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-KARMA-『DAYS E.P. Release Tour ~お通りだい!お通りだい!-KARMA-のお通りデイズツアー2019~』

KALMA | 2020.01.14

 10月16日にリリースされた「DAYS E.P.」をひっさげてのツアー、その名も『~お通りだい!お通りだい!-KARMA-のお通りデイズツアー2019~』。あいにくの雨模様となった東京公演の11月23日、ソールドアウトということもありO-Crestには多くの観客が会場に集まった。

 10月26日の大阪公演を皮切りにスタートした今回のツアーは各所でゲストを招いて行われている。この日も、まずは-KARMA-と同じ北海道出身、同じスリーピースバンドであるズーカラデルがステージに登場。吉田崇展(Vo/Gt)、鷲見こうた(Ba)、山岸りょう(Dr)の3人が奏でるキャッチーなギターリフとノスタルジックなメロディ、あたたかな歌声で会場を盛り上げながら「花瓶のうた」や「パーティーを抜け出して」など、9曲をたっぷりと披露。MCでは吉田が「去年の5月に-KARMA-が企画イベントで僕らのことを呼んでくれたんですけど。彼らがステージでカッコいい曲をカッコ良く演奏していて。年齢なんて関係ない、こういう人間がバンドをやるんだと思った」と語っていた。しかしそんな彼らだって、シャイで気さくな人柄が伝わってくるような、それでいて音楽への揺るぎない情熱が感じられるようなステージで魅了する。後に-KARMA-の畑山悠月(Vo/Gt)が「RISING SUNに行く時は出演する時と決めていて、周りがRISING SUNに行って楽しんでいる時に家にこもって書いた曲なんだって、すごくない?」とMCで話していたのは「アニー」。この曲で歌われている〈ねえ 素晴らしくないけど 勇敢な泥だらけの 僕らの世界を歌え 何度も 何度も〉というフレーズが気高く美しく、キラキラとした光をステージから放つように鳴らされていた。

 続いて登場した-KARMA-の3人。「今日は雨が降ってるけど、たくさん笑って!たくさん踊って帰りましょう!」とハイテンション&とびきりの笑顔で挨拶した畑山。斉藤陸斗(Ba)と金田竜也(Dr)も一緒に最初の一音を鳴らすと、観客は早くも-KARMA-のペースに引きずり込まれて思わず笑顔になってしまう。1曲目の「SORA」から場内には一斉に手が上がり、「歌える?」と促されたらオーディエンスの歌声が大きく響き渡り、本当に雨も止んでしまいそうなパワーを感じた。「ハレルヤ」や「デイズ」などを披露すると、演奏にも勢いだけじゃない安定感が加わっている。

 「17歳になって」では、曲の前に「あの時の自分にしか書けなかった」と畑山が語り、思春期のセンチメンタリズムを爆発させる。お酒もタバコも許されない年齢だけれど、心は大人になりたくて、でもやっぱり大人になりたくなくて……という自らの葛藤を素直に掬い取って音楽にしてしまう。続く「年上の、お前」でも、その生々しいリアリティが甘酸っぱく、聴いている者の心をギューッと締め付けるような楽曲を届けきった。特筆すべきは「DAYS E.P.」でも新境地だった「ぼくの部屋、朝のまち」。冒頭は畑山が一人で弾き語り、そこに2人が加わることで、楽曲で描いた世界が広がりを見せる。インタビューを通しても感じられるように、笑顔も似合う畑山だが、音楽に向き合う時に顔を覗かせる孤独も大事な-KARMA-の要素だし、斉藤と金田が加わることでそこに軽やかさや躍動感がプラスされて、バンドとして眩しいほどのエネルギーを放つ。〈僕〉が〈僕ら〉に変わる時の強さと、アウトロで紡ぐ全員のコーラス。「ぼくの部屋、朝のまち」は-KARMA-3人の揺るぎない在り方さえも聴こえてくるような重要曲だ。

 2016年の5月に結成した時は全員高校生だったが、今年の春に高校を卒業し、現在は札幌から全国を飛び回りながら活動を続けている。そんな時間を重ねているうちに、彼ら3人の中でもこのバンドがより大切でかけがえのないものになっているのだろう。ステージで鳴り響いたアッパーチューン「バンド」は、とびきりの熱気と楽しさを生んだ。

