レビュー

木村カエラ | 2014.12.10

連載 第49週
木村カエラ『MIETA』


カエラが提示する“ブルーアイドJ-ROCK”は、未来を映す鏡だ

 昨年、自らのレーベル“ELA”を立ち上げた木村カエラが、10周年を迎えてついにオリジナル・アルバム『MIETA』をリリースする。多彩な活動を通じて、常に何かを発見してきたカエラらしいタイトルだ。

 アルバムに先がけて7月に発表されたレーベル第1弾シングル「OLE!OH!」は、カリフォルニアの3人組“POP ETC”(ポップ・エトセトラ)がプロデュース。POP ETCは日本に強い興味を持っているアーティストで、中心人物のクリス・チューは日本に滞在してマンスリー・ライブを行なったりしている。カエラとのコラボも大喜びで引き受けた。今回の『MIETA』でも、4曲の作編曲を手掛けている。

 カエラのこれまでの活動で特筆されるのは、彼女が独自のブレーンを開拓してきたことだ。曲の提供者やライブバンドのメンバーに、気鋭のミュージシャンを次々に起用するなど、“音楽キュレーター” としての能力に抜群の冴えをみせてきた。

 そのカエラがPOP ETCとがっちり組んだことは、注目に値する。なぜなら、彼女のモチベーションの一つに、“新しいJ-ROCK、J-POPの創出”があるからだ。このところJ-ROCKやJ-POPの進化は、足踏みしているように見える。整ったサウンドが安定して供給されるようになった代わりに、似通った音ばかりになってしまった。ここでもう一度、J-ROCK、J-POPを見直すには、たとえばPOP ETCのような“外からの視点”が必要になる。

 そしてドロップされた『MIETA』には、その成果が現われ始めている。その象徴がタイトル曲「MIETA」だ。♪あー 今なら自分を真っ直ぐ見つめられる あー 今までの自分はひたすら逃げてた 鏡よ鏡 いつか誰かの鏡になりたいな♪というリリックには、カエラの決意が込められている。優れたポップ・アーティストは“時代を映す鏡”だが、カエラはさらに一歩踏み込んで、“未来を映す鏡”になろうとしている。それは、彼女がレーベルをスタートさせたいちばんの理由なのかもしれない。

 この「MIETA」から、POP ETC作品2曲が並ぶアルバム終盤は聴きモノだ。カリフォルニア製J-ROCKが今、僕らの耳にどう響くのか。ぜひ、お試しあれ!

【文:平山雄一】

tag一覧 アルバム 女性ボーカル 木村カエラ

リリース情報

MIETA(初回限定盤) [CD+DVD]

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MIETA(初回限定盤) [CD+DVD]

発売日: 2014年12月17日

価格: ¥ 3,500(本体)+税

レーベル: ビクターエンタテインメント

収録曲

[CD]
1 one more
2 sonic manic
3 TODAY IS A NEW DAY
4 MAKE THIS DREAM REAL
5 c’mon
6 Satisfaction
7 RUN
8 MIETA
9 OLE!OH!
10 Wake up
11 eye

[DVD]
★MUSIC VIDEO & MAKING:「OLE!OH!」、「TODAY IS A NEW DAY」
★GO!GO! KAELAND BACKSTAGE
★オリジナルクイズ 「MITEA Q」

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