ドラマ『高校入試』の主題歌として絶賛オンエア中のback number「青い春」

back number | 2012.11.02

フジテレビ系ドラマ『高校入試』の主題歌としてオンエアされている、シングル「青い春」をリリースしたback number。10月3日に行われたZepp DiverCityでも、いち早く披露されたこの曲は、大人として社会で生きること、その中で夢を持って生きることへの葛藤をアグレッシヴに鳴らしている。これまでは切ない恋の思い出をエモーショナルに歌う楽曲も多かった彼らの新境地だ。カップリングにはシングル曲「わたがし」の続編的なエピソードを綴った「反省線急行自宅行き」も収録。今作を3人に語ってもらった。

EMTG : 「青い春」はドラマの主題歌として書き下ろされたそうですが。制作側からのオファーを受けた時はどんな感想でしたか。
清水 : 今まで「日曜日」という曲で『スープカレー』というドラマの主題歌をやらせていただいたりとか、「平日のブルース」という曲で名古屋のテレビ番組のテーマ曲を作らせていただいたりしていて。自分たちがいつもの制作で顔を合わせている人たちじゃなくて、テレビ業界などで別のものを熱意を持って作ってる人たちと音楽を作るということに結構、燃えるんだなっていうことに気付いていたので。すんなり”頑張らさせてもらいます!”って感じでした。
EMTG : 主にどんなところに燃えました?
清水 : 基本的にはback numberって、一人の女の子がどうのこうのみたいな曲が多かったので、自分自身もそういうものしかやっちゃいけないんじゃないかとか、色々思った時期もあったんですけど。でも一人の作家としてというか、物づくりをする職人として、”back numberに是非曲を作ってもらいたい!!”と注文してくれた人たちを納得させるというか喜んでもらうことって、今までやってきたことと変わらないんだなって思ったんです。これまでも音楽で目の前にいる人を幸せにしたいとか、喜ばせたいっていう気持ちはずっとあったので。それがドラマやテレビ番組の制作スタッフの方に変わっても、熱意を持って取り組めている自分たちに正直驚いて、”あ、出来るんじゃん!”って感じでした。なので今回も、結果的にセルフ・プロデュースということになったんですけど、色んなアイデアを出し合いながらいいものが出来たので、曲がりなりにもプロになってるのかなっていうのは自分たちでも嬉しいことでした。
小島 : うん。セルフ・プロデュースもこれまでもやってきたことですし、”これはドラマの主題歌だからこうしなきゃ”とかって感じでもなかったんですよね。結局は自分たちがどうしたいか、っていうところで曲が作れたなと思います。
EMTG : そうなんですね。新境地となった歌詞の内容には、どのようなテーマがありましたか。
清水 : ドラマ『高校入試』の台本を読ませていただいて、正直すごい迷ったんですけど……もう読みすぎちゃって(苦笑)。でもあんまりたくさんの情報が入ってる曲ではなくて、〈こうなんだ〉っていう一面を描きたいなと思って。全ての登場人物と自分にリンクしているのは、あっちの人はこれが正しいって言うけど、こっちの人が言うにはそれは正しくないよとか、まあ色んな考え方がありますけど、結局みんな必死で生きてるんすよ、ってことだと思ったので。そこをちゃんと濁りのない気持ちで歌えたらなと思って作りました。
EMTG : それは大人になることだったり、それでも夢を持って生きることへの葛藤だったりも含めて?
清水 : そうですね。夢がある人も葛藤してますし、夢がない人も葛藤してる。青い春って言うと、若い頃の青春ってイメージに直結しがちですが、決してそういうことではないと思うので。葛藤の日々こそ青い春であり、全ての人が青い春を生きていると思う。青いまま生きていけたらいいなという気持ちも込めています。やっぱりドラマの主題歌としての書き下ろしなので、作品の内容には何も考えなくても自然と寄り添うものなんですけど、とにかくback numberにオファーをしてくれた人たちに対して後悔させたくないっていう気持ちはありましたね。がっかりさせたくないのでなるべく注文は受けて、その想像は越えていくようにしています。
EMTG : いわゆる“back number節”じゃないところで勝負したいという気持ちがあったんですか?
清水 : こういう曲はインディーの頃からやってきた延長ではあるんですけど、確かにシングルでは女々しい曲ばっかりでしたからね(笑)、でももう28歳ですので「ヘニャヘニャしてないすよ、やる時はやれるんすよ!!」みたいなのは、良いタイミングで出せたなとは思います。俺たちはアーティストとしての自分たちの本質を磨いて飾らずに勝負していくことが大事だと思っていて、ある一面だけじゃなくて色んな曲を聴いてもらった上で好きになってもらわないと、とも思っているので。
EMTG : ではカップリングの「反省線急行自宅行き」に関しては、曲を書くきっかけって何かありました?
清水 : これは「わたがし」(今年7月リリースのシングル)という曲を作って、その後にも”俺は男として全く成長してないのかもしれない…”と思う出来事がありまして(苦笑)。これはもう1曲歌わないとダメだなと思って作ったものです。「わたがし」では相手に好きって言おうと思ってお祭りに誘ったはずなのに、言えなかったので、泣きながら家に帰る曲として「反省線急行自宅行き」を書いたんです。
EMTG : ああ、これは「わたがし」の帰り道なんですね。
清水 :そう聴いてもらってもいいですし、時系列はちょっと違うので、”何年経ってお前こんなこと言ってんだ?”と思ってもらってもいいです(笑)。
EMTG : 「わたがし」って曲は、お祭りに誘ったら好きな子が来てくれたという内容ですが。3行目の〈よく誘えた 泣きそうだ〉で自己完結してて、その後何もしないっていう(笑)。
清水 : そうなんですよ。”誘えたよ?!”って。その後は、”今日も可愛いなあ、付き合いたいなあ…”なんて考えていただけの歌で。それを5分弱歌うって、地獄です(苦笑)。
EMTG : その帰り道での後悔が「反省線急行自宅行き」になると。
清水 : 後悔して反省しながら自宅に帰るという、ダサいですねえ。”せっかく会えて、もっとやるべきことがあったはずだ!!””何をしてるんだ!!”と。〈憤ってるよ、俺は自分に!〉ってことですよ。その場にいる時は浮き足立っちゃって、”やっぱり言えないな…”とか思いながら終わっちゃうんですけど。家に帰っているうちに、”何コレ!?”みたいな気持ちがフツフツと沸いてくるんですよね。完全にチャンスはいっぱいあったはずなのにノーゴールですよ。
EMTG : そのぐらいのツッコミを「わたがし」を聴きながらしてるリスナーもいると思いますが(笑)。
清水 : そうかもしれないですね(笑)。最後に〈言うの?言うの?〉と思ったら〈楽しいね〉ですから、〈もう、バカ!! 〉って感じでしょうね。
EMTG : あははは。
清水 : でもその後悔がこの「反省線急行自宅行き」になったんです。
EMTG : 「青い春」でこのバンドを知った人にも、カップリングを含めてback numberらしさが伝わるシングルになりましたね。
清水 : はい。いいものが出来たので聴いてもらいたいですね。いつも一番成長している自分たちでいたいと思っているので、この作品を気に入ったら掘り下げていただいても、意外といいのでね?
栗原 : うん、そうですね(笑)。
小島 : このシングルを気に入っていただいた方には、次のアルバム『blues』も是非聴いて欲しいです。

