18歳の南波志帆を象徴する楽曲たちが詰まったニューアルバム『水色ジェネレーション』リリース!

南波志帆 | 2011.07.22

1993年生まれの18歳。現役女子高生の南波志帆が歌うのは「今の自分」なのだという。15歳でインディーズデビューをしてから、その瞬間の自分にしか歌えない曲を精いっぱいのベストのパフォーマンスで歌ってきた彼女が歌う「18歳の自分」、それは大人と子供の狭間にいる、無垢と不安のあいだを揺れ動く自分。YUKIやコトリンゴ、土岐麻子に堀込高樹(キリンジ)、小出祐介(Base Ball Bear)、山口一郎(サカナクション)といったアーティストたちが描いた、そんな18歳の彼女を象徴する楽曲たちを集めたフルアルバム『水色ジェネレーション』について話を聞いた。

EMTG:シングル「こどなの階段」が今も好評ですが、結構、色々な反応があったのでは?
南波:そうですね。学校の友だちからも「共感できる」と言われたように、今まで以上に同世代の人たちが反応してくれたのが嬉しかったですね。
EMTG:それまではどういう層から反応があったの?
南波:同世代よりちょっと上の、音楽好きな方たちや、楽曲を提供してくださっているクリエイターの方たちのファンの皆さんなど、年上の方が多かったんです。でも「こどなの階段」をリリースした後では、インストアライブも含めて、同世代の方の声が生で聞けたのが新たな感じでしたね。
EMTG:同世代にウケた要因はどこだと思いますか?
南波:私もすごく共感できるし、歌詞も共感よりもむしろ共鳴するような歌詞というか。本当に今の自分と重なる部分が多かったので、それを今の私が歌うことによって同世代の方たちに響いたのかな、と思います。
EMTG:その中、ついに初のフルアルバムが完成。表現の幅がぐんと広がる分、やりたいことも色々と詰め込めたのではないかと思いますが、実際に制作されて、いかがでしたか?
南波:「フルアルバム、キターーーー!」という強烈なテンションがあったわけではなかったんですが(笑)、それでもこれまではミニアルバムという形でのリリースが多かったので、11曲という収録曲数の重みは、ミニアルバムとは違いましたね。こんなにずっと長い間、自分の曲が流れているのかと思って。もうそんなところから新しい感覚を覚えていましたね。表現の幅が広がる、というか、色んなアーティストの方たちがそれぞれ「南波志帆が歌う」ということを想像しながら作って下さって、色々なキャラの女のコとか様々な主人公たちが歌詞には出てくるんですけど、どれも自分の側面のような気がしていて、自分が知らない自分に、そこで出会えることもあるので、そういう意味でも南波志帆が広がったと思うし、今の南波志帆を感じてもらうのにふさわしい作品だと思うんです。それにこれまでずっと聴いて下さっているリスナーの方たちにも、また新たな面を見せられたと思うので、11曲になったからこそ広げることができたのだと思います。より多くの私の側面を見せられたと思います。
EMTG:アルバムを作るにあたって「こういうものにしたい」というようなことをクリエイターのみなさんと話し合ったり、意見交換したりってことはあったんでしょうか?
南波:じっくり話し合ったりはなかったんですけど、自分の中でざっくりとイメージは持っていました。
EMTG:ざっくりとあったイメージ?
南波:今、18歳になって、だんだんとオトナになる時が近づいてきて、早くオトナになりたいと思う自分、でもまだ子供でいたいと思う自分、そういう心の中で揺れ動く気持ちみたいなものがすごく芽生えてきたので、そういうものを表現できるアルバムになればいいなというイメージを持っていたんです。それでレコーディングに臨んだら、本当に今の自分にピッタリな曲が出来あがって来ていました。直接、話し合いをしたわけではないんですが、プライベートでも仲良くさせて頂いている方たちが多いので、すごく近い距離感でいつも私のことを見て下さっていたんだなと思って、すごく嬉しくなりましたね。今の自分を残す、じゃないですけど、今の自分が出せるベストなパフォーマンスはしたいなと常に思っているんです。15歳のときにインディーズでデビューしたんですけど、その当時から「その時の自分にしか歌えない歌。その時の自分の全てをぶつけていく」というものをテーマでやってきたので、そういう意味では今回も、18歳にしか歌えない歌、今しか感じることのできない感情や揺れ動いている感情を表現できたらいいなと思って作りましたね。
