レビュー

ヤバイTシャツ屋さん | 2018.09.19

 ヤバイTシャツ屋さんが、もうすぐメジャー・デビュー2周年を迎える。まだ2年なのか、もう2年なのか、当事者にしかわからないが、間違いなく言えるのは実力と人気はうなぎ上り、凄まじい勢いで走り続けているということ。特に今年の夏フェスにおいてはSiM主催の野外フェス『DEAD POP FESTiVAL』に初出場し、「CHAOS STAGE」を取り巻く観客の圧倒的な多さと身の危険を感じるほどの異常な盛り上がりは記憶に焼き付いている。また、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018』においては、最大級のステージである「GRASS STAGE」に大抜擢! そこで聴いた「サークルバンドに光を」がとにかく素晴しかった。だって、まさにサークルバンドが特大の光=「GRASS STAGE」を手に入れた瞬間だったから。

 そんな絶好調のヤバTだが、作品リリースもおろそかにせず、今年もコンスタントに発表し続けている。今回、前シングル「げんきいっぱい」から約4カ月ぶりに7thシングル「とってもうれしいたけ」が到着。冒頭曲「KOKYAKU満足度1位」はライブで即戦力になりうる、しかもラウドな演奏力を高めたヤバTの筋肉とキャッチーなメロディ&コーラスも注入したノリのいい曲調だ。韻を踏みまくる言葉の流れも気持ち良く、聴き手との一体感を意識したフレーズもてんこ盛り。《深読ダンス 浅読みダンス》という歌詞があるけれど、どこか意味深だったり、急にバンドの正しい表記を説明するパート(マキシマム ザ ホルモンのオマージュか!?)を入れた遊び心も効かせつつ、全体を通して意味やメッセージ性から解き放たれた言葉の乱射感が痛快極まりない。

 続く「君はクプアス」は……何と言うか、これは聴いてもらうのが一番早いかもしれない。従来の歌モノ路線の曲調だが、聴いた人誰しもがまず"クプアス"をググらずにはいられないだろう。ラグビーボールみたいな茶色の熱帯フルーツらしく、それをモチーフにこやまたくや(Vo&Gt)としばたありぼぼ(Vo&Ba)が掛け合いボーカルを披露。メロディは相変わらず抜群なのだが、脳にじわじわと浸食する笑いの要素にやられます。つくづく、作詞作曲を手がけるこやまのあふれんばかりの才気に感心するばかり。

そして、「タンクトップくんのキャラソン」は曲名通り、ヤバTのマスコットであるタンクトップくんへの応援歌。これは、小さな子供から大人まで口ずさみたくなる「みんなの歌」的なポジションの楽曲と言っていいだろう。また、いつも通りに「KOKYAKU満足度1位」(岡崎体育 remix)も収録。作品のクオリティは一切落とさず、毎回ハッとさせられる新たな切り口やアイデアを盛り込んでくるヤバT。今作も死角ナシ! と太鼓判を押したくなる強力シングルだ。

【文:荒金良介】

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リリース情報

とってもうれしいたけ

とってもうれしいたけ

発売日: 2018年09月19日

価格: ¥ 1,100(本体)+税

レーベル: BADASS / UNIVERSAL SIGMA

収録曲

01.KOKYAKU満足度1位
02.君はクプアス
03.タンクトップくんのキャラソン
04.KOKYAKU満足度1位(岡崎体育 remix)

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