フレデリック、ダンスチューン満載のミニアルバム『oddloop』を9月24日にリリース!

フレデリック | 2014.09.22

 一度聴いたら強烈に耳に残る言葉づかいとクセになるサウンドで、ジワジワとファンを増やしている4人組バンド、フレデリック。今年3月にリリースした1stミニアルバム『うちゅうにむちゅう』でも、個性的な音楽性が話題となった。そんな彼らが9月24日、2ndミニアルバムにしてメジャーデビュー盤となる『oddloop』をリリースする。タイトルの響きが示すように、バンドとしては“踊る”というコンセプトに基づくニューアルバム。多様な音楽性をダンスビートでまとめあげ、なおかつ彼らの専売特許とも言うべき、摩訶不思議な歌詞も健在。リード曲の「オドループ」で聴かせるキャッチーな一面についても、メンバーが自信をもって完成させたようだ。さっそく、『oddloop』の制作秘話を語ってもらった。
 今回の参加メンバーは三原健司(Vo&G)と三原康司(Ba&Cho)の双子の兄弟と赤頭隆児(G)。Kaz.(Dr)は都合により欠席。

EMTG:2ndミニアルバムの『oddloop』ですが、また言葉選びが絶妙なタイトルですね。この言葉、どうやって出てきたんですか?
三原康司:1曲目の「オドループ」からつけたタイトルなんですけど、これにはエピソードがありまして……。プリプロの段階で、「odoloop」っていう表記でエンジニアさんに送っていたんですね。それが「oddloop」っていう打ち間違いでデータが戻ってきたんですよ。それを見てマネージャーが“並びがいいね”って意味を調べたところ、“odd”は“奇妙な”っていう意味で、“loop”は“繰り返す”じゃないですか。これは面白いってことで、そのままミニアルバムのタイトルにしました。
EMTG:そんな鳥肌モノの偶然が!
三原康司:まさに奇跡ですよね(笑)。何か楽しいです、そういうの。
EMTG:そして、タイトル通り、すごく踊れる曲が揃った作品になりましたね。それって、偶然なんですか?
三原康司:実は僕ら、テーマをつけてCDを出すのは初めてなんですよ。これまでは自分達の好きなことをつめ込んだ、自己紹介みたいな内容だったんです。でも今回は“踊る”“リズム”“ユーモア”っていう3つの要素を取り入れるつもりでのぞみました。
EMTG:なるほど。中には、70年代を思わせる懐かしめのディスコ・サウンドを取り入れた曲もあって新鮮でした。でも、その辺は完全にリアルタイムじゃないですよね?
三原康司:実はこういう要素もあったわけですよ。ドラムのkaz.さんが、アシッドジャズだけじゃなく、モータウン系のバンドがすごく好きで。その影響で、俺もそういうアーティストが好きになって、Chicから入ってシェリル・リンをメッチャ聴くようになったんです。「ディスコプール」は 特に、70~80年代くらいのディスコ・ミュージックを俺らなりにJ-POPに昇華した曲ですね。俺らの年代で、こういう音楽をやってるバンドは他にいないと思います(笑)。
EMTG:クールなディスコ・サウンドに不思議な歌詞がのってるのがフレデリックらしいです(笑)。ちなみに、ディスコ・サウンドは、メンバー全員の好みなんですか?
三原健司:俺は康司から聴かせてもらってハマりました。面白かったし、歌に活かしたいとも思ったし。だから形にとらわれず、自分がリズムになろうって気持ちで歌いました。
三原康司:バックの音楽のミクスチャー感より、歌詞とメロディーが全体の演奏とミックスされた時に起こる化学反応を、すごく大切にしましたね。
EMTG:ちなみに、今年の夏はフェスやイベントへの出演も多かったようですが、新曲の一部は披露されてるんですか?
三原康司:バリバリしてますね。
EMTG:反応はどうでしょう?
三原健司:レコーディングが終わった直後のライブからすでに演奏してるんですけど、リード曲「オドループ」でのお客さんの反応が、これまでとは段違いなんですよ。僕らのライブを最初に見た人達の反応って、大概は“この曲、何なんやろ?”から始まって、次見た時にジワジワとノリがよくなっていくっていう感じだったんですね。それが、「オドループ」をやったら100%の反応で返ってきたんですね。そういうのを体感したのは初めてだったんで、曲の力を感じました。初めて聴いた曲のはずなのに、みんなの手が上がっていて、すごいなと。
EMTG:曲が出来た時から、そうなるだろうっていう予感はしてました?
