奥華子、2年ぶりのニューシングルは冬にぴったりの切ないラブソング

奥華子 | 2014.01.24

 ラブソングの名手、奥華子から約2年ぶりとなるニューシングル「冬花火」が到着。’12年10月に発表されたベストアルバム「奥華子BEST―My Letters―」以降、新曲のリリース、ワンマンライブを行わず、活動のペースを抑えていた彼女。「2年前はすべてに対してネガティブ思考だったんです。少し休んだことで、リフレッシュできましたね」という経験を経て届けられた「冬花火」は、シンガーソングライターとしての彼女の魅力――切なくても愛おしい恋愛感情を豊かな表現力とともに描き出す――がまっすぐ伝わってくる楽曲に仕上がっている。

EMTG:新作のリリースは約2年ぶりですね。
奥:そうなんですよ。もう2年も経ったなんて、早いですよね…。
EMTG:ベストアルバム「奥華子 BEST ―My Letters―」のリリース後は、活動のペースを抑えていましたからね。
奥:ライブはやってたんですけどね。イベントに出させてもらったり、学祭ライブも10本以上あったし。でも、CDのリリースとワンマンライブ、ツアーがなかったぶん、心に余裕が生まれて。かなりリフレッシュできました。
EMTG:当時はちょっと余裕がなかった?
奥:相当なかったですね。まわりの人からも「あの頃の華ちゃん、ちょっと息詰まってたよね」って言われるし(笑)。ベストアルバムのキャンペーン中も気持ちに余裕がなかったと思うんですよ。感謝の気持ちを持てないこともあったし、そんな自分にイライラしたり…。いま考えてみると、すべてに対してネガティブ思考だったんですよね。
EMTG:でも、リリースやツアーを休むって、かなり思い切った決断ですよね。まわりのスタッフの理解も必要だし。
奥:ホントに恵まれてるなって思います。「華ちゃんが出したくなったら、出そうか」って言っていただけたので。でも、覚悟はしてました。「ここで終わりだね」ってことになって、インディーズでやるっていう選択をしなくちゃいけないこともあるだろうし、事務所がなくなって一人になる可能性もあったと思うんですよ。「それでもいいや」という気持ちだったんですよね、そのときは。覚悟というより、投げやりな感じだったかも。ゼロに戻したいっていう。
EMTG:なるほど…。この2年間は、生活にも変化があった?
奥:人と会うようになりましたね。いままでは人から誘われても「忙しから無理!」って、すべて断ってたんですよ。時間が出来てからは逆に「誘われたら断らない」って感じで(笑)。あとは断食合宿に行ったり、チケットを自分で取って、劇やコンサートを見たり。マッキ―(槇原敬之)のコンサートを初めて見たんですよ、仙台で。マッキ―が出てくる前のバンドの演奏で、号泣しちゃいました(笑)。
EMTG:そういうことも余裕がないと出来ないですからね。
奥:やろうと思えば出来たんだけど、自分で時間を作ろうしてなかったんですよね、きっと。あと、ひとりで作曲合宿にも行きました。北海道のコテージを借りて、1週間くらい。「書かなきゃ」というより、「書いてみようかな」っていう気持ちになれたので。
EMTG:自然に制作意欲が沸いてきた、と。
奥:しばらくは「決まってるライブをやる」っていう感じだったんですけど、少しずつ「リリースしようかな」という気持ちになれたんですよね。で、いまの時点でいちばん奥華子らしい曲を選んで。
EMTG:確かに「冬花火」は、奥華子らしさがすごく出ている曲だと思います。切なくて愛らしい片想いが描かれていて…。
奥:そうですね。それが叶わない恋だとしても、人を好きになれる喜びって必ずあると思うんですよね。そういう経験があるのとないのでは、あるほうが幸せだなって思うし。最終的にはそういうことが伝わればいいなって。
EMTG:最初からテーマは明確だったんですか?
奥:いつもピアノを弾きながら作るんですけど、「泣きたくて 泣けなくて あたしの片想い」というサビの部分が自然に出てきて、「片想いソングにしよう」って。ちょっと複雑な片想いなんですよね、これって。(主人公が思いを寄せている男の子は)もともと友達で、なおかつ、「自分の親友のことが好き」っていう。いちばん切ないパターンを設定して作ったんですけど、そういう経験がある人って、実際にけっこういるんですよ。ラジオの番組で10代の方からメールをいただくと、同じような状況の子がかなりいて。そういう人たちにもぜひ聴いてほしいなって思います。
EMTG:2曲目の「あなたと電話」は温かい雰囲気のラブソング。「冬花火」とは対照的ですね。
奥:「冬花火」がシングルに決まって、「カップリングのために」と思って作った曲ですね。(「冬花火」は)救われないじゃないですか、気持ち的に(笑)。だから幸せな曲も入れたいなって。付き合って2か月くらいのカップルですね、「あなたと電話」は。かなりラブラブです(笑)。
EMTG:夜、寝る前に電話するっていうシチュエーションですからね。
奥:電話して「会いたいよね?」って話して、「おやすみ」って言った後も「先に切って」みたいなことを言って。先に切られると、寂しいじゃないですか(笑)。そういう状況や2人のやりとりを歌いたかったんですよね。ひとつひとつのことに心が動いてる時期というか…。この曲も学生時代のイメージですね。大人になると「じゃあ、今から会う?」っていうことも出来るし。
EMTG:学生時代の記憶がしっかり残ってるのかもしれないですね。
奥:残ってますね。それが根本になってると思うんですよ。青春時代の恋愛がいまの恋愛観につながってるというか。そのころに聴いてた音楽も、人生のなかですごく大事じゃないですか。それと似てると思います。
EMTG:3曲目の「ぬくもり」も最近の曲ですか?
奥:これは大学を卒業するとき、友達に対する思いを歌った曲ですね。音楽大学のトランペット科だったんですけど、同じ学年のトランペット科の女の子は4人しかないくて。いつもいっしょにいて、飲みに行ったり、遊んだりしてたので。ライブでもぜんぜん歌ってなかったんですけど、このタイミングで収録したいなって思って。
EMTG:個人的な思いが込められた曲なのかも。
奥:昔作った曲って、やっぱりいまとは違うんですよね。これはピアノの弾き語りで録ったんですけど、アレンジしないで、当時のそのままの形でやろうと思って。
EMTG:その後も曲作りは順調ですか?
奥:次に向けて曲を作りはじめてるんですけど、「まだまだ歌っていないことがあるな。もっといろんなことを歌いたいな」って思うようになりましたね。前は「歌うことなんて全然ない。空っぽだ」って思ってたんだけど(笑)。あと、「早くライブで歌いたい」とも思うし…。
EMTG:素晴らしい。前向きじゃないですか。
奥:(笑)。最近、やっと未来のことを考えられるようになったんですよね。「何年先、何十年先に奥華子として、こういう曲を歌っていたい」って。「?しなくちゃ」ではなくて、「?したい」っていう気持ちになれたのは、ホントに良かったなって思います。

【取材・文:森 朋之】

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リリース情報

冬花火

冬花火

2014年01月22日

PONY CANYON

M1.冬花火
M2.あなたと電話
M3.ぬくもり
M4.冬花火(ピアノ弾き語り)
M5.冬花火(Instrumental)
M6.あなたと電話(Instrumental)

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■ライブ情報

奥華子コンサートツアー2014弾き語り〜君と僕の道〜
※詳細は後日発表

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。


■「冬花火」初回封入特典
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