進化し続ける韓国出身の5人組ロックバンド、FTISLAND。今年は日本でのメジャー第2弾アルバム『20[twenty]』をリリースしたり、アルバムを掲げたツアー『FTISLAND Summer Tour 2012 RUN!RUN!RUN!』を敢行。全国で6万人を動員するなど、変わらぬ活躍ぶり。そんな彼らが11月28日、今年をしめくくるニューシングル「Polar Star」をリリースする。軽快なテンポのFTISLANDらしいナンバーで、寒い季節をホットに盛り上げてくれそうだ。今回は今年1年も振り返ってもらいつつ、新曲について語ってもらった。

EMTG：ニューシングル「Polar Star」のお話をうかがう前に、まず2012年はどんな年だったか、振り返っていただけますか？

ジョンフン：何かはわからないけど、すごく成長した気がしています。オトナになっていく瞬間を感じるというか。外側の成長でななくて、内側が成長したと思います。

ミンファン：僕は時間が経つのが早かったなって思いますね。

ホンギ：僕は今年、メチャメチャ忙しい1年でした。特に今の時期は、映画も撮っているので。

ジェジン：僕はあまり忙しくなかったですね。いつもよりは時間があった気がします。逆に去年がすごく忙しくて、ひとつのことをやっている時に、別の仕事の準備もしなくちゃいけなくて。でも、今年は少し余裕があったんです。それでいろんな友達に会ったり、外に出る機会が多かったと思います。

EMTG：じゃあ、新曲もたくさん出来たんじゃないですか？

ジェジン：いえ（笑）。もちろん作ってはいるんですけど、たくさんではないです。以前はヒマな時間があっても、どうしていいかわからなかったんですけど、今年は“時間があったら、まず外に出てみよう！”と思って。それで、いろんな場所に行けたし、いろんなことが体験できた1年でした。

スンヒョン：僕は新しいことに挑戦できた1年でしたね。初めてミュージカルに出演して、中国語も今、習っています。

EMTG：中国語はもうペラペラですか？

スンヒョン：え?……（中国語で話し出す）。

EMTG：ええええ？　今、何と？（苦笑）。

スンヒョン：コンサートで使う言葉を勉強しているんですが、今言ったのは“ひとりで住んでますか？”“どこから来たんですか？”“自分達を見たことありますか？”です。

EMTG：へぇっ！　すごい！

スンヒョン：謝謝！（笑）。

EMTG：ちなみに、初めてのミュージカルは、出演してみてどうでした？　歌あり、演技ありで、すごく大変だったと思うんですが。

スンヒョン：努力が必要な分野だなって思いました。初めてだったし、完璧ではありませんでしたが、自分自身では満足しています。また機会があったら、一生懸命やりたいです。

EMTG：では、続きましてシングルについての質問です。ちょうど1年前に出したシングル（＝「Distance」）はバラードでしたが、今回はアップテンポな曲調の「Polar Star」になりましたね。

ジョンフン：今回も、バラードで出そうと思ったんですけど、この曲になりました。

EMTG：逆に新鮮でいいと思います。カップリングの曲と合わせて、それぞれがタイプの違うラブソングになっていますよね。2曲目の「Falln’ for you」はジェジンさんが作詞作曲ですけど、もどかしい思いが表現されていて、すごく共感できます。

ジェジン：曲を作った時は、ポップでボーカルとメロディーが中心のシンプルな歌にしたかったんですけど、どんどんアレンジが変わりました。歌詞の内容は、気になる女の子がいて、辛く感じている男の子の気持ちを歌った歌詞です。理想の女の子に出会って、どうにかしたいんだけど、全然何も出来ない……距離を感じるっていう。そういうことを歌った歌ですね。

EMTG：「Beautiful World」はジョンフンさん作曲ですが、すごくジョンフンさんらしい曲だなって思います。

ジョンフン：自分でも自分らしい曲だなって思います。この曲は初めてピアノで、自然に出てくるままに作りました。

EMTG：メランコリックだけど、エモーショナルで……。じっくり聴ける曲になりましたよね。「Polar Star」は元気が出そうな曲調だけど、カップリングの2曲は冬が似合いそうなサウンドになっているところが、すごくいいバランスだと思います。では、この3曲の中で、特に共感できるのはどれですか？

スンヒョン：僕は「Polar Star」です。演奏も歌も、3曲の中で一番FTISLANDに合うんじゃないかって思います。

ジェジン：僕は……自分の曲を選んでもいいですか？（笑）。

EMTG：全然いいですよ（笑）。

ジェジン：やっぱり「Fallin’ for you」ですね。自分の感覚が、まさにこれって感じです。

ホンギ：僕も「Fallin’ for you」です。

EMTG：そうなんですね。ちょっと意外な……。

ホンギ：どうしてですか？

EMTG：「Polar Star」のようなアップテンポの曲が好きそうな印象があったので。

ホンギ：でも僕は、この曲の雰囲気がすごく好きで、レコーディングした時も声がうまく出たんです。曲調も歌詞とピッタリ合ったメロディーだし。すごくジェジン君っぽいメロディーだと思います。色で言うと、ブラックでもグレーでもなくて、ブラウンのイメージがある曲なんじゃないかって。

EMTG：明るすぎず、かと言って暗い曲調でもないっていう意味ですね。なるほど。

ミンファン：僕は、歌詞的には「Polar Star」が好きなんですけど、曲の雰囲気は「Beautiful World」が好きです。メロディーもいいし、あとスンヒョンの声もいいと思います。

スンヒョン：ありがとう（笑）。

ジョンフン：僕は「Beautiful World」です。自分が想像した通りの歌詞もついたので、嬉しかったです。最初に聴いた時は悲しい雰囲気の曲に感じると思うんですけど、だんだん曲と一緒に歌詞の内容も明るくなっていくんですよね。ひとりの女性をすごく好ましく、美しく思って見ているような感情が表現できていて、よかったです。歌詞の内容も自分で考えたので。

EMTG：最後に、2013年にやってみたいこと……希望でかまわないので、教えてください。

ジョンフン：決まっていることではないんですけど、来年は野外でライブしてみたいです。寒くても暑くても関係なく、楽しくやりたいですね。

スンヒョン：機会があったら、サマーソニックにもう一度出てみたいです。前回、楽しかったので。

ミンファン：Zeppツアーがやりたいです。日本武道館の距離感も好きですけど、お客さんとの距離が近いので、またやってみたいですね。

ジェジン：僕もZeppツアーがやりたいです。あと、他のアーティストさん達の出るイベントに出たい。そして、出演しているアーティストの皆さんと友だちになりたいです。イベントも何度が出ましたけど、初対面の方が多くて、なかなか話しかけられなかったので。

ホンギ：来年はもっと曲が作りたいですね。今年は音楽活動と映画の撮影で全然時間がなくて・・・。

EMTG：ホントに忙しそうですね。でも、忙しいのはいいことだから（笑）。

ホンギ：そうですね、人気者だから仕方ないです！（笑）。

【取材・文：海江敦士】