 途中で観客から「誕生日おめでとう」という声がかかると畑山は「ありがとう。いやいや、そんなライブで誕生日を祝ってもらうなんてずるいでしょ」と言い、「東京で自分たちの音楽が届いてるのがマジで嬉しい。想像だけじゃイメージがわかないので」と、この日の公演がソールドアウトしたことに感謝していた。

 2月は寒いとか、東京は優しい人が多いとか、美味しい鉄板焼肉屋さんの話とか……他愛もない内容だが、ハイテンションな畑山のトークが止まらなくてなかなかライブが進まない場面もご愛嬌。しかもその度に斉藤がクールにツッコミを入れたり、金田は「つまらない」と言いたげに頭を抱えたりして、その度に笑いが起こる。そんな楽しい時間はやっぱりあっという間で、終盤は極上のメロディが最高の楽しさを生む「僕たちの唄」、彼らの笑顔がオーディエンスにも伝播した「blue!!」、そしてまだまだ元気が有り余ってますと言わんばかりのエネルギッシュさで披露した「くだらん夢」でライブ本編は終了した。

 アンコールで熱気冷めやらぬステージに再び登場した3人。MCでは畑山が「カッコいいことは言えないけど、自分にしかできない音楽をやりたい」とみんなに真摯に伝えた。その反面、「東京の街は寂しくてホームシックになってしまう」と本音を吐露したりも。こんな風に、衝動だって弱音だって、正直に音楽にできること、伝えられることが-KARMA-の良さだなと、あらためて思う。そして奏でられた「クラスメート」が青春の爽やかさと切なさを運んできた。斉藤&金田のリズム隊も、よりタフに、より表現力を増しているからこそ、そこに込められた心情が更にビビッドに伝わってくる。コール&レスポンスなどでもオーディエンスを存分に楽しませながら、今の-KARMA-の力強い歩みと成長をたっぷりと感じられた清々しいライブだった。

【取材・文:上野三樹】
【撮影:中山優瞳】

tag一覧 J-POP ライブ ズーカラデル KALMA

セットリスト

DAYS E.P. Release Tour
~お通りだい!お通りだい!-KARMA-のお通りデイズツアー2019~
11.23@渋谷TSUTAYA O-Crest

  1. 01.SORA
  2. 02.ハレルヤ
  3. 03.デイズ
  4. 04.17歳になって
  5. 05.年上の、お前
  6. 06.ぼくの部屋、朝のまち
  7. 07.バンド
  8. 08.僕たちの唄
  9. 09.blue!!
  10. 10.くだらん夢
【ENCORE】
  1. 01.クラスメート
  2. 02.イノセントデイズ

お知らせ

■ライブ情報

KALMAワンマンツア−2020(仮)
03/04(水) 札幌COLONY
03/08(日) 名古屋CLUB ROCK’N’ROLL
03/20(金・祝) 大阪CONPASS
03/28(土) 渋谷La.mama



This is LAST「aizou」 Release tour 2019-2020 ”a,a” FINAL Series
01/16(木) 名古屋 APOLLO BASE
01/17(金) 福島 LIVE SQUARE 2nd LINE(大阪府)
w) This is LAST/ANTENA

Mr.ふぉるて「ジャーニー」Release
~あてのない旅ツアー~

02/02(日) 大阪・Live House Anima
w) Mr.ふぉるて

the shes gone『ONE MORE TOUR 2020』
02/23(日) 札幌BESSIE HALL
w) the shes gone

見放題東京2020
03/07(土) 東京新宿歌舞伎町界隈14会場

オレンジスパイニクラブ 1st mini album
「イラつくときはいつだって」リリースツアー<微熱>

03/12(木) 宮城・FLYING SON
w) オレンジスパイニクラブ/ユタ州

TENJIN ONTAQ 2020
03/14(土)、15(日) 福岡天神地区8会場

SANUKI ROCK COLOSSEUM 2020
-MONSTER baSH × I♡RADIO 786

2020/03/21(土) 香川 高松エリア複数会場

HIROSHIMA MUSIC STADIUM-ハルバン’20-
03/21(土)、22(日) VANQUISH[21(土)のみ]/Live cafe Jive[21(土)のみ]/CLUB QUATTRO[22(日)のみ]SECOND CRUTCH/CAVE-BE/BACK BEAT/Live space Reed/SUMATORA TIGER/楽座

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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