これまでにはなかった、ほのかな幸せを感じる、back number初のドラマタイアップ曲

back number | 2012.05.25

 繰り返し“過去”を愛(め)で、何度も“未来”へ挑むことで、自分の中でうごめく“今”を歌う。
世の中とは、別の時間軸で進み続ける自分の“今”は、たいてい不確かなものだが、あるきっかけで、確かなものへ、変わることがある。
そして、そのきっかけは、いつも自分の中に在る。
日常の機微とバイオリズムを、豊かなメロディにのせ歌う3人組、back number。4月末に行われた初のホール・ワンマン公演も満員御礼。今、次なる展開に注目が集まる彼らから、ニュー・シングルが届いた。
タイトルは「日曜日」。タイトル曲を含め、彼らの現在を力強く奏でる3曲が収録されている。

EMTG:まずは、ツアーファイナルの渋谷公会堂の感想からお聞かせください。
清水:すごく楽しかったです。いい景色を見られた。ライヴハウスと変わらず、自分が心を開いて素直になれば、自ずとそういう空気になるなと思ったし、そうしないと何も始まらないんだなというのを、教えてもらいましたね。最後の最後は、2階席の後ろの席の人まで手をつなぐことができたと感じられて、良かったと思ってます。
栗原:1階も2階も関係なく、ひとつになれたと思います。楽しかったっていうのもあるんですけど、自分達の成長できている部分と、まだまだだって部分が明確になりましたね。
小島:始まる前は、ライヴハウスとあんまり変わらないだろうなって思ってたんですよね。だから不安はなかった。でも実際にステージに出て、椅子の前に綺麗に人が並んでいるのを見て、初めて“あ、ホールだ、どうしよう”みたいな(笑)。最初のうちは、お客さんも戸惑っている感じがあったんです。なんか、ふわっとしている印象だった。でも、最後は、本当に全員と手をつなげた感じがしましたね。お客さんも、やってる俺らも楽しい……そう思えるライヴだったと思います。
EMTG:そのライヴでも披露されたニューシングル「日曜日」について。歌詞はどこから?
清水:今回の曲は、ドラマの主題歌の話をいただいてから歌詞を仕上げていったんです。その中で、キーワードとして出てきたのが、幸福な人生って何だろうってことだった。現状を肯定するのは、自分にとってどういうことだろうって考え、出てきたのが“こういう場面に遭遇できたら、俺は、毎日幸せだって感じるな”って考え方。それで出てきたのが、日常の些細なことだったので、自分は、こういうことを幸福と感じられる人間なんだなってわかったんです。ここは、すごく嬉しかったですね。「日曜日」の歌詞は“そんなとこまで言っちゃっていいの?”ってところまで、言い切った感覚がありますね。悟りきってるというか(笑)。で、最終的には、この曲にひっぱられて、自分もこういう男になれたらいいなって気持ちがある。……と言いつつ、僕の日常の基本スペックって、3曲目の「アイアムノットイナフ」に近い(笑)。
EMTG:俺は、まだまだ、こんなもんじゃないだろ”というような気持ち?
清水:そうです。だから“こんな毎日もいいな”って思ったと同時に“やばい、そんなこと考えているんじゃないよ、もっと燃えてみろよ”みたいなのも、同時にくるわけですよ。でも、こんな毎日もいいなってのは、実際に自分の中で思った事だったんで、記しておかないといけないだろう、と。自分からは、こういう歌詞を書こうとは、思わなかっただろうと思うので、今回、そういうチャンスをいただいて、本当に良かったと思います。
小島:今回の曲は、川村結花さんと共作だったんですけど、そこを依与吏が良しとするところも、変わったところだなと思って見てたんですよね。その変化の様子もすごく面白くて。“あぁ、前はこうだったけど、こう言う風に変わるんだ。そうすると、言ってくる言葉も変わって来るんだ。いい感じだな”と思いましたね。
EMTG:カップリングの2曲については?
清水:まず「日曜日」をシングルに入れるってなった時に、どんな曲を入れたらバランスがとれるんだろう、と。作品って、今の自分達の精神のバランスを吐きださなければ、嘘をついてしまうことになる。それは、聴いてくれる人に、いちばん失礼だと思っているんです。僕らと僕らの音楽を聴いてくれる人達は、生きざまでつながっていると思ってる。だから本当に、1枚1枚、丁寧に作ってきてるんですよね。だから、「日曜日」と逆方向の曲も必要だった。それが「アイアムノットイナフ」。そんな2曲に挟まれて、真ん中の「one room」は、なんかボーッとしてるっていう(笑)。
EMTG:あぁ、なるほど。「one room」だけ、相手がいない、自分1人しか見えてこないんですよね。自分で思い出に浸る、以上、みたいな(笑)。
清水:あははははは(笑)。僕、部屋の中から、ボーッと1人で窓の外を見ているっていうのが、すごく好きで。窓の外には、街がある。その街も、人も未来に向かっている。部屋の中の自分の感情や心の機微とは関係なく、世界はいつも動いてるんですよね。僕、人生って、そういうもんだと思ってるんです。人生、振り返れば、過去がある。で、目の前には未来が広がっている。そこを、誰でも、物理的に感じるべきことだとも思ってて。だけど普通は、あまり気がつかない。俺の場合は、部屋の中にいて、窓の外を眺めてボーッとしていないと、そこに気がつかないんです。俺にとって、部屋で1人でボーッとするのは、すごく大切な時間なんですよね。
EMTG:では、タイトルにちなんだ質問を。「日曜日=休日」。次の休日、天気予報は、降水確率0%。気温26℃まであがります。理想の休日を教えてください。
清水:僕は女の子と出かけたい。そんな派手なところじゃなくていいので、外で飯が食えるようなところに行って、ぐだぐだ1日が終わっていったら、すごく幸せじゃないかなと思います。
小島:僕は、時間制限が無いって状態が好きで。制限をかけない休みにします。まず目覚ましをかけない。友達と会う約束はしてもいいけど、何時にどことか決めない。起きたら適当に電話する、みたいな。そこで“どっち方向、行く?”みたいな(笑)。たぶん、行先は、ろくでもない場所かもしれないんですけど……。
清水:ちょっと遠くのパチンコ屋、とかね(一同爆笑)。
一同:あははははははは(大爆笑)。
小島:山の中のすごいパチンコ屋(笑)。
栗原:僕、山か川あたりで、みんなで昼間からバーベキューをやって。だらだら飲んで食べて、夜は夜で……またずっと飲む。
清水:飲んでるだけ?でも悪くないね、それ(笑)。

