世界で勝負するCrossfaith。ニューアルバム『XENO』リリース!

Crossfaith | 2015.09.14

 バンド結成時から海外を視野に入れた活動を展開し、今や世界中でも評価を高める存在に成長を遂げたCrossfaith。ラウドで超人的なサウンド、大観衆を巻き込む迫力のパフォーマンスは、まさに“サムライ”という表現がピッタリだと思う。だが、快進撃を続ける彼らに昨年12月、突然の苦難が降りかかった。ギターのKazukiが脳内出血で長期の治療を余儀なくされてしまったのである。しかし、そこでバンドは止まることなく、着々とニューアルバム『XENO』(9月16日発売)の準備を進め、見事にパワーアップした作品を作り上げたのである。さっそく、その新作について、さらには世界で勝負することに対する思いなどを語ってもらった。今回はメンバー全員揃ってEMTG MUSICに初登場!

EMTG:まずはどうしてCrossfaithが海の向こうに踏み出すことになったのか、そのキッカケから教えてください。
Koie(Vo):海外で音源を出したりライブをしていくっていうのは、バンドを結成した当初……言ってしまえばCrossfaithを始めるもっと前ですよね。中学とか高校でバンドを始めた頃から考えていたんです。日本のバンドが海外に出て行くのはスゴイことなんじゃないかなって。僕自身も中学の時にエアロスミスを聴いて、すごく影響を受けたし。
EMTG:影響を受けたのが海外アーティストだったわけだから、そこを目指すのも自然な話ですね。
Koie:はい。そんな思いがずっとあって、2006年にCrossfaithを結成した時から、英語の歌詞で、音楽を作ってきたんですよね。そんな時に今のマネージャーと出会い、イギリスのRaw Power Managementっていう大きなマネージメントと契約することができて。それがキッカケで2012年に初のUKツアーをやることになったんです。その前にも中国やシンガポールとか、アジア圏内での海外公演はあったんですけど、僕らはアジアを出て戦いたいっていうのがあったんですよね。でも、初のUKツアーがすごく過酷なツアーで(笑)。17連チャンっていう(笑)。
EMTG:ええっ? 過酷過ぎる!
Koie:でも、行った時はバンドを始めた時と一緒で何を見ても新鮮というか(笑)。場所が新鮮やし、空気も食べ物も違うしね。何よりも海外ツアーへの憧れが強かったんで、あっという間でした。しかも、そのツアーでは僕ら、Of Mice & Menっていうアメリカのバンドのサポートだったんですけど、ライブのあとは毎晩彼らとパーティーで(苦笑)。ボロボロになるまで飲んでました(笑)。
Hiroki(B):UKツアーのあと、秋からはヨーロッパツアーが始まって。このツアーでは10ヶ国以上まわりましたけど、そこでもたくさんのカルチャーチョックがありましたね。
Koie:2013年に入ったら今度はアメリカでツアーがあって??。まさに2012年のUKツアーからノンストップで走り続けてる感じです。最初はホンマに日本から来た無名のバンドとしてライブをやっていたんで、その時はどれだけ印象を残せるかがテーマでしたね。
Teru(Prog,Vision):結果、着々とお客さんが増えて、今はヘッドライナーで海外ツアーができるようになったんで、やりがいがありました。しかも ヨーロッパツアーの時は、同時にアルバム(=『APOCALYZE』)の曲作りもしてたんです。
EMTG:ということは、ニューアルバム『XENO』も、各地を旅しながら作ったっていうことでしょうか?
Teru:そうですね。
EMTG:それと、これはファンも気になるところですが、昨年12月にKazukiさんの脳出血が発覚して、バンドとしてはかなりの衝撃だったと思います。その苦難を乗り越えて生まれた『XENO』には、サウンドにも歌詞にも“ALIVE”感というか、強い生命力を感じるんですが、そこは意識されましたか?
Koie:意識してました。一番こだわった部分でもあるし、だから、今回はジョシュ・ウィルバーっていうLamb of GodやHatebreedを手がけているプロデューサーと組んだんです。彼はタフなサウンドが得意で、ボーカルワークをカッコよく仕上げてくれる人なんですね。とにかく、メンバー個々の音が波打っているような音を大事にしたかったし、そういうアルバムを作りたかったんです。
