

  1. 01. 大好きになればいいんじゃない?
  2. 02. はりーはりーらぶっ
  3. 03. 彗星ハネムーン
  4. 04. 好きになっていいよね?
  5. 05. アニバーサリー
  6. 06. メドレー(Day By Day、Endless Flight、パレットダンス)
  7. 07. 非リアドリーム妄想中!(ななもり。&ジェル)
  8. 08. でこぼこげーむぱーてぃー(さとみ&ころん)
  9. 09. すとろべりーごーらんどっ(莉犬&るぅと)
  10. 10. ロメオ(ななもり。&ジェル&さとみ)
  11. 11. キングオブ受動態(ななもり。&ジェル&さとみ)
  12. 12. ノンファンタジー(ころん&莉犬&るぅと)
  13. 13. 道標(ころん&莉犬&るぅと)
  14. 14. GO GO CRAZY
  15. 15. Move on!
  16. 16. メドレー(No Perfect、Don’t Give Up!!、Break out)
  17. 17. AquaKiss
  18. 18. 僕らだけのシャングリラ
  19. 19. ダンスロボットダンス
  20. 20. よさこいディスコParty
  21. 21. パレードはここさ
  22. 22. おかえりらぶっ!
  23. 【ENCORE】
  24. EN01. 朝の夕陽
  25. EN02. すとろべりーぷりんすふぉーえばー!

トップに戻る