スキマスイッチ、約3年ぶりのニューアルバム『スキマスイッチ』リリース

スキマスイッチ | 2014.12.03

 「それ以上のタイトルを思いつかなかった」と常田真太郎が言ったスキマスイッチのニューアルバム、ずばり『スキマスイッチ』。堂々のセルフタイトル!とつい叫びたくなるが、その中身は相変わらずポップで、元気になれて、時々キュンときて、ちょっと皮肉屋な、いつも通りのスキマスイッチだった。むしろ肩の力が抜けたようなラフさすらある。
 10周年イヤーと銘打って怒涛のライブ活動を展開してきたスキマスイッチがいま改めて思う“スキマスイッチ”らしさとは?

EMTG:10周年でたくさんライブをやったなかでも、やっぱり年末にオーケストラとの共演で初めて日本武道館に立ったのが大きなトピックでしたね。
大橋:スキマスイッチでは武道館をやらずにきましたからね。ソロの時はやったんですけど。ちょっと変な気持ちで。スキマスイッチでやってないのに……。
EMTG:「先にごめん」って感じ?
大橋:いや、そういう意識はなかったですけどね(笑)。
常田:レインボーホールだったら言ったかもしれないけどね。「ちょっと!」って(笑)。
EMTG:MCでは大橋さんが「今回はシンタくん、フィーチャーです」って言ってたのも印象的だったんですけど、音楽的にはかなり大変でしたか?
常田:おいそれと手を出してはいけない領域だと思ってましたからね。そこでスキマスイッチのJ-POPをどういうかたちで表現したら正解なのかを考えなきゃいけなかったんです。ただクラシカルにやる1日だったら、スキマスイッチがやる意味はないし。それは卓弥にすごく言われました。僕らがやるオーケストラはかしこまって全員ドレスコードでピシッとやって終わるものじゃなくて、ちょっとニヤッて笑ったり、ワハハハってあったかくなったり、泣いたり、なんじゃない?って。そこから方向性が定まったような感じがしましたね。
EMTG:その話で思い出しましたけど、あの日も最初は「いつもと違う、どうしよう?」っていう空気がお客さんにあったじゃないですか。
大橋:だから珍しく1曲目座ってましたもんね。
常田:しかも背筋が伸びてた(笑)。
EMTG:それが最後はいつものライブみたいに盛り上がってて。
大橋:それがスキマスイッチがオーケストラをやる意味があるのかなと思ったんです。食事でもよく言いますけど、音楽もドレスコードとかマナーとか、もちろん知ってて良いことはたくさんあるんですけど、美味しいか、楽しいかどうかが1番だと思うんです。クラシックのプレイヤーもちょっとかしこまってるイメージがあるけど、ただの人間だし。そういう人間味を感じる音楽が僕らには不可欠というか。それを表現できたらコンサートは成功だなと思って、伝えたところはありましたね。
EMTG:実際にやり終えて何を感じましたか?
常田:やっぱりこの経験をちゃんと生かさなきゃいけないっていう責任は感じましたね。「あいつらオーケストラやったぞ」っていう目で見る人もいますから。だから今回のアルバムはこれまでにないぐらいプレッシャーも感じてて。弦一徹さんは去年も今作も一緒にやってますし。見ててくださいよって、闘志も燃えますけど。どうしたらその不安に打ち勝てるかなあっていうのを考えながら作りましたね。
EMTG:それが今回のアルバム『スキマスイッチ』のスタートになるんですね。
常田:そうですね。ああいうことをやったからこそ、逆に何をやってもいいとは思ったんです。ただオーケストラをやったから、アルバムでもやろうぜとは思わなかった。アリーナツアーも2回もやったぞ、ふたりで都道府県ツアーもまわったぞっていう経験だけで十分。じゃあ何ができるの?っていう感じでしたね。
大橋:それで、その年明けに最低5曲ずつデモを持ってこようって宿題があって。そこからですね、アルバム制作が始まったのは。最終的には30曲ぐらいデモを作ったりして。いっぱいアイディアを出していったなかで、「僕これやりたいんだけど」ってお互いに言いながら作っていった感じなので。「Ah Yeah!!」っていうシングルも入ってますけど、アルバム制作が始まった時にそれは意識せず……。
EMTG:自由に作り始めた?
大橋:自由かな。それで僕らはじめは1曲目に入ってる「ゲノム」をシングルにしたかったんですよ。
EMTG:すごく荒々しいロックなナンバーですよね。
