栞菜智世、藤原竜也主演映画「僕だけがいない街」の主題歌 『Hear~信じ合えた証~』で堂々デビュー

栞菜智世 | 2016.03.23

 現在22歳の女性シンガー・栞菜智世(かんなちせ)が、藤原竜也主演の映画「僕だけがいない街」の主題歌『Hear~信じ合えた証~』でデビューした。福島県いわき市出身で、この春に大学を卒業したばかりの彼女は、オーディション合格から約1年間にわたってボイストレーニングを受け、路上ライブを行い、歌手としてのスキルを磨いてきた。2オクターブを地声で出せるレンジの広さやクリスタルのような透明な輝きを放つ歌声に絶賛の声があがっているが、特筆すべきは、聴き手の心にまっすぐに飛び込んでくる“気持ちの強さ”だろう。優しくて切ないけど、強い芯を持つ存在感のある歌声からは、この曲を絶対に届けるんだという執念をも感じる。

EMTG:デビューまでの経緯をお伺いしたいと思います。小さい頃から歌手になりたいと思ってました?
栞菜:4歳くらいから、テレビに出ているSPEEDさんの真似をしながら歌って踊るのは好きでしたが、最初は、歌手になりたいとは思ってなかったんですね。もっと漠然とした感じで、テレビの中の世界に興味を持ち始めて。中学生になって、合唱コンクールでパートリーダーを任されたり、高校生の時に友達と行ったカラオケで「歌、うまいね」って言われるようになってから、歌を自分の特技として活かしていけたらいいなっていう小さい夢を抱くようになりました。オーディションを受けたのは大学3年生の時だったんですけど。
EMTG:同級生は就職活動を始める時期ですよね。
栞菜:そうですね。“歌える女優”がテーマのオーディションだったので、本当にこれが最後のチャンスだと思ったんですね。母親とも「これがダメだったら、就職活動をして、一般の企業で働く」っていう約束をした上で受けさせてもらって。最初は、たとえグランプリに選ばれなくても、行けるところまでいって、何かにつなげればいいなっていう気持ちだったんですけど、1次、2次と進んでいくうちに、負けたくないっていう気持ちが強くなってきました。2次審査が終わった時にはグランプリじゃなきゃ絶対に嫌だって思っていたのを今でも覚えてます。
EMTG:見事にグランプリを受賞した時はどんな心境でした?
栞菜:グランプリをとりたいとは思っていたものの、本当は自信はなかったんです。周りは小さい頃からスクールに通っていたり、ボイストレーニングを受けてきた子たちばかりで。私はそれまで独学でしかやってなかったので、不安や焦りがあったし、絶対に勝てないんじゃないかって、心のどこかで思っていて。正直、選ばれないかもなっていう気持ちの方が大きかったので、グランプリを頂いた時は、嬉しさよりも驚きの方が優っていましたね。現実を受け止めるのに数日間かかりました。
EMTG:(笑)実感が湧いてきたあと、約1年間のトレーニング期間に入るんですよね。
栞菜:そうですね。本格的にアーティストの道に足を踏み入れたからには、どんどんスキルアップしないといけないなと思って。それまで本格的なレッスンを受けたことがなかったので、声の発声方法や腹式呼吸、喉の使い方を1から教えていただいて。早くプロとしてデビューするのにふさわしい状態にしないといけないというプレッシャーを感じていたので、自分を追い込みすぎて空回りしてる時もあって。なかなかうまくいかなかったんですね。
EMTG:専門的なレッスンを受ける中で、どんなことに悩んでました?
栞菜:それまでは自分が好きな歌を歌ったり、カラオケで友達からリクエストされた曲を歌うだけで、例えば歌詞にどんな意味があって、どんな気持ちで歌ってるかまでは細かく分析したことがなかったんですね。だから、なんというか……感情を歌に乗せて表現するっていうことがどういうことなのかがわからなくなっちゃったんですよね。自分では「今までで一番気持ちを込めて歌えた!」と思った時でも、スタッフさんから「さっきと変わらないよ」って言われたりして……。
EMTG:その壁はどうやって乗り越えました?
栞菜:日常生活とも結びついてるなってわかったんですよね。オーディションに受かってから、周りは大人の方ばかりになって。どうしても一番年下になるから、これは言っちゃいけないんじゃないか、こういう気持ちは出さないほうがいいんじゃないかって、常に自分の感情を抑えるようになっていたんですね。「何を考えてるのか伝わってこない」って言われたこともあるんですけど、相手は大人だから、正直に話せないこともありました。
EMTG:大人だらけの社会の中に急に一人で飛び込んだら、なかなか自分の意見は言えないですよね。しかも、新人なんだから口答えしたらいけないんじゃないかって思う気持ちも理解できますし。
栞菜:そうなんですよね。自分で勝手に壁を作ってしまって。歌に対する感情も自分の頭の中だけで理解してるだけで、表に出すことができない。悪い意味でリンクしちゃったんです。でも、ある時勇気を持って、もう泣きながら、自分の気持ちをバッて吐き出したことがあったんです。怒られるかな? と思ったけど、「そっちのほうが人間らしくていい」って言われた時に、自分の感情をさらけ出したほうがいい時もあるんだなと思って。そこからスタッフさんとの距離が一気に縮まったし、歌に対しても、感情を素直に出せるようになっていって。それが数ヶ月前なんですけど、自分の中では大きな変化があったかなって思いますね。
EMTG:歌手デビューが決まった時はどう感じました? 映画「僕だけがいない街」の主題歌でのデビューになります。