EMTG:同時に曲の持つメッセージがシンプルで、何より自分自身に向き合っているような歌詞が印象的ですね。
Koie:自分が経験したことや、自分に対して書いている歌詞が多いんですけど、それっておのずといろんな人に当てはまると思うんですよ。曲によってテーマはバラバラですけど、テーマは1曲1曲がシンプルで伝わるよう書きました。
EMTG:そもそも、アルバム・タイトルの『XENO』っていう言葉自体、すごくカッコいいですよね。どうやって決めたんですか?
Koie:Teruのアタマに降ってきたらしいです(笑)。
Teru:普段から、自分なりに気になった言葉を結構メモしていて、前からいいなと思ってた言葉なんですよね。以前、EPで『ZION EP』っていう作品を出した時は、映画『マトリックス』に出てくるザイオン……“覚醒した人じゃないとたどり着けない場所”を意味する言葉を使って、俺達の音楽で覚醒させようっていうテーマにしたんですよね。今回のアルバムでも、そういうキーワードを作りたくて。それで、レコーディング中に泊まっていたLAのボロボロのモーテルで、みんなで話し合った時に言ってみたんです。“XENO”には“未知なるもの”とか“外来種”っていう意味があるし、今回のアルバムでは自分達を再定義するっていう思いもあったんで、いいんじゃないかと。ひょっとしたら自分達の想像をも超える存在が俺達なんじゃないかって。“もう俺ら自身がXENOや”っていうね(笑)。
EMTG:確かに海外から見たら外来種だし、未知なるヤツらだし(笑)。
Koie:まさに(笑)。
EMTG:Crossfaithらしい激しい曲が並ぶ中、8曲目の「Tears Fall」はメロディアスで聴かせる曲で、すごく印象的ですね。
Koie:この曲は、Kazukiが脳出血で一時ツアーを離れた後、俺達がツアーから戻ってきた時に、初めて持ってきた曲だったんです。それがすごく嬉しくて。
Kazuki(G):その時の感情って、その瞬間に作らないとリアルじゃなくなると思うんです。いろいろあって、今まで感じたことのない気持ちになったし、理解できないようなこともたくさん起こったんで、それをその時の自分なりに表現したくて。あの時期に作ったからこそ、ああいう曲になったと思います。
Koie:聴いた瞬間、Kazukiが作る曲やなって。メタリックなリフにエモーショナルな音色があって、それこそがKazukiの持ち味だし、これは絶対にアルバムに入れなければと思って、すぐスタジオに入りました。
EMTG:こういうグッとくる曲があると作品が締まりますよね。後半の「Vanguard」、「Calm The Storm」あたりはまた熱い感じで、どこか『北斗の拳』や『ベルセルク』っぽい世界観を感じます、個人的に(笑)。
Teru:イメージしてもらえるのは嬉しいですね(笑)。
Koie:『ベルセルク』とかメッチャわかりますわ! Crossfaithは『ベルセルク』が合うなぁと思ってたんです。
EMTG:さらに、BeartoothやSkindredのメンバーとコラボした曲もあって、アルバムが賑やかになりましたね。
Koie:「Wildfire」に関してはTeruがSkindredのBenjiに歌って欲しくて作った曲なんですよ。
Teru:彼らとはヨーロッパツアーを一緒にまわったことがあって、友達なんです。
Koie:リアルに2秒で決まりました(笑)。Facebookのメッセージでオファーするぐらいの感じです(笑)。
EMTG:ところで、先ほどからTatsuyaさん、非常に物静かですね(笑)。ステージだとあんなに激しいドラムプレイなのに(笑)。せっかくなので、アルバムについてひと言!
Tatsuya(Dr):やっと求めていたサウンドができたっていう満足感があるんですよね。血の通ったサウンドになったというか。なので、是非聴いて欲しいです(笑)。
EMTG:リリース直後には、東名阪でのツアーが開催されますね。もしかして、日本でのワンマンは久々ですか?
Koie:そうです。しかも初ワンマンツアーなんですよ。ワンマン自体、前はいつやったっけ? っていうぐらいしてないんで、CrossfaithがおくるCrossfaithのファンのためのツアーになると思います。あとは、いろんなバンドから受けた刺激やアイデアを、今回のライブにすべて詰め込んで行きたいですね。