大橋:10周年を終えて、それも第1弾のシングルでいつもと違うテイストのものが出てきたら、ある意味リスナーを裏切るんですけど、悪い裏切りじゃないと思ったんです。それでシングルにしたかった。だけどスタッフはいまいち乗り気じゃなくて。もうちょっとスキマスイッチらしい曲がいいんじゃないかって言われて。
常田:それを歌詞で「壊せ」って言ってるのに(笑)。
大橋:もちろんスタッフも含めてチームなので、僕らが好き勝手にやるものじゃないから、その意見も大切にしたいですし。それで意見が割れたんですよね。
常田:そんななか、『ハイキュー!!』のテーマソングのお話をいただいて。
大橋:スタッフは喜んでたけど、ということは「ゲノム」はシングルにならないのかって。
常田:僕らを鎮静化させるために、がんばって(テーマソングの話を)とってきたのかも(笑)。
大橋:そうなのかなぁ…(笑)。でもそれで、結果的にはアルバムの1曲目に入れることになって、これはこれでよかったなと思ってます。アルバムがお店に並んで視聴機で聴いてもらった時に、まず「あれ?」と思ってもらって、2曲目は「パラボラヴァ」が始まった時に、あ、やっぱりスキマスイッチだなっていう流れがいいなと思って。シングルだと出してから次のシングルまで裏切りが続くわけじゃないですか、ある意味。アルバムの1曲目だったらすぐに解決するから、良かったかなと思いますね。
EMTG:じゃあスタッフの意見が正しかった?
大橋:そうは思わないですけどっ!あはははは。
EMTG:それで、「ゲノム」から今回のアルバムがスタートして。アルバムの方向性も決まっていくわけですか?
常田:いや、当時の気持ちとしては、卓弥が作った「ゲノム」がまずあるぞっていう。ここからモチベーションがものすごく高くて。そのあとにデモをひとり5曲ってやったところで、最初からスキマスイッチがスキマスイッチのために作るっていうのは、おそらく始まってたんですよ。こんな毛色でとか、新しいことをしようじゃなくて、デモの雰囲気を聴けば、やりたいことの方向性がなんとなくわかるので、それだけで十分だった。それがコンセプトといえば、コンセプトでしょうね。
EMTG:なるほど。その1曲目になってる「ゲノム」もそうですけど、アルバムでは命のあり方、生き死に、人の生き方みたいなものがテーマの曲が多いのも印象的でしたが。
大橋:まあ、年齢なんでしょうね。
常田:周りに死ぬ人……星になっていく人もいるし、生まれる人もいるし。どっちかに直面しないと、両方ともなかなか普段は感じないですからね。それに直面したところで、僕は、さあ曲に落とし込もうってならないんですけど。あくまでテーマとして、スキマスイッチで書いたらどうだろうっていう、言葉の選び方をしてます。でも昔よりも増えましたよね。
EMTG:「星のうつわ」はまさに命の連鎖の歌ですよね。
常田:100曲ぐらい作ってきて、そろそろこういうテーマで作っても説得力が出てきたのかなとは思いますね。で、その隣で、お前大好きだ!っていう「パラボラヴァ」みたいな曲が並ぶのがスキマスイッチだなとも思いますし。よくわからない「life×life×life」っていう言葉遊びみたいなものもありますけど。全部やりたいんです。そのなかに、ひとつ“人とは?”っていうテーマが加わることで、ラブソングも力を帯びるかもしれないですし。
EMTG:「life×life×life」は言葉遊びですけど、ここにも《僕の道って合っているのかな…》っていう、生き方を考えさせられるフレーズもありますね。
大橋:この曲はすごいほんわかしたサウンドとメロディですけど、それにもスキマスイッチらしい毒は入ってるんです。結局、人生ってそんなもんさ、ぐらいの感じを出したかった。それも僕らが演奏して、僕が歌うと、ただただあったかく聴こえるっていうのが、スキマスイッチの良いところでもあり、悪いところでもあると思うんです。ヒドいことを歌詞で書いて、「これ歌えるか?」って言っても、「いや、卓弥だったら歌えるんじゃない?」ってなる。それが僕らにしかできないことだと思ってますね。
常田:漫画で言うと、キャラが走り出すっていうんですかね。ここにきて自分たちのキャラクターを使って遊べるようになってきたっていう感じはしてますね。だから、今回セルフタイトルをつけたっていうのにも頷けるんです。

