ゴスペラーズ、初のカバーによる両A面『ロビンソン/太陽の5人』リリース!

ゴスペラーズ | 2013.08.29

 毎年夏に開催されるソウルの祭典「SOUL POWER」で新曲を発表し、新たなソウルステップに挑戦するというのが、ここ数年のゴスペラーズの習わし。なんと今年は、初のカバーダブルAサイドシングルとなる『ロビンソン/太陽の5人』を持ってきた。前者は誰もが知っているスピッツの大ヒット曲、後者はフォー・シーズンズやスピナーズのバージョンで知っている人がいるかもしれないという洋楽のヒットナンバー。まもなくリリースされるカバー・アルバム『ハモ騒動』の一端をのぞけるものでもある。名曲の「ゴスペラーズ化」において軸となっているものとは?

EMTG:「ロビンソン」は『ハモ騒動』に向けて出てきたものだったんですよね。
村上てつや:20周年を前に、一度どこかでカバー・アルバムをつくるのはアリだなとはずっと思ってたんです。カバーというと、大ヒット曲集みたいなものになるか、知る人ぞ知るといった渋いものになるか、どっちかのパターンが多いけど、僕らとしてはそのどっちもやってみたかった。今までのスタンスもそうでしたからね。
黒沢薫:奇しくも今回のシングルは、そのアルバムの方向性を示す2曲になりました。
北山陽一:しかも「ロビンソン」に関しては、我々と同時代の、ド真ん中の曲。そういうものに取り組むのは初めてじゃないかな。
村上:選曲会議をやるにあたっては、「誰もが知る名曲」では幅が広過ぎるので、「僕らのデビュー当時で」という条件で的をしぼったんです。
EMTG:なるほど。
村上:当然「innocent world」(Mr.Children)や「シングルベッド」(シャ乱Q)なども出てくるわけですけど、やろうとはならなかった。でも、「ロビンソン」が上がった瞬間、みんなが「アリかも」という雰囲気になりましたね。
安岡優:ヒットしたというだけじゃなく、この5人のパーソナリティに合うかどうかという側面も大事ですからね。
村上:じゃないと、ネタっぽくなっちゃう。
EMTG:それはありますね。
安岡:デビュー当時、僕らは自分たちが思う以上に周りから「真ん中」とは思われてなかったんですよ。「オリコン10位以内に当たり前に入るグループになりたい」と言っても、なかなか理解してもらえなかった。だから、今こうして、世の中から「真ん中」と思われるようになって、当時の「ド真ん中」と向き合えることがすごくうれしいんです。
酒井雄二:デビュー直後から、「カバーをやったらいい」とよく言われてたんですけどね。
EMTG:そうなんですか!
酒井:当時はまだ意気盛んでしたから、「ヒット曲を出すのが先。誰が歌っているかわからないようなカタチでカバーは出したくない」と突っ張ってましたね。今回の選曲会議ではスタッフから、「この曲をゴスペラーズがやったらスゴく強みになると思うよ」という話も出た。自分たちのカラーがあってこそのカバーができるようになったんだというところに、「ああ、20年、さすがに満を持したな」という感慨がありました。
北山:まさかこの曲を本気で歌う日が来るとは思わなかったですね。まともに向き合って初めて気づくことも多かったし。
EMTG:リスナーとして私もそうでした。「エッ、こんなヒリヒリする歌詞だったの?」って。
村上:いや、僕らもそう思いましたよ。
黒沢:もっと優しい歌詞かと思ってたけど、なんか不穏なんですよね。
安岡:ソングライターが曲を書きたいと思う衝動の裏には、必ず重たいものがあるわけですけど、マサムネさんの声という楽器の鳴りが、それすら透き通らせてしまったということなんでしょうね。
EMTG:酒井さんが歌っている《片隅に捨てられた 呼吸をやめない猫も》のくだりなどもドキドキしました。
酒井:「生きる」ということですよね。最近実家の猫が大往生したばかりなので、歌うたびに、実家の猫、お疲れさまという気持ちになる。なぜそこが僕の担当なのかといえば、たぶんそれは「猫」だから。個人的にはそんな感情もシンクロするカバーになりました。
EMTG:声が変わると聞こえてくる言葉も変わってくるということだなと思いました。
安岡:そうですね。ロストしていた言葉が。僕らの声という楽器が奏でることで聞こえてくるとしたら、それこそがこの曲に対する恩返しだなとも思います。
EMTG:コーラス・アレンジに関してはいかがでしょう?
黒沢:北山のアレンジに半音ぶつけが多く登場するのは、歌詞に引っ張られたからなのかもしれないですね。
北山:うん。受け取ったものがアレンジを考えるときに影響してるのかも。
EMTG:アカペラのままでいかなかったのは?
村上:実はずっとやってみたかったカタチがあって、範をとっているのはカーペンターズの「Without A Song」という曲なんです。それは1番はアカペラで、2番からフルオケ(フルオーケストラ)が入ってる。「ロビンソン」でフルオケはそぐわないので、弦カル(弦楽四重奏)とオーボエという僕らと同じ人数を音楽的にシンクロさせました。
北山:この曲をアカペラで通すのは、良質のポップスをアカペラにしました、というだけで終わってしまう危険性があると思ったんです。弦カルとオーボエを入れることで、結果的にゴスペラーズらしいカバーになったと思います。
村上:僕らが楽しめて、人様にも楽しんでいただけるものができたんじゃないかと。
EMTG:「太陽の5人」は、原曲とはまた違う楽しい日本語バージョンになってますね。
安岡:これは「SOUL POWER」に向けての曲でもあったんでね。
黒沢:ソウルステップを踏むという前提で曲を選び、歌詞も振り付けもそこに集約させていきました。
村上:昭和の時代には洋楽の日本語カバーというまぁひとつのジャンルがあったわけじゃないですか。洋楽のゴスペラーズ化ということであれば、そこにもちゃんと向き合って届けるのが折り目正しいやり方じゃないかと。
EMTG:まもなくリリースされる『ハモ騒動』も楽しみです。
黒沢:いろんな驚きやサプライズを仕込んでますので、ぜひ楽しみにしていてください!

【取材・文:藤井美保】

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