この季節静かに聴きたいSuperfly冬の名バラード

Superfly | 2010.12.16

 記念すべき10枚目のシングル「Wildflower & Cover Songs:Complete Best’TRACK 3」がロングランヒットとなり、新たなファンを獲得したSuperfly。夏から秋にかけては多くのフェスに出演し、また11月にはSuperfly&The Lemon Bats(中村達也、百々和宏、日向秀和、蔦谷好位置、八橋義幸らで構成されたスペシャル・バンド)で洋楽ロック・カヴァーを中心にしたライヴを行ない、すっかりロック・アーティストとしての地位を確立した感がある。が、ここに届いた11枚目のシングル「Eyes On Me」はといえば、そこから一転。久しぶりのバラード曲……しかもこの季節に静かに聴きたい、しっとりしたラヴソングなのだ。この曲が生まれた背景について、志帆に聞いた。

EMTG: 10月末の武道館(ワーナーミュージック・ジャパン40周年ライヴ)で初めてこの曲をナマで聴きまして。これは素晴らしい!と。
志帆: お~~っ。よかったです~(笑)。
EMTG: 入魂のバラードでしょ。多保くんの作曲家としての蓄積もすごく感じるし。
志帆: うん、そうですね。
EMTG: バラードと一口で言ってもいろんなタイプがあるけど、こういうしっとりしたタッチは、志帆ちゃん自身、大好きでしょ?
志帆: その通りでございます(笑)こういう素朴な歌が本当に好きなんですよね。
EMTG: セリーヌ・ディオンとかみたいにバーンと歌いあげるバラードではなく……。
志帆: うん。ジワジワ沁みこんでくるタイプが好きですね、私は。歌ってても気持ちが入りやすいんですよ。なんか、無理しなくていいんですよね。例えば“愛をこめて花束を”とかだったら、パワーがすごくいるので、気持ちの持って行き方がけっこう難しかったりして。そのときの状態によってカチッとはまるときもあれば、そうじゃないときもあるというか。でもこれ(「Eyes On Me」)はいつ歌ってもスッと入れるし、必ず届くと思う。
EMTG: バラードのシングルは「My Best Of My Life」以来なので、けっこう久しぶりですよね。ここらでバラードにおける代表曲を!というような気持ちもあったんですか?
志帆: っていうよりも、10枚目のシングルは自分と向き合って戦ってる曲を多く入れたので、逆に優しい曲を歌いたいなと思ってて。もともと年明けくらいから、ここで歌っているようなことを歌いたかったんですよ。ただ10枚目のシングルが今年1発目だったこともあって、いきなりバラードで行くよりはロックっぽい曲で表現したほうがいいだろうと。で、「Wildflower」が先になったんですけど。でもずっとラヴソングを書きたいとは思っていたんですよね。
EMTG: なんでそういう気持ちになっていったんでしょうね?
志帆: なんか今年に入ってから、自分の気持ち的に去年とは対照的で。去年はすごくアップダウンが激しかったんですけど、今年の頭にお休みをいただいて、それから穏やかな気持ちで毎日を過ごせるようになって。そうしたら今まで見えなかったことが見えてくるようにもなり、それを今書いたほうがいいんだろうなと思ったんです。
EMTG: 確かに穏やかじゃないと書けない世界観ですよね。
志帆: そうですね。
EMTG: それにしても、シングルでの正統的なラヴソングは「愛をこめて花束を」以来だったりもするわけで。どうして今までラヴソングを歌う気持ちにならなかったんだと思う?
志帆: ロックなアーティストでいたいってことをすごく意識していたからだと思います。特に去年は。でも今年になって気持ちがラクになって。なんだろ……歳を重ねたってこともあるのかな。自分のなかの女性的な部分が表に出てくるようになってるんですよ。で、去年までだったら、そういう気持ちがあっても、ちょっと蓋をしとこうと思ってたんですけど、もう蓋をしなくてもいいのかなって。許せるようになったんです。自分の女性的なところを表現することを。
EMTG: 自然な流れなんですね。
志帆: そうですね。うん。でも最初はSuperflyとしてこれを表現していいのかなって、すごく考えました。Superflyとしての私と、越智志帆という私自身が、最近よく喧嘩するんですよ。そのバランスが難しくて。例えば越智志帆として私がソロアルバムを出すとしたら、この曲は間違いなく入ると思うんです。でもSuperflyらしさっていうことだと……。
EMTG: まあ、一般的に浸透しているSuperflyのイメージは、「Alright!!」だったり「タマシイレボリューション」であったりもしますしね。
志帆: うん。今だとそうですよね。もちろんそういう部分はあるわけだし。ただ最近は越智志帆としての面のほうが強く出たがることが多いので、ちょっと引っこんでもらったりして(笑)、なんとかバランスをとってます。
EMTG: 「タマシイレボリューション」は逆に志帆ちゃんがSuperflyのイメージに合わせて書いている感じがしたし、その成功例ですよね。
志帆: そうですね。だから、あれができて、すごく安心したんですよ。ああ、よかった、自分でSuperflyをちゃんとイメージできてるなって思えたというか。
EMTG: でも、以前からちゃんと聴いてる人なら、例えば「Last Love Song」(1stアルバム『Superfly』収録)や「Perfect Lie」(6thシングル「How Do I Survive?」収録)のような曲もSuperflyの一面であることを知っているわけで。この曲(「Eyes On Me」)もすごく自然に今のSuperflyの曲として受け入れるだろうし、ヘンにバランスをとろうと悩みすぎずに、表現したいことを歌えばそれが自然にSuperflyの曲になるんじゃないかなと僕は思いますけどね。
志帆: あー、そうなんですかね。それならいいんですけど(笑)うん、これは本当にナチュラルなんですよね。シンプルだし。あまりにもシンプルで素朴すぎるから、もうひとパンチあったほうがいいかなとも思って、実は大サビも作ってもらったんですよ。でも聴き比べた結果、やっぱりないままのほうがいいな、と。シンプルな曲はシンプルなまま通したほうがいいってことになりました。
EMTG: それ、絶対、正解ですよ。シンプルな構成であるがゆえに温かい気持ちになる。
志帆: そうですね。“愛をこめて花束を”のようなインパクトには欠けるかもしれないけど、じんわりじんわり入ってくる。暖炉のような曲ですよね。
EMTG: うん。毎年この季節になると必ず聴きたくなると思う。
志帆: 嬉しい。冬にイベントとかやる際は必ず歌います!

【取材・文:内本順一】

tag一覧 Superfly インタビュー 女性ボーカル シングル

関連記事

リリース情報

Eyes On Me

Eyes On Me

2010年12月15日

ワーナーミュージック・ジャパン

1. Eyes On Me
2. Rescue Me
3. プリマドンナ

このアルバムを購入

この楽曲の着うたGET!!
この楽曲の着うたダウンロードページのURLをケータイメールに送信できます。

※ドメイン指定受信などの受信制限をされている方は『@emtg.jp』からのメールを受信許可にしておく必要があります。

トップに戻る