レビュー

MISIA | 2011.05.25

 既に1年ちょっと前になるが、2010年2月に横浜アリーナで行われた、MISIAの『星空のライヴ5 ~JUST BALLADE~MISIA with 星空のオーケストラ 2010』というコンサートを観る機会があった。通例のバンドに加え、シンフォニー・オーケストラが配されたスペシャルなコンサートであったこの日。もちろん、そのサウンドの贅沢さや、まばゆさに惹かれもしたが、それよりも僕の魂を揺さぶったのは、MISIAのその歌の圧倒さと、その歌声の持つ生命力や慈しみの類であった。

 彼女の歌に宿されている生命力や慈しみ。その強さや尊さは、数多の女性シンガーの中でも最高峰と言っても過言ではない。世には感情移入に長けていて、歌に自身の人生をダブらせることによって歌を感動的に伝えることのできるシンガーはたくさんいる。しかし、彼女ほど尊い永遠性やそこはかとない生命力を宿し、<聴く者の魂を揺さぶってくるシンガー>を僕は知らない。

 そして、そのコンサートでの<魂の揺さぶり>と同等の感動を思い起こさせたのが、MISIAの今回のニューシングル「記憶」だったりする。
一聴して感じる。美しさとそこはかとない生命力、そしてエターナル性。ハープのドリーミーな音色から、いきなり荘厳なストリングスと、男女混合のチャントから入る同曲は、ゴージャスで優雅な弦楽とピアノの旋律、重厚な男女混成の合唱による装飾と共に、朽ちてもなお記憶に残り続ける、そんなスケールの大きな物語を、歌詞内容やそれを伝える歌からヒシヒシと感じさせる。

 現在、テレビ朝日系ドラマとして絶賛放映中の『遺留捜査』の主題歌としても起用されている、壮大なミディアムバラードである、この「記憶」。未だ消えることのない鮮明な幻影を追いかけているかのようにグワッと包み込み、ラストに向かうに連れ、現れるカタルシスと、ダイナミックでワイドに広がっていくレンジ、ラストにやってくる安堵感は、まるで1人の1人の人生を1本の映画に見立て、それを観終わったかのような圧倒的な人生観を味あわせてくれる。

 そして、M-2にはライブで既に披露され、人気を博している「このままでTonight」を収録。シルキーでセクシーな男性ボーカルJPと、MISIAの女性観溢れるポーカリゼ―ションや歌われる女性の心情は、このコンビにしてベストマッチ。特に2人のハーモニーが合わさり、伸びゆき、広がっていくさまは、まさに楽曲内で歌われる、”どこまでも どこまでもTonight”の如し。タイトル曲の「記憶」とは対照的に、傍らにいるかのような優しさや温もりを感じさせてくれる。

 M-3.には、ポーイズ・タウン・ギャングやペット・ショップ・ボーイズのカバーでも知られる、「Can’t Take My Eyes Off Of You(君の瞳に恋している)」を収録。オリジナルのディスコ感を活かしながらも、更にファンキーさやハッピーさ、ブライト感を加えることに成功。サビの部分のゴスペルテイストのコーラスは、聴いていて躍動感と活力を聴く者に与えてくれることだろう。

【文 池田スカオ和宏】

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リリース情報

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記憶【初回生産限定盤】

発売日: 2011年05月25日

価格: ¥ 1,238(本体)+税

レーベル: (株)アリオラジャパン

収録曲

1. 記憶
2. このままでTonight (with JP)
3. Can’t Take My Eyes Off Of You
4. 記憶 (Instrumental)
-Bonus Track-
5. MAWARE MAWARE (Gomi’s Lair Club Remix)

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