【取材・文:秦理絵】

tag一覧 アルバム インタビュー 男性ボーカル スキマスイッチ

リリース情報

深呼吸【初回限定盤】

深呼吸【初回限定盤】

発売日: 2016年05月25日

価格: ¥ 1,400(本体)+税

レーベル: ビクター

収録曲

1.深呼吸
2.あるてぃすと
3.深呼吸(遠慮すんなよミズノ買ってやるよ! ver.)
4.別れの予感
5.別れの予感(カラオケ)
6.大安 (『Tour What are you looking for』より)
7.光と影 (『Tour What are you looking for』より)
8.おあいこ (『Tour What are you looking for』より)

関連記事

ビデオコメント

リリース情報

スキマスイッチ(初回生産限定盤)[CD+DVD]

スキマスイッチ(初回生産限定盤)[CD+DVD]

2014年12月03日

アリオラジャパン

1.ゲノム
2.パラボラヴァ
3.僕と傘と日曜日
4.life×life×life
5.Ah Yeah!!
6.夏のコスモナウト(album ver.)
7.蝶々ノコナ
8.思い出クロール
9.星のうつわ(album ver.)
10.SF

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星のうつわ(初回生産限定盤)[2DISCS:Blu-spec CD2+DVD]

星のうつわ(初回生産限定盤)[2DISCS:Blu-spec CD2+DVD]

2014年12月03日

アリオラジャパン

1.星のうつわ
2.快楽のソファー(仮)2014 ver.
3.ミッドナイト・グッドモーニン!!のテーマ(instrumental)
4.スキマスイッチのミッドナイト・グッドモーニン!!
5.星のうつわ(backing track)

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お知らせ

■マイ検索ワード

●大橋卓弥
すっぱい 英語

飲みに行ったとき隣の席で酸味の話をしていて、すっぱいを英語にするとなにかって話をしてて、そういえば何だっけ? と気になったので調べました。

●常田真太郎
カメラ PEN レンズ

カメラのレンズを探してたので検索。カメラは勉強中なんですが、思うような画を撮るのは難しいですね。やっぱりカメラマンさんはスゴいですね。


■ライブ情報

スキマスイッチTOUR2015
"SUKIMASWITCH"

2015/01/31(土) 川口リリアメインホール
2015/02/01(日) 群馬音楽センター
2015/02/08(日) 仙台サンプラザ
2015/02/10(火) 名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/02/11(祝・水) 名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/02/14(土) 秋田県民会館
2015/02/15(日) 八戸市公会堂 大ホール
2015/02/19(木) 市川市文化会館
2015/02/22(日) アルファあなぶきホール・大ホール
2015/02/23(月) 高知県立県民文化ホール・オレンジ
2015/02/28(土) 本多の森ホール
2015/03/01(日) 新潟県民会館
2015/03/05(木) 市民会館崇城大学ホール(熊本市民会館)
2015/03/07(土) 福岡サンパレス
2015/03/08(日) 福岡サンパレス
2015/03/10(火) 宮崎市民文化ホール
2015/03/13(金) 神戸国際会館こくさいホール
2015/03/15(日) 和歌山市民会館大ホール
2015/03/17(火) フェスティバルホール
2015/03/18(水) フェスティバルホール
2015/03/21(土) 土岐市文化プラザ サンホール
2015/03/22(日) 静岡市民文化会館大ホール
2015/03/27(金) 広島文化学園HBGホール
2015/03/29(日) 米子コンベンションセンター
2015/04/02(木) NHKホール
2015/04/03(金) NHKホール
2015/04/11(土) ニトリ文化ホール
2015/04/12(日) 函館市民会館(大ホール)
2015/04/15(水) 大宮ソニックシティ 大ホール
2015/04/17(金) 上田市交流文化芸術センター
2015/04/21(火) 神奈川県民ホール 大ホール
2015/04/25(土) 沖縄コンベンションセンター劇場

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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