LAMP IN TERREN、映画「亜人 -衝突-」の主題歌含む1st single で新たなフェーズへ

LAMP IN TERREN | 2016.04.25

ギタリストの大屋真太郎が加入し、4人編成となったLAMP IN TERRENからニューシングル「innocence /キャラバン」が届けられた。緊張感のあるサウンドとともに人間の存在論をテーマにした歌が伝わる「innocence」(映画「亜人 -衝突-」主題歌)、「バンドの新しいテーマ曲になった」(松本大/Vo&G)という開放的なナンバー「キャラバン」が収められたこのシングルは、このバンドが持つ歌の力を改めて示すとともに、彼らがいま、新しいフェーズに突入していることが明確に感じられる作品に仕上がっている。6月から開催されるワンマンツアー「GREEN CARAVAN TOUR」(全国8か所・9公演)にもぜひ期待してほしいと思う。

EMTG:大屋真太郎さん(G)が正式に加入して、約半年。バンドの空気感もかなり変わったんじゃないですか?
松本大(Vo&G):“これが普通”という感じですね。真ちゃんは結成当初からのメンバーで、バンドの創始者なので。
大屋:初めは健仁(中原健仁/Ba)と僕が発端だったんですよ。すぐに大も入ってきたんですけどね。
松本:(地元の長崎から)上京するまでの5年間で作り上げてきた空気感があって、その後、大喜(川口大喜/Dr)が加わって出来た空気感があって。そのうえで真ちゃんが戻ってきたので、いまがいちばん自然なんですよね。
中原:そうだね。しばらく3人で活動していたわけですけど、ギターが戻ってくることになったときはすごくワクワクしたんですよ。実際に半年間ライブをやってみて、その違いはすごく出ていると思いますね。ライブの見せ方も変わってくるし、音が増えて、音圧も上がっているので。
EMTG:音楽的な幅も広がりそうですね。では、ニューシングル「innocence / キャラバン」について聞かせてください。「innocence」は映画「亜人 -衝突-」の主題歌。
松本:まず原作の漫画を読ませていただいたんですが、自分のなかで“決められた定め”みたいなことについてずっと考えていたんですね。「生まれ落ちる場所が違っていたらどうなっていただろう?」とか「いま自分が正しいと思っていることも、ぜんぜん間違っていたと思うかもな」とか。
それをすべて運命のせいにしてしまえば、誰も悪くないんだろうな――そんなことをグルグルと考えながら曲を書いていきましたね。
EMTG:松本さん自身は、運命論を信じるほうですか? それとも人生は自分で切り開きたいと思うタイプ?
松本:どっちもあると思います。そのふたつは違うようでいて、じつは同じ軸にあると思うんですよね。考え方、捉え方次第というか……運命という言葉が存在している限り、それを意識してしまうと勝てないと思うんです。一方では「自分で切り開いている」という意識も確実にあって、それは運命よりも強いものになり得るんじゃないかなって。
EMTG:なるほど。疾走感、緊張感に溢れたサウンドも印象的ですが、アレンジやレコーディングではどんなことを意識していましたか?
川口:デモを聴いたときから「この曲はどうしていきたいか?」というのがすぐに見えた感じですね。アレンジ、フレーズを作り上げるまでには少し時間がかかりましたけど、 思い悩むということではなくて、イメージはずっと思い浮かんでいたので。
中原:この曲が持っている雰囲気をもっと出すために僕らがやるべきことを考えた、ということですね。とにかく感情が入りやすかったんですよ、演奏していて。感情をそのままパッケージできたというか。
大屋:ここまでガッツリとピアノが入っている曲も初めてなんですよね。ギターとピアノが同格くらいの感じなので、そのバランスはかなり考えて作りました。
EMTG:「キャラバン」は心地よい開放感に満ちたアッパーチューン。「innocence」とは好対照ですね。
松本:真ちゃんが戻ってきたからこそ書けた曲だなと思うし、「新しいバンドのテーマソングになりそうだな」と思いながら作業を進めていました。(「innocence」との)二面性みたいなものは、後付けですね。2曲とも核の部分は同じだと思うんですよ。まとっているオーラだったり、表現の方向性が違うだけで。「innocence」は孤独を抱えた状態で、「キャラバン」は孤独だからこそ、周りの人を意識しているというか。バンドのメンバーもそうだし、いっしょに仕事をしているスタッフ、お客さんも含めて、旅の一団だと思っているので。この曲はバンドが選んだ1曲なんですよ。他にもシングルの候補曲が数曲あったんですけど、メンバーがこの曲をすごく気に入っていて。「緑閃光」とかもそうなんですけど、たまにあるんですよね。みんなが口をそろえて「いい」としか言わない瞬間が。
中原:すごく楽しい曲だし、「みんなでやりたいな」と素直に思えたんですよね。デモの段階ではまだ歌詞も出来てなかったんですけど、「いい曲だな」という気持ちがどんどん増してきて。レコーディングでも横並びで歌ったんですよ。早くお客さんにも歌詞を覚えてもらって、ライブで一緒に歌いたいですね。
川口:もうライブでやってるんですけど、人前で歌うのがすごく新鮮で。
大屋:とにかく明るい曲で、僕たち自身も元気づけられていて、みんなでひとつの方向に向かっていく感じが、LAMP IN TERRENのライブのイメージになっていくと思いますね。
EMTG:ポジティブに進んでいけるような曲を作りたいモードだったのかも。
松本:2ndアルバム(「LIFE PROBE」)までは、何とかして自分たちの核を見つけようという気持ちが強かったんですよ。その気持ちに付随するような曲を作ろうとしていたし、あまり音楽的な考え方をしていなかったんですよね。でも、今回のシングルで初めてそういうところに踏み出せたと思っていて。曲の展開も意識しながら作れたし、これをきっかけにして、もっと幅が広がるといいですね。
EMTG:3曲目の「とある木洩れ陽より」はオーガニックな雰囲気のミディアムチューン。この曲からもLAMP IN TERRENの新しい表情が感じられました。
松本:本当に瞬発的に出来た曲なんですよね。自宅の近くの公園で書いたんですけど、子供がわいわい遊んでていて。そのときに「この子供たちが大人になったとき、公園で遊んでいる光景を覚えているのかな?」って思ったんです。記憶のなかに重なる景色ってすごく大事だと思うし、もしかしたら公園の木も「今日という日を大事にしてほしい」と思ってたりするのかなって…。それは僕が音楽に込めている気持ちとも重なっているんですよね。僕らの曲も、聴いてくれる人のところで大切に思ってもらえるように響くはずなので。それがどんな魔法になるかは、その人次第なんですけどね。
EMTG:「とある木洩れ陽より」には「繰り返す日々の魔法」、それから「キャラバン」にも「願いを叶える魔法を掛けるよ」というフレーズがありますね。
松本:僕自身も魔法を感じる瞬間がありますからね。それをちゃんと言葉に出来るようになったんだと思います。
EMTG:6月からスタートする全国ツアー「GREEN CARAVAN TOUR」も楽しみです。
川口:ツアータイトルには“未熟なキャラバン”という意味があるんですけど、その名前通りのツアーにしたいと思っていて。いつだって未熟で未完成なんですが、そういう自分を常に表現していきたいので。それがいちばん人間らしいと思うんですよね。
大屋:若いツアーにしたいですね。常に新しい自分として生まれ変わっていくという意味の“若さ”なんですけどね、それは。僕たちもみなさんもどんどん変わっていくだろうし、“変わらないために変わる”という感覚もあって…。同じセットリストでも、1回1回新鮮味のあるライブを作っていきたいですね。
中原:最近、ステージに立つときに――「キャラバン」「とある木洩れ陽より」の言葉を借りれば――「来てくれた人たちにとっての魔法でありたい」と思うようになって。いま僕たちが描ける絵をちゃんと見せて、来てくれる人の物語を進めてあげられるようなライブをしたいと思いますね。
松本:僕自身が音楽という魔法に掛けられて日々が色付いていったように、ライブに来てくれた人たちと時間を共有して、魔法をもっと使えるようにしてあげたいんですよね。その先の未来まで守ってくれて、ずっと強くなれるような。最高の時間を作って、そういう魔法を掛けて返してあげられたらいいなと思っています。