【取材・文:海江敦士】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル Crossfaith

リリース情報

MEMORIES

MEMORIES

発売日: 2019年07月24日

価格: ¥ 1,852(本体)+税

レーベル: Necry Talkie

収録曲

01. 音楽が嫌いな女の子
02. ジャックポットなら踊らにゃソンソン
03. 夕暮れ先生
04. あの子は竜に逢う
05. 浮かれた大学生は死ね
06. きらいな人
07. ゆるふわ樹海ガール
08. ティーンエイジ・ネクラポップ

関連記事

リリース情報

XENO

XENO

2015年09月16日

アリオラジャパン

1. System X
2. Xeno
3. Raise Your Voice
4. Devil’s Party
5. Ghost In The Mirror(feat.Caleb from Beartooth)
6. Dystopia
7. Wildfire (feat. Benji Webbe from Skindred)
8. Tears Fall
9. Paint It Black
10. Vanguard
11. Calm The Storm
12. Astral Heaven

このアルバムを購入

お知らせ

■マイ検索ワード

●Koie (Vo)
シャオミ

中国の電化製品のメーカーで、ここのピストンっていうイヤホンが3,000円くらいで買えるんですけど、音質は10,000円超のものと変わらないくらいのクオリティーがあると聞いたので、それが欲しくて調べました。で、数日前に届いたんですけど……偽物でした(苦笑)。

●Kazuki (G)
武井壮

最近、超人の考えにハマッてて。彼が陸上選手権(40?44歳の部)で金メダルを取ったんですよね。普通は年齢を重ねると肉体は衰えるはずなんですけど、彼の考えでは毎日トレーニングを続けていれば、その日が一番最強やっていうことらしいんです。普通はあきらめるけど、自分がどう思っているかで肉体を変えられるみたいな。毎日何かを続ければ目的の場所にはいけるってことですよね。

●Hiroki (B)
ユダヤ教 キリスト教

それぞれの歴史を知りたかったというか。海外に行ってみて気づいたことや感じたことがたくさんあったんですよ。チェコやスロバキアに行った時には内戦のあとがリアルにあって、ここに住んでいる人達はどんなことを感じているんだろうって思ったし。日本人ってあまり宗教観はないけど、海外ではすごくハッキリしているじゃないですか。そういうバックグラウンドを知っていれば、役に立つんじゃないかと。

●Teru (Prog,Vision)
モスラの歌 歌詞

友達で“モスラの歌を歌える”っていうヤツがいて(笑)。で、どんな歌なんやろって思って調べました。どうやら、英語とインドネシア語とか、いろんな言葉がミックスされているみたいです。

●Tatsuya (Dr)
日焼け

7月、8月の約2ヶ月間、VANS WARPED TOUR 2015でアメリカをツアーしていたんですね。野外の巨大なフェス・サーキットで毎日ライブしてたんです。個人的に10年ぐらい日焼けしてなかったんですけど、今年はもういいやって思って真っ黒に日焼けしてたんです。だから、いい感じで焼けるような方法を調べました。でも、日本に帰ってきたら、すぐに白くなってしまって。今年の日焼けはもういいです(苦笑)。


■ライブ情報

Crossfaith Japan Tour 2015
2015/09/20 (日) Zepp Namba
2015/09/21 (月・祝)Zepp Nagoya
2015/09/23 (水・祝)Zepp Tokyo

第一回世界遺産巡業特別公演 ‘日光の編’
2015/09/26 (土)世界遺産 日光山輪王寺大猷院仁王門前

Bowline
2015/10/12(月)Zepp Namba

OZZFEST JAPAN 2015
2015/11/21 (土)幕張メッセ 国際展?示ホール9~11

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る