レビュー

Hilcrhyme | 2017.11.22

 昨年結成10周年を迎え、今年10月に、11年目の新たなるスタートともいうべきシングル「恋の炎」をリリースしたHilcrhymeが、2ヶ月連続となるシングル「涙の種、幸せの花」を11月22日にリリースした。この曲は、現在オンエア中のテレビ・ドラマ『さくらの親子丼』の主題歌として、すでにテレビから流れてきているので、耳にしている人もいることだろう。

 この曲は、Hilcrhymeが、ドラマの制作スタッフからの依頼を受けて書き下ろしている。番組プロデューサーが、制作の段階からドラマの意図や想いをHilcrhymeに伝え、できあがった楽曲だということだ。“誰かにとっての居場所となりたい、という思いを込めて作りました”とTOCは語っている。“僕が君の居場所となろう”という歌詞が印象的な、温かいラブ・バラードだ。都会の中で一人でがんばっている人に対して、“時には自分に素直になって、泣いたっていいんだよ。流した涙が種になって、いつかきっと花が咲くだろう”とTOCのボーカルが優しく包み込むように歌っていく。そしてシンプルだけど美しいメロディが、その歌詞をより際立たせていく。とてもHilcrhymeらしい、率直な愛に溢れた楽曲だ。またその一方、サウンド面ではオルガンを効果的に使うなど、新しいチャレンジが散りばめられており、まさに11年目の彼らの“今”を表現している楽曲にもなっている。

 この楽曲に関して、ドラマのプロデューサーは“今回仕上げていただいた楽曲は、主人公さくらの心情が美しい言葉とメロディで表現されています。さくらを通じて伝えたかった想いをギュッと込めていただいたと感動しています”と語り、主役のさくらを演じている真矢ミキは“何度も聞いてみました。心の深いところに染み入ります。支えてくれる人がいる。そして支えてくれる歌がある。それだけで、また生きようと思える……。また生きたいと思う。Hilcrhymeさんありがとう”と語っている。まさにドラマのスタッフや出演者と、Hilcrhymeの音楽との幸せなコラボレーションが、ここに生まれている。彼らの新たなる名曲が誕生したといえるだろう。

 またカップリングには、この「涙の種、幸せの花」の〔Violin&Piano Ver.〕、そして数多くのアニメ作品の音楽なども手がけているTeddyLoidによるリミックス・バージョンも収録されている。

 結成から10年経っても、今なお新鮮な気持ちを保ち続け、だが彼らの根元にある優しさや温かさを失うことなく音楽をクリエイトし続けているHilcrhyme。その常に前向きで、自分たちに正直な姿勢こそが、彼らの最大の魅力なのだろう。

【文:熊谷美広】

リリース情報

涙の種、幸せの花

涙の種、幸せの花

発売日: 2017年11月22日

価格: ¥ 1,100(本体)+税

レーベル: ユニバーサルミュージック

収録曲

1.涙の種、幸せの花
2.涙の種、幸せの花[Violin&Piano Ver.]
3.恋の炎 [TeddyLoid Remix]
4.涙の種、幸せの花 -Original Instrumental-
5.涙の種、幸せの花 [Violin&Piano Ver.]-Original Instrumental-
6.恋の炎 [TeddyLoid Remix] Original Instrumental-

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