【取材・文:森 朋之】

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ビデオコメント

リリース情報

innocence / キャラバン[初回限定盤]

innocence / キャラバン[初回限定盤]

2016年05月03日

A-Sketch

01. innocence(劇場第2部「亜人 -衝突-」主題歌)
02. キャラバン
03. とある木洩れ陽より

お知らせ

■ライブ情報

COMIN’KOBE16
2016/05/07(土) 神戸ポートアイランド

COMIN’KOBE16後夜祭
〜昨日は楽しかったね!
でもあのバンドも見たかった
とか言っても今日は後の祭り〜

2016/05/08(日) 神戸 太陽と虎

下北沢SOUND CRUISING 2016
2016/05/28下北沢15会場ライブサーキット

ワンマンライブ2016"GREEN CARAVAN TOUR"
2016/06/11(土) 下北沢club251
2016/06/18(土) 札幌COLONY
2016/06/26(日) 仙台LIVE HOUSE enn 3rd
2016/07/02(土) 広島Cave-Be
2016/07/03(日) 福岡Queblick
2016/07/09(土) 梅田CLUB QUATTRO
2016/07/10(日) 名古屋CLUB QUATTRO
2016/10/15(土) 恵比寿LIQUIDROOM
2016/10/23(日) 長崎DRUM Be-7

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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