BRADIO、新曲「ギフト」が完成して気付いた大切な想い

BRADIO | 2016.05.31

 これまでとことんファンキーかつダンサブルなナンバーでフロアを揺らしてきたBRADIOが、通算4枚目となるシングル「ギフト」を完成させた。親への感謝の気持ちを飾らない言葉でストレートに歌い上げる本作は、ジャンルの垣根を軽々と越えながら、BRADIOというバンドの誠実さを伝える渾身のバラードだ。「もう一度僕が生まれ変わっても あなたの子でいさせてほしい」背伸びでもなく、カッコつけるわけでもなく、心からの想いとして湧き上がってきた言葉が丁寧に汲み取られている。

EMTG:新曲「ギフト」、グッときました。
大山聡一(G):ありがとうございます。僕らはどちらかというと楽しく盛り上がれる、ダンサブルな曲のイメージが強かったと思うんですけど、去年6月に出したアルバムを制作している時から、やっぱりバラードやりたいよねって話はしてたんです。“バンドのバラード”ってなかなか難しいところもあると思うけど、僕らは自分たちに制約もかけてないし、むしろやれることはどんどんやっていこうというスタンス。その時はしっくりくるものが出来なかったけど、今回のシングルを作るにあたって、バンドとしてのチャレンジをしてみようということになったんです。
EMTG:アルバムの中の1曲ではなく、シングルに。
酒井亮輔(B):本当にいい曲が出来たので、ちゃんとフォーカスしたかったんですよね。その方がちゃんと伝わるんじゃないかなとも思ったし。
田邊有希(Dr):サウンド面もかなりこだわったし、歌詞は何回も書き直したりして結構難産でしたけどね。でもその分、宝物みたいな作品になったなと思ってます。
EMTG:こういうテーマでいこうと決めて歌詞を書いたんですか?
真行寺貴秋(Vo):いや、それこそフルアルバムが作れるくらい、いろんなテーマでいろんな歌詞を書いた中のひとつだったんです。
EMTG:親と子供の思い合う気持ちが、ものすごくストレートに描かれてますよね。
真行寺:最初はもっと大きな愛というか、親と子供の愛もテーマにはしてたけどフィーチャーするのはそこじゃなく、もっと広いイメージで書いたりしてたんですね。でもやっぱり何か伝わりづらかったりして。今作の取材ではいろんな方から「よくここまで(ストレートに)書けましたね」みたいなことを言われるんですけど、僕からしたら「え?逆に書かないんだ」って感じだったんですよね。
EMTG:というと?
真行寺:だって、本当にすごい素直に出てきたものだったから。もちろん、普段は照れくさくてこういうことは絶対言わないですけどね(笑)。音楽があってよかったなあって思いながら、結果的にはメンバーとかスタッフとかみんなでこの歌詞を書きあげていった感じでした。
大山:この最終形になるひとつ前の段階も全然悪くはなかったんだけど、なんとなくみんなもうひとつというか、これじゃないって思うところがあったから自然と書き直したと思うんですけど、最終的にこの最後の歌詞が出てきた時のしっくりきた感はすごくて。
EMTG:「もう一度僕が生まれ変わっても あなたの子でいさせてほしい」というところですね。
大山:はい。歌詞がよりシンプルになった先に繋がったものだと思います。本当は、シンプルなことをシンプルに歌う方が難しいと思うんですね。誰でも出来るけど、誰でも出来ないことのような気がして。きっと何年か前の僕らだったら出来なかっただろうなと思うけど、ここまでやってきた今だからこそ、自分たちも納得して(こういう曲を)出せるんだろうなと思ってます。ここまで分かりやすい内容のものをやれることも嬉しいし、やれてよかったなって思いますよね。
真行寺:歌詞だけじゃなく曲の方も、本当にギリギリまで追い詰められた感じはありましたけど、みんながすごくポジティブに制作に入れたんですよね。それがすごくよかったなと。個人的には歌詞を書く前に卒業アルバムを見直したり、親とのエピソードを振り返って書き出したりもしました。あと、映画の「サトラレ」を見たんですよ。今の自分にはまだわからない気持ちというか、親の大切さみたいなところも知りたいなと思って。
EMTG:親に対して思うところもいろいろと生まれました?
真行寺:俺、本当に親のこと大切にしてなかったんだなって気付きました。ちゃんと思っていれば、そんなに(歌詞書く前に)調べたりする必要なかったわけですからね。でもそういう気持ちも反映出来たかなとは思います。等身大の気持ちがね。
田邊:自分たちの曲だけど、気付かされることは多かった。「ありがとう」ってあんまり言わないしなとか。同時に、こういう曲はいろんな人に伝えていかないとなっていう使命感みたいなものも生まれてきました。
酒井:最終的に出来上がったものを、スタジオでみんなで聴いたんですけどね。なんか本当にいい曲だな?って(笑)。ストーリーもしっかりあるから、目を閉じてると情景も浮かんでくるし、最後にはちゃんと答えもある。もちろんたくさんの人に聴いてもらえることも素敵だなと思うけど、それこそ親とか、ひとりの人にグサッと刺さって欲しいなって気持ちになりましたね。
EMTG:ちなみにもうご両親にはお聴かせになったんですか?
大山・酒井・田邊:聴かせました。
真行寺:僕は発売のことすら言ってません。そもそも、ライブにも来させませんから。僕は親に隠れてコソコソやってるんですよ(笑)。
大山:(真行寺を指して)面倒くさいでしょ(笑)。
EMTG:(笑)。もうすぐツアーもスタート。余計なお世話ですが、BRADIOの”あの”ライブのどこでこの曲が披露されるのかがとても気になります(笑)。
酒井:どアタマではない気がしてます(笑)。
大山:そのあたりも含めて、今度のツアーは楽しみにしてて欲しいですよね。「あ、そこなんだ!」みたいな(笑)。
酒井:でも、あと20年ぐらいしたら(1曲目でも)いいかも。それぐらいの年齢でこの曲を最初にバーン!と歌ったら、それはそれでカッコいいかなと。他の曲もそうだけど、BRADIOの曲って、ライブでやっていくことで自分たちが理解するみたいなところもあるんですよ。演奏も歌も変化していくし、曲も進化していく。そういう意味でも、この「ギフト」は楽しみな1曲なんです。

【取材・文:山田邦子】

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ビデオコメント

リリース情報

ギフト(初回生産限定盤)[CD+DVD]

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2016年06月01日

HERO MUSIC ENTERTAINMENT

[CD]
1. ギフト
2. Bring It On!
3. ギフト(Hidden AFRO ver.)
4. Bring It On! (Hidden AFRO ver.)

[DVD]
2015年10 月16 日 全国ツアー「POWER OF LIFE ~ファンカジスタツアー2015 ~」ツアーファイナル東京・LIQUIDROOM公演ライブ映像 5曲収録

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