私の心は愛することで育ってきた―Chara、新作『JEWEL』に集う愛すべき人たち

Chara | 2013.11.13

 Charaがセルフカヴァーアルバム『JEWEL』を完成させた。「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」や「やさしい気持ち」などといった代表曲はもちろん、22年のキャリアの中で燦然と輝く名曲を再び磨き上げた12曲が詰まっている。参加ミュージシャンも、夏フェスで共演していた小林祐介(THE NOVEMBERS)や、mabanuaといった若手、さらにブラッドサースティ・ブッチャーズや韻シストなど、幅広い面々が揃っている。その全てが、Charaの身近にいる仲間であることも、彼女のアーティストとしてのキャパシティを知らしめるはずだ。さらに、彼女の子供たちも、今作には様々な形で参加。彼女の生活そのものが作品であることが、伝わってくるような傑作である。

EMTG:まず、セルフカヴァーアルバムをリリースすることになったキッカケって何だったんでしょうか。
Chara:必ず、こういう話はレコード会社からくるのね(笑)。まずはカッコ悪いからやりたくないって言うんだけど、でも、次に、じゃあ何がいいことかって考えるのね。それで、みんながカッコ悪いと思っているイメージを覆すことはやり甲斐があるし、移籍もしてるし、22年も経ってるし、オリジナルを作る前にいろんな人と実験的なレコーディングが出来るし、っていう。レコード会社さんとかは、大変じゃないと思って言うよね。「やってみ?」って。アコースティックアルバムっていうわけじゃない、ライヴアルバムでもない、それでいてヒットした曲は入れたがるのに(笑)……そういう意味ではやり甲斐がありましたね。私は全力でやるので。
EMTG:Charaさんは、ライヴでも過去曲のアレンジを変えていますよね。
Chara:だいたいアレンジしてますね。今回のヴァージョンでも、イントロやエンディングなどに、新しい歌詞や雰囲気が足されたものもある。でも、今作に取り組んだのがオーロラバンド……私のホーム的なバンドでのツアーが終わった後だったんで、自然とライヴっぽくなっちゃうことには気を付けました。あとは、今のスタンダードな私のスタイルとか、私の身近なコラヴォレーションしているメンツしか集めていなくって。所謂、誰それプロデューサー、ヒットメーカーに手を出しているわけではないですけど。でも、難しくない? 200曲もあるのに選べって言われて。
EMTG:ですよね!そんな中で、どうやって選んだんですか?
Chara:何となく、初めて聴く人も聴きやすいとか、ライヴ行ったことあるけどアルバムは聴いたことない人にもわかりやすいというか、あとは……打ち込み曲とバンド曲と両方ありますね。私、両方好きなので。
EMTG:「タイムマシーン」は、意味を感じるセレクトだと思ったんですけど。
Chara:「タイムマシーン」は、亡くなったようちゃん(吉村秀樹)と、Charaと名越(由貴夫)くんで作った曲だから、(ブラッドサースティ・)ブッチャーズのメンバーと名越くんで演奏しよう、とは思っていたのね。ようちゃんを紹介してくれたのも名越くんだし。
EMTG:そうなんですね。名越さんはCharaさんや様々な方のサポートを務めてますけど、遡れば吉村さんたちと近いシーンにいて……。
Chara:コーパス・グラインダーズ(その頃、名越由貴夫が在籍したバンド)復活するんだよね!
EMTG:そうなんですよね!だから今、ブッチャーズと再びタッグが組まれるのは嬉しかったです。一緒に音を出してみて、どうでした?
Chara:ああ、リハとか楽しかった。私、普段バンドじゃないけど、やっぱバンドの音になるんだなって。いいバンドですね。
EMTG:そして、今作で最も共演しているのはTHE NOVEMBERSの小林祐介さんですね。
Chara:そうそう。彼は、バンドの中では、曲も詞も書いてアレンジもするリーダー的存在だけど、私と一緒にやる時はフェアというか、また違う形で音楽をシェアできる。それが、彼のためにもいいと思うんだよね、なーんて思ったりして(笑)。自分も、若手だろうが先輩だろうが、自分がいいと思う人とやるのは、いいもん出さにゃ!っていうお互いにいい緊張感もあるし。(今作にも参加している)mabanuaも慣れてきてくれて、遠慮なく、「こうじゃない?」って意見を出してきてくれるし。「Charaさん!」みたいな気持ちがあり過ぎて引いている、っていうところがないから出来る。あとは、向こうから来てくれた人じゃないと、やりたくない。それくらい、情熱が音楽にあって、プロ意識があることが大事なので。何故なら、私もある程度は自分で出来るから。すぐに匂っちゃうと、聴く気しないっていうのもあるじゃん。マネージャーから「聴いてみて下さい」みたいに言われても、「こいつ匂うな」って(笑)。
EMTG:そういう匂いに敏感そうですよね、Charaさん(笑)。
Chara:敏感敏感!私って、個性派ではあると思うんですね。歌が凄く上手いわけではなかったから。曲作りが好きで、楽器が好きだったから、歌は後から付いてきて。だから聴き手としても、上手いだけだとグッと来ないんですよ。歌もルックスも曲も悪くないんだけど、印象としては……悪くない、みたいな場合は(笑)、お返事しないこともあります。
EMTG:実際にセルフカヴァーしてみて、気付いたことってあります?
Chara:私は変化するタイプだけど、それ忘れないで!って、自分で自分に影響を受けるというか。修業しましたね、今回は。最終的には『JEWEL』っていうタイトルになって……“あなたを愛することが、私にとって最高傑作”っていう雰囲気にしたくて、ワンワードで何かないかなって、妹のアメリカ人の旦那に聴いたら、『JEWEL』を提案してくれて。うちの子供が参加しているのもそういう意味ですね。今まで私が愛したものを全部連れて来てるから。私の心は愛することで育ってきていると思うので。
EMTG:娘さんは裏ジャケになっていて、開けると娘さんと息子さんと手を繋いでいるっていう、印象的な写真ですよね。
Chara:『Junior Sweet』の時は、ほんとのCharaの笑顔を撮りたいっていうことで、パートナーと手を繋いでいたんだけど、今回はその時のデザイナーなの。私の親友でもあるんだけど。彼女が、その時の曲も多いし、子供たちと手を繋ぐとかいいねって。それで、ジャケットを広げるとこう(CharaとSumireが並ぶ)なるって、面白い!って言われて。まあ、言うなれば、曲も私と誰かの共作だったりするから、両方に似てる、みたいなことになるわけじゃん。
EMTG:息子さんは「世界」にドラマーとしても参加していますよね。
Chara:あいつは、いつでも参加を狙ってるんだよね(笑)。その日はたまたま、家の近くのスタジオで、バンドもツアーメンバーで良く知っているおじさんたちで(笑)、最後にもう一個ドラムを重ねる予定だったんだけど、狙ってたバイブスをみんな感じて「叩けばいいじゃん」って言ったの。でも、上手かったね。家ではよくセッションしてるので。
EMTG:へえー!そういうところも含めて、アーティストのCharaさんと、いち人間のCharaさんが溶け合った一枚になりましたよね。
Chara:確かにそうだね。私はいつでも正直に出してるから。職業欄=女だからね。曲も成長するけど、この二人も、ってね。

