DAOKOニューシングル、新たな可能性を切り拓く挑戦の1枚

DAOKO | 2016.09.15

 昨年リリースしたシングル「ShibuyaK/さみしいかみさま」で“顔出し”を解禁してから、ライブ活動にも積極的にチャレンジ。何で隠してたの?と思うほどの美しい容姿とドラマチックなパフォーマンスを武器に日々進化中、ラップ・シンガーDAOKOのニューシングルは豪華タイアップを中心とした4曲入り。新たな可能性を切り拓く挑戦の1枚だ。

EMTG:今回はリード曲が3曲にカップリング1曲。全4曲のボリュームです。
DAOKO:1曲ずつは全然違う曲なんですけど、4曲続けて聴いていただけると1本の線でつながる瞬間があると思うし、そこに気づいてもらえたらうれしいです。挑戦的なシングルだと思います。
EMTG:まず「もしも僕らがGAMEの主役で」は、CygamesのCMソングです。
DAOKO:Cygamesはいろいろなエンターテインメントを発信している会社ですが、今回の楽曲は、ゲームに焦点を絞り、ゲームって何だろう?と考えた時に、人生自体がゲームなのかな?というのがパッと浮かんできて、そこから連想していきました。日々生きてると、ゲームっぽい瞬間がいろいろあると思うんですけど、そうやって進んでいく感じがRPGに近いところがあると思うんです。自分がゲームの主人公だったら、すべては自分次第で、自分が笑っていれば周りも笑うとか、自分を取り巻くものは自分のコマンドで動かせるんじゃないか?と。つらいことと楽しいことは半分ずつだと思うんですけど、最終的には光が見えるほうに持って行かないといけないなって、自分にも語りかけてる歌詞です。
EMTG:曲はこれまで以上に明るくポップ。
DAOKO:新しい音楽を作れたと思います。ベースにあるのは80sのUSヒットチャートで、そこに現代的な音色を入れてミックスする。曲を作ってるORESAMAの小島英也さんも同年代で、フレッシュでPOPS然な音を使われるし、ファンクな要素やブラックミュージックの血も入っていたりします。様々な音楽が混ざって新しいポップスが完成しました。
EMTG:2曲目の「ダイスキ」は、エレクトロ・ミュージックのプロデューサーTeddyLoidと共作してます。
DAOKO:インディーズの時に1回コラボレーションしていて、評判も良くて、意外性があって面白い組み合わせだなと思っていました。これは春ぐらいから流れてる学校法人・専門学校HALのCMソングで、CMで起用されている印象的なサビのリフから作っていきました、これもまた意外性があるとおもいます。サウンドはクラブミュージックで、けっこう激しめに低音が鳴っていてPOPSとしては攻めたサウンドになるんですけど、ちょっと童謡っぽい、日本人の血に入ってる懐かしいメロディーが使い、ベースミュージックとのコントラストを楽しんだ楽曲です。歌詞は死生観がテーマで、自分との対話になってるんですけど、自信がない自分と自信のある自分が対話してる感じです。最終的に、お互いが腑に落ちる言葉で終わるという。
EMTG:“人生 一度きりの博打しようよ。”かっこいいセリフです。
DAOKO:最後に決め台詞を言って去っていく。最終的には“好き”か“嫌い”かで、自分の“好き”なものに従っていこうと。
EMTG:「BANG!」は、超キャッチーなダンス・チューン。中毒性抜群ですよ。
DAOKO:ライブを意識した皆で楽しめるクラップ・ソングを作ろうと思ってました。こういうダンス・チューンを作りたいと思うようになったのは最近ですね。もともとアンダーグラウンドの世界で生きてきたので(笑)。ライブでクラップするような人間じゃなかったんですけど、非ポップな人が作るポップスにはけっこう意味があるんじゃないかと思います。
EMTG:その表現、すごく面白い。
DAOKO:根は絶対変わらないから。ちょっとしたパンク精神で、真逆のことをあえてやりたいということはあります。それと自分自身、音楽で踊ることが好きで、音楽に救われてきたから、“踊る”というのはポイントだと思うんですね。汗をかかずに踊るというか、ちゃんと音を聴いてクールに踊る感じが、2016年ぽいのかなと思ったりします。それって自分の温度感にも合ってるし、時代とマッチしてる曲じゃないかなと思います。
EMTG:これはラブソングですよね。ヤバいワードも潜ませつつ。
DAOKO:恋愛って好き嫌いや、楽しいことだけでもないですし。陰と陽の両面があるのが恋愛だと思うんです。人生の中で恋愛は私にとってすごく大きいから、その中にある死生観に極端に振り切って歌詞を書いてみました。
EMTG:そして4曲目が「FASHION」。ブラスが入って、ファンキーでかっこいい曲。
DAOKO:この曲はアシッド・ジャズのイメージで、90年代のアダルティな感じに挑戦してみました。90年代生まれの私が90年代の音楽をやるのは、必然的かなと思うんですよ。これはReebokさんのイメージソングなんですけど、自分の中で音楽とファッションは結びついていて。もともとおしゃれには全然興味なかったんですけど、音楽をやり始めてから“おしゃれになりたい”と思うようになったんです。周りにいるクリエイティブな人が、ファッションにアイデンティティを持っていることに憧れるし、私もそうありたいと思ってます。
EMTG:今は19歳。どんなアーティストを目指してますか。
DAOKO:20歳になれば、さなぎが蝶になるように変化するんだって、15歳の頃には思ってたんですけど、あと1年しかないぞと思った時に、想像していたものと全然違うので日々焦ってます(笑)。ただ“こういうふうになりたい”という像は見えているので、変わっていくさまを一緒に楽しんでもらえれば。自分自身も15歳からやっていて、成長過程がすごくわかるので、そういうところを面白がってもらえればいいなと思います。

【取材・文:宮本英夫】

tag一覧 シングル 女性ボーカル DAOKO

リリース情報

もしも僕らがGAME の主役で / ダイスキ with TeddyLoid / BANG!

もしも僕らがGAME の主役で / ダイスキ with TeddyLoid / BANG!

2016年09月14日

TOY’S FACTORY

01. もしも僕らがGAME の主役で
02. ダイスキ with TeddyLoid
03. BANG
04. FASHION
05. もしも僕らがGAME の主役で_Instrumental
06. ダイスキ with TeddyLoid_Instrumental
07. BANG!_Instrumental
08. FASHION_Instrumental

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

DAOKO 2016 “青色主義” TOUR
2016/09/09(金) 大阪ミューズ
2016/09/22(木) 赤坂BLITZ
2016/10/01(土) West Bridge Live Hall(韓国)
2016/10/02(日) West Bridge Live Hall(韓国)

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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