【取材・文:伊藤亜希】

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リリース情報

日曜日

日曜日

2012年05月30日

ユニバーサル シグマ

1.日曜日
2.one room
3.アイアムノットイナフ
4.日曜日(instrumental)
5.one room(instrumental)
6.アイアムノットイナフ(instrumental)

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■マイ検索ワード

●清水 依与吏
物件 1DK

言えないヤツがねぇ?、いっぱいある(笑)。言えるヤツは……物件ですかね。東京に住みたいな、と。今回の「one room」を書いた時に思ったんですけど、自分が1人暮らししないと、女の子も部屋に来られないじゃないですか。だからまずは部屋を構えて、女の子が来るように……って思う曲だと思うんですけどね、「one room」は。もはや、誰に訴えてるんだって話なんですけど(笑)。自分の拠点を構えたら、絶対に別の視点の曲ができると思うんですよね。

●小島
Half-Life ツアーファイナル

前みたいに、他のバンドと一緒にツアーを回る事が少なくなってきたので、他のバンドのライヴを見たくて。ライヴ観に行って、打上に参加できたら参加して……っていうのを楽しんでますね。

●栗原
リュック WILDERNESS EXPERIENCE

最近、リュックを買ったんですよ。前に使ってたのが使いこみすぎて、壊れそうになったんで、本を見て“これいいな”っていうのをネットで探して。結構たくさんあって、それを見てるのが楽しかったですね。(清水「あれ、それもう使ってる?」)はい、今日、背負ってました(一同大爆笑)。

■ライブ情報

【LIVE FACTORY 2012】
2012/07/14 (土)Zepp DiverCity TOKYO

【HIGHER GROUND 2012 FINAL】
2012/07/29 (日)海の中道海浜公園

【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012】
2012/08/03 (金)国営ひたち海浜公園

【MONSTER baSH 2012】
2012/08/25 (土)国営讃岐まんのう公園内芝生広場

※その他ライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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