【取材・文:高橋美穂】

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ビデオコメント

リリース情報

JEWEL

JEWEL

2013年11月13日

Ki/oon Music

1. Swallowtail Butterfly~あいのうた~ 
2. やさしい気持ち(Special Kiss ver.)
3. Junior Sweet
4. kiss Co-Produced
5. タイムマシーン
6. ミルク
7. しましまのバンビ
8. 永遠を知らないか
9. 話して尊いその未来のことを
10. 月と甘い涙
11. Break These Chain
12. 世界

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リビア砂漠で見つかるガラスなんだけど、隕石が落ちてきて、空気中で爆発して溶解して、もう一回固まって、それで落ちてきたやつっていう。アーティストとかが持つと効果があるらしくて。何となく新しい石を身につけたくて、この(今付けている)ブレスレットをポチったんです。砂漠は行ったことないけど(笑)、イメージでは汚れがない場所だから。


■ライブ情報

Chara Special Live“JEWEL”
2013/12/18(水)名古屋ブルーノート
2013/12/19(木)名古屋ブルーノート
2013/11/28(木)ビルボードライブ東京
2013/11/29(金)ビルボードライブ東京
2013/12/15(日)ビルボードライブ大阪

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2013/12/31(火)幕張メッセ国際展示場1~8 イベントホール
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