【 取材・文 上野三樹 】

tag一覧 シングル 男性ボーカル back number

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ビデオコメント

リリース情報

青い春

青い春

2012年11月07日

ユニバーサル シグマ

1. 青い春
2. 助演女優症
3. 反省線急行自宅行き
4. 青い春 (instrumental)
5. 助演女優症 (instrumental)
6. 反省線急行自宅行き (instrumental)

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●栗原 寿
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今、まだ群馬に住んでいるんですけど、そろそろ東京に進出しようかなと。他の2人は既に東京に住んでい るんで、僕もそろそろチャキチャキの江戸っ子を目指そうと思ってます。

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依与吏の携帯の画面が落としてバキバキになったらしく。修理に出すと、かなり時間を要するとぼそっと 言っていたので、レコーディング中に忙しい彼に変わり、出張で携帯電話修理してくれるサービスを探しま した。見つかりましたけど...。
清水:残念ながら、まだそこに連絡してないと(笑)。音楽意外のことは基本、面倒くさがりなんですよね、僕 (笑)。



■ライブ情報

ツタロックスペシャルライブ
2012/12/04(火)渋谷O-EAST

Premium Unplugged Vol.1
2012/12/13(木)恵比寿ザ・ガーデンホール
2012/12/20(木)なんばHATCH

COUNTDOWN JAPAN 12/13
2012/12/31(月)幕張メッセ国際展示場1~8ホール、イベントホール

back to the blues tour 2013
2013/01/14(月)千葉LIVE SPOT LOOK
2013/01/15(火)水戸LIGHT HOUSE
2013/01/17(木)仙台Rensa
2013/01/20(日)札幌PENNY LANE24
2013/01/26(土)新潟LOTS
2013/01/27(日)富山SOUL POWER
2013/01/31(木)鹿児島CAPARVO HALL
2013/02/01(金)熊本DRUM Be-9 V1
2013/02/03(日)岡山IMAGE
2013/02/05(火)広島CLUB QUATTRO
2013/02/07(木)高知X-pt.
2013/02/09(土)高松Olive Hall
2013/02/14(木)高崎club FLEEZ
2013/03/01(金)福岡国際会議場 メインホール
2013/03/03(日)名古屋市公会堂 大ホール
2013/03/09(土)NHK大阪ホール
2013/03/29(金)渋谷公会堂
2013/03/30(土)渋谷公会堂

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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