EMTG:志帆ちゃんの思う「18歳」というのはどんな時間?
南波:今の私は本当に“こどな”だと思っていて。まさに今の自分がこどなだなと思うのは、こうやってお仕事をしている時の自分は、オトナな自分で。でも学校にいる時の自分は授業中も時々集中していなくて、子供の自分のような気がしているんです。今はどちらの自分も楽しめる貴重な時期だなと思っているんです。でもそれも今年までだと感じているんです。高校を卒業するとオトナな感じもするし。だからどちらにも居場所があるというのは、この期間独特のものなのかなと思いますね。心のどこかに余裕があって、楽しめているとも思うので、そういうのが面白い時間ですね。
EMTG:今回のアルバムで特に自分自身を重ねた曲というと?
南波:「こどなの階段」は、「制服」という言葉が出てきたり、学校生活のことも反映されている歌詞だったので、歌う時に現在進行形の思い出が浮かびますよね。学校の友だちと普段、何気なく話をしていることだとか、一緒に見た風景とか、青春しているなと感じる部分が走馬灯のように流れてくる気はしましたね。それにこの曲は自分の心の中を覗かれているんじゃないかと思うくらいに共鳴出来ましたね。
EMTG:逆にちょっと背伸びして歌った曲というと?
南波:「2センチのテレビ塔」は結構背伸びして歌いました。まだ私の経験値ではわからない世界観というか、相手の全てを受け入れる心の広さみたいなものはわからなかったので、背伸びしました。でもこれは土岐麻子さんからの「早くオトナになりなさい」というメッセージかなと受け取って(笑)。自分もぐんと大人びた気持ちで歌ったし、私もいつかこういう歌詞の世界観がわかるオトナの女性になりたいなと思いましたね。でも歌詞の世界観によっては、自分がオトナになった頃に過去の自分を振り返りながら歌う曲もあるだろうから、今過ごしている日常は本当に大切なんだなということも思うし、様々な曲に出会うことでオトナの視点も芽生えてきて。そこが面白いと思いますね。
EMTG:そんなアルバムに『水色ジェネレーション』とつけたのはどうして?収録の楽曲のタイトルでもありますが。
南波:まさにこの言葉はインパクトもあったし、水色ジェネレーションは今の自分にぴったりだなと思ったんです。水色は青と白で出来ているんですけど、白は未来に対する希望の気持ちかな、と。青は見えない未来に対する不安や、大人になることへの不安かなとも感じるんです。その白と青が混ざるのは、今の自分のいる18歳のイメージだと思ってタイトルにしました。南波志帆の今を感じるにはこの1枚というくらいに自身作になったので、ぜひ聴いてもらいたいです。

【 取材・文:えびさわなち 】


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ビデオコメント

リリース情報

水色ジェネレーション

水色ジェネレーション

2011年07月20日

ポニーキャニオン

1. 水色ジェネレーション
2. ミライクロニクル
3. こどなの階段
4. たぶん、青春。
5. みっつの涙
6. まちかどハルジオン
7. もんだいとこたえ
8. ふたりのけんか
9. あいのことかも
10. 2センチのテレビ塔
11. オーロラに隠れて

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スイカ

どの食べ物よりも好きなものがスイカなんです。だからライバルはカブトムシだと思っています。スイカを奪い合ってます。夏しか会えないという期間限定感もたまらないですよね。冬のあいだも「あともう少しで会える」とか思っちゃうし、会えない時間が愛しさを育んでくれている感じです。今年は4月28日にフライング気味でデビューしました。熊本産のスイカが今年はおいしいですね。スイカに関して検索しまくっていますし、そのうち「スイカ」と検索したら「南波志帆」と出たら嬉しいですね(笑)。


■ライブ情報

♪THE NANBA SHOW
『FANTASIC STORY』 TOUR 2011

◆開始日:2011年10月29日(土)~

※ツアーの詳細はオフィシャルサイトをご確認下さい

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