栞菜:最初は、正直、私がこんな大役を務められるのかな、大丈夫かなって思いましたね。
EMTG:(笑)栞菜さんはいつも不安や心配からのスタートなんですね。
栞菜:そうなんですよね。人に対してのアドバイスはポジティブでいられるんですけど、自分のこととなると、どうしても悪い方向にばかり考えてしまう癖があって。でも、今は、悩んだり、迷ったり、落ち込みそうになった時は、すぐに言葉に出して、相談するようになったので、当時よりは物事を前向きに捉えられるようになったと思います。映画主題歌ということに関しても、決まったことなのでやるしかないなっていう気持ちが徐々に出てきたし、今は、こんなに素敵なデビューをさせてもらえるのは本当に幸せだなって感じてて。ただ、映画主題歌であることは涙が出るくらい嬉しいんですけど、あくまでも自分のデビューシングルで、自分の歌詞への思いがあるっていうことを常に忘れないようにもしてます。
EMTG:自分の歌詞への思いというのは? 楽曲を受け取ってどう感じました?
栞菜:素直に、ほんっとにいいメロディでいい曲だなと思いましたし、歌詞の1つ1つに、今までの私の気持ちの変化、この1年間で得た経験が書かれているようで、共感出来る部分がたくさんあったんですね。例えば、冒頭の“幾千もの偶然”や“奇跡の夜”という言葉からはオーディションの光景が浮かんできて。“信じるほど 言葉だけじゃ 伝えられない 涙に変わって”というサビは、さっきお話しした、自分の中で止めてしまっていた気持ちを吐き出した時のことを思い出すんです。何もかも悪い方向に考えてしまう自分さえも好きになって、明日から頑張ろうっていう気持ちも入っているし、言葉に出さずに心の中で叫んでいた<聞こえる? ねぇ聞こえる?>っていう部分もすごくリアルに感じられて。
EMTG:ほんとですよね。まるでここまでのインタビューをまとめたような歌詞にもなってる(笑)。と、同時に映画ともしっかりとリンクしてて。
栞菜:そうなんですね。自分の今までの事柄とマッチしてることに驚いたんですけど、完成した映画を見たときにまた、歌詞とセリフが似てるなっていう、2つ目の発見があって。特に“今ここにいること”という言葉や、人との信頼関係というテーマは、映画でもキーワードになってるので、映画の世界観に合っているし、聴いた人それぞれが自分の大切な人を思い出せる曲だと思うんです。私は、家族や友達、スタッフさんとか、信頼している大切な人を思い浮かべて、感謝の気持ちを込めながら歌ったので、皆さんも大切な人を思い浮かべて欲しいし、一人でも多くの人の心に届くといいなと思いますね。
EMTG:最後に今後の目標を聞かせてください。
栞菜:オーディションで人前に立って歌った時に、とても気持ちよかったんですね。ステージに出る直前までは緊張してたんですけど、ステージに立って歌い始めたら、お客さん一人一人の顔が見えるくらいの余裕があって。今までで一番、歌うことが楽しいって思えた瞬間だったんです。それをもう一度味わいたいので、ライブがしたいなと思います。あとは、いつかアーティストとして認められたいという思いがあるので、紅白歌合戦やレコード大賞、日本武道館とか、数々のアーティストの方々が立ってきた場所に自分も行きたいっていう目標がありますね。まだやっとスタートラインに立たせてもらったところなのでこれからいろんなことにチャレンジして、いろんな人とコミュニケーションをとって、人としても、アーティストとしても、だんだんと成長していけたらいいなと思います。

【取材・文:永堀アツオ】

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リリース情報

Hear ~信じあえた証~(初回限定盤)[CD+DVD]

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2016年03月16日

ユニバーサル ミュージック

[CD]
1. Hear ~信じあえた証~
2. Little Sunshine
3. Hear ~信じあえた証~(Instrumental)
4. Little Sunshine (Instrumental)

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「Hear ~信じあえた証~」Music Video

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キャンペーンでお伺いした札幌のスタッフさんに「全国のサウナを回って、ツイッターでレビューを書いてる人がいるんだよ」と教えてもらって。ついでに全国のサウナも調べました。
私、半身浴とかサウナとか汗をかくのが好きなんですよ。休みの日はずっと家にいるか、一日中サウナ施設にいるんですね。サウナに行くと、7分サウナに入って、2分水風呂に入るというのを7~8セットやります。汗がすごく出るし、お肌もキレイになるし、痩せるし、なにより自分を追い込むのが好きなんですよね(笑)。
半身浴も毎日、家で2時間していて、時間がないときは傘をさしながら半身浴して、早めに汗を出すようにしてます。お風呂でひとり、傘さしながら歌ったりしてると、自分大丈夫か?って思うことも多いですけど(笑)。

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