三原康司:想像はついてました。「オドループ」は、収録曲の中では一番最後に出来た曲だったんですね。ライブを経験する上で、みんなが求めているものと、俺らが求めているのと、一致した曲を作りたいと思って作ったんです。で、曲のデモを移動中の車の中で聴いていたんですけど、全員一致で“メッチャいいやん!”ってなって。デモを聴かせた時の反応がいつもと全然違ったんですよね(苦笑)。やっぱり、メンバーそれぞれ好きなタイプの 曲が違うんで反応はバラバラなんです。
EMTG:踊れる曲が中心ではありますが、いろんなタイプの曲が揃ってますからね。せっかくなので、メンバーそれぞれ好きな曲を収録曲から選んで解説していただけますか?
赤頭隆児:俺は「人魚のはなし」です。収録される前からずっと好きだったんですよ。今回収録されることになって、すごく嬉しかったですね。何も考えずにギターが弾けて、レコーディングもすごく楽しめました。
三原健司:僕は「もう帰る汽船」です。この曲は、僕じゃなくて康司が歌ってるんですよ。3月に出したミニアルバム『うちゅうにむちゅう』に収録した「ほねのふね」のアンサーソングっていう感じの曲なんです。歌詞を読んでいただけたらわかると思うんですが、「ほねのふね」は、骨になってまで夢を叶えるっていう歌だったんですけど、「もう帰る汽船」は、骨になってしまった人を待っている側の歌なんですよね。聴いていると、フレデリックってカッコいいなって感じる曲です。
EMTG:さすがにセレクトにも個性が出ますね。康司さんはいかがですか?
三原康司:「オドループ」はミニアルバムの内容を変えてくれた曲なんで大好きなんですよ。この曲がなかったら『oddloop』は出来てなかったと思うし。それ以外だと、俺がずっと好きな曲があって……「砂利道」っていう曲なんですけど……。
EMTG:ずっと好きな曲だったんですか?
三原康司:俺、自分の作った音源って、そんなに聴かないんです。それは次の作品を作るために、あえて聴かないようにしているからなんですけど。でも、それを超えて、「砂利道」は異常なくらい聴いてますね。iTunesの再生回数もダントツで、自分でも何でこんなに好きなのかがわからないくらい好きなんです。この曲を聴くと、小さい頃に戻るというか。夏の曲なんで、砂利のある砂浜の風景が浮かんできて“わぁ?”ってなるんですよね。
EMTG:それだけ本能的なのかもしれないですね。
赤頭隆児:康司君がこの曲を好きっていうのは、メッチャ伝わってきますね(笑)。レコーディング中も、めちゃめちゃプレイバックしてましたから(笑)。
三原健司:歌入れとか怖かったもん。録り直しさせられそうで(苦笑)。まぁ。結果一発でOKだったんですけどね。
EMTG:さて、その力作「oddloop」を掲げてのツアーも非常に楽しみですが、豊富をお願いします。
三原康司:本当の意味で、来た人を全部踊らせたいです。実はライブで手を上げて盛り上がっている人の他にも、上げられない人もいるじゃないですか。でも、そういう人も、実は気持ちがムチャクチャ踊ってると思うんです。要するに、体を動かすだけじゃなく、心を踊らせたいというか。だって、会場に来たということは、音楽がすごく好きなはずですからね。もちろん、体を動かすのが好きな人は、どんどん踊って欲しいですね。

【取材・文:海江敦士】

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リリース情報

oddloop

oddloop

2014年09月24日

A-Sketch

1. オドループ
2. ディスコプール
3. 幸せっていう怪物
4. 砂利道
5. もう帰る汽船
6. うわさのケムリの女の子
7. 人魚のはなし

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お知らせ

■ライブ情報

踊ってない夜が気に入らNIGHTツアー・対バン編
2014/10/26(日)広島BACK BEAT
2014/10/27(月)福岡Queblick
2014/11/07(金)新潟 CLUB RIVERST

フレデリック東名阪ツアー
踊ってない夜が気に入らNIGHTツアー

2014/11/02(日)東京・渋谷WWW
2014/11/12(水)名古屋・池下CLUB UPSET
2014/11/19(水)大阪・心斎橋CLUB JANUS

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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