レビュー

UVERworld | 2015.05.26

 言うまでもなくUVERworldの楽曲の歌詞には強い求心力(≒聴き手を引き付け、リスナーとバンドが進む方を決定づける力)が備わっているわけだが、その凄まじいパワーのひとつの理由は、TAKUYA∞をはじめとするメンバー全員のリアルな経験、そこから取り出された彼らだけの真実がしっかりと根付いているからだと思う。地元の仲間たちとバンドを始め、様々な誤解、無理解と闘いながも自らのスタイルを貫き、ロックシーン、バンドシーン、フェスシーンとはまったく関係ないところでロックバンドとしての確固たるアイデンティティを築き上げると同時にオーディエンスからの圧倒的な支持を獲得してきた彼らが発する言葉には、とにかく1ミリも嘘がないのだ。

 前作「7日目の決意」(2014年6月リリース)同様、TAKUYA∞の夢の中でイメージが聴こえてきたことをきっかけに生まれたという2015年最初のシングル「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」には、まさにこのバンドにしか発することが出来ないフレーズが凄まじい濃度で描き込まれている。歌詞のディテールについてはあなた自身で確かめてほしいが、ここには彼らの価値観、哲学、美意識、善悪の感覚――つまり、生きるうえで大切にしていることすべてが歌われていると言っても過言ではない。それをすべて含めたうえで「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」とはっきり言い切ってしまえるのは、オーディエンスとバンドの関係性に対する絶対的な信頼に他ならない。

 サウンドメイク、アレンジメントもさらに進化している。モダンヘビィロックの重さ、ヒップホップ/ソウルミュージックのしなやかさ、ダンスミュージックの高揚感を融合させたアンサンブルにはちょっと信じられないほどの音楽的情報量が含まれているが(これ、どうやってライブでやるんだろう?と勝手に心配したくなる)、TAKUYA∞のメロディと言葉はまっすぐに聴き手に向かって飛び込んでくる。どちらかというと感情を抑えた、ひとつひとつのフレーズを手渡すようなボーカリゼーションも強く印象に残す。力の限り叫ばなくても、この歌は必ず伝わり、リスナーの心を打つはずだという圧倒的な確信が、いまのUVERworldにはあるのだろう。

 7月から9月にかけて全国ツアー「UVERworld LIVE TOUR 2015」を開催するUVERworld。シングル「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」はおそらく、このツアーの精神的な支柱になるはず。すべての音、すべての感覚、そして、すべての言葉をオーディエンスと共有しながら、UVERworldはさらに濃密なステージを見せてくれるだろう。

【文:森 朋之】

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リリース情報

僕の言葉ではない これは僕達の言葉(初回生産限定盤)[CD+DVD]

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僕の言葉ではない これは僕達の言葉(初回生産限定盤)[CD+DVD]

発売日: 2015年05月27日

価格: ¥ 1,574(本体)+税

レーベル: Sony Music Records

収録曲

[CD]
1.僕の言葉ではない これは僕達の言葉
2.言わなくても伝わる あれは少し嘘だ
3.Collide

[DVD]
7日目の決意 vol.01
7日目の決意 vol.01メイキング映像
在るべき形 Live at 郡山 HIP SHOT JAPAN 2015.2.22

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