レビュー

Galileo Galilei | 2011.09.08

 <良い><良くない>とかではなく、<とにかく驚いた>。それは、"えっ、歌声は確かに彼らだが、本当にこれってガリレオ・ガリレイ?"と、頂いたCD-Rの盤面を再度確認したほど。

今年6月発売のシングル「青い栞」がロングセラー中の彼らが放つこの新曲「さよならフロンティア」は、まさに新境地。ギターを中心としたサウンドにてダイナミズムを生んでいたこれまでの印象からガラリ。打ち込み的要素が前面に出たものとなった。もちろんこれまでも色彩づけ程度のキーボードや打ち込みもあった。しかし、それでもあくまでもメインはバンド・サウンド。に対し今作は、いわば、<本質は変わらねど、それを伝える手法が今までとは全く違う>ものとなった。

地元・北海道にて、自宅ガレージを改造した「わんわんスタジオ」で全面制作された今作は、打ち込みのビートとシンセベース、キラキラとしたシンセによるウワモノがサウンドの中心。そこに、これまでと変わらない彼らのあのテイストが乗っかった形となっている。例えると、スーパーカーの後期のような、浮遊感やドリーミーさを有しながらも、きちんと躍動感やゆるやかな上昇感や景色性、このバンドが特有していたほのかなダイナミズムがまた違った方向性にて活きている。そして、それらは尾崎兄の歌声のナイーブでセンシティブな部分をフォローアップ。更に活かすことに成功している。

これをライヴで聴いたら、更に気持ち良く、心地良いんだろうな…。うーん、ライヴでの再現も楽しみな楽曲だ。

【 文:池田スカオ和宏 】

tag一覧 シングル 男性ボーカル Galileo Galilei

リリース情報

さよならフロンティア

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さよならフロンティア

発売日: 2011年09月07日

価格: ¥ 1,165(本体)+税

レーベル: SE

収録曲

1. さよならフロンティア
2. 4
3. くそったれども

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