胸も目頭も熱くなる一夜……Rhythmic Toy World、ツアーファイナルの感動再び!

Rhythmic Toy World | 2017.01.25

 こちらの予想の斜め上から想像を越える驚きと感動を与えてくれるのがRhythmic Toy Worldというバンドだ。今回彼らがリリースするライブDVD「「HEY!」が「HEY!」をして「HEY!」となるLIVE DVD ~咲かせ赤坂、さらば三つ編み~」は、昨年10月21日に開催したバンド史上最大キャパの赤坂BLITZ公演を収録したもの。それ自体がバンドの進化を感じさせる必見の内容でありながら、この初回盤に付くシングルがすごく良い。なぜシングル単体で出さないのか!? と思うが、そこに収録される「いつか」という曲が、ツアーで深まったファンとの絆が生んだ曲だと聞けば、こういう形態をとったことも納得できる。ひとつのツアーを終わらせて、また新しい始まりへと向かうリズミック。今作からその予兆を感じてほしい。

EMTG:髪の毛、切りましたねぇ。
内田直孝(Vo、Gt):タモさんみたいですね(笑)。
EMTG:ま、前回のインタビューは三つ編みの話からでしたからね(笑)。赤坂BLITZ公演で、突然内田くんが短髪になって出てきたときは、相当驚きましたよ。
内田:最初の3曲ぐらいは俺だって気づかれませんでしたからね。
岸 明平(Gt):どよめきがね。
須藤憲太郎(Ba):面白かったよね、あれ。
内田:スタッフが俺のフリをして歌うっていうドッキリだと思ってたみたいなんですよ。これは笑かしにきてるな、と。でも、歌い始めたら、「え?」みたいな。そのどよめきを聞きたくて髪を切ったみたいなところがあったんですけど。
EMTG:MCでは、ツアーはここで終わるけど、ここから始まりだからという意味で切った、というような話もしてましたけど。
内田:まあ、そうですね。タイミングはずっとうかがってたんですよね。そもそも罰ゲームで始まったことだから、いつかは切ろうと思ってたんです。でも、「いざ!」っていうときに切るのはダサいから。みんなが絶対に切らないタイミングで切ろうと思ったんです。
須藤:BLITZの前日に急に切ってきたんですよ。
岸:俺らも一瞬、楽屋で「この人誰だろ?」って思うときあったよね。ちゃんと見たら、「あ、直孝か」みたいな。ずっと髪の毛をイジってるし。
磯村貴宏(Dr):今まで前髪を作ってなかったから、気になるっていう。
内田:髪を切ってドライヤーにかかる時間が確実に3分ぐらい短くなったんですよ。1年間でトータルすると一体どれぐらい短縮できるんだろうっていう。計算したら、デモ1曲ぐらい作れる時間になるから、すごく得だなと思いましたね。
岸:ストイックだね(笑)。
EMTG:髪型以外で、今回のツアーを振り返ると、バンドにとってどんなものでしたか?
磯村:髪型以外!?
内田:いや、あるでしょ(笑)。
磯村:今まではボーカルがすごく引っ張ってくれてる感があったんですけど、今回は4人が楽しみながらできたなと思いますね。目を合わせなくても、ここでみんな息を止めてるんだろうなっていう一体感があったというか。ドラムの位置から見てても、ふたり(岸と須藤)が前に行くタイミングがすごく合ってたりして、気持ちが良かったんです。
須藤:たしかに、内田が歌ってるときの僕ら(岸と)の動きは、あうんの呼吸で連携がとれると、綺麗なんですよね。そういうパフォーマンスのグルーヴみたいなのは、ツアー以外にもワンマンではやったことがないぐらい大きな会場も経験したから、赤坂BLITZのキャパでも対応できる能力として身についてたんだなと思います。
岸:あと『HEY!』の曲はフェスで盛り上がろうっていう曲を作ったので、ライブもイメージしやすかったし、それを全部セットリストに入れられたのも良かったです。
内田:今回のツアーでは、また久々にライブに来てくれるお客さんがいたのがうれしかったんですよ。社会人になったとか、大学生になったとか、タイミングがあると思うんですけど、昔観に来てくれてた人たちが戻ってきてくれた感があって、その人たちが見てなかった間の数年間で、自分たちが培ってきたものを見せる絶好のチャンスだなと思いました。
EMTG:昔のお客さんが戻ってきたとか、ステージ上からわかるんですか?
内田:ちゃんとステージから見えてますよ。お客さんが思ってるより、自分たちは見られてると思ってもらったほうがいいと思います。
岸:特にファイナルとかは来てくれた人も多かったから、「あの人、来てくれたんだ、最後」っていうのは、みんなで話したりしましたね。
EMTG:リズミックは、ライブに来てくれるお客さんとの繋がりが強いバンドですけど、それは、サプライズでお客さんが用意してた寄せ書きフラッグにも表れてましたね。
内田:あれね、一切気づかなかったですからね。よくよく考えたらベタなんですけど、当事者になると、そんなこと考えてられない。超絶珍しい演出ではないじゃないですか。でももう、人生においても歴史的瞬間というか。自分でもなんで気づかなかったかなと思ったりするけど、気づかない自分らはもしかしたら幸せものなのかなって。
須藤:たしかに。
内田:事務所には2年ぐらい前の『XNADIZM』のツアーでもらった横断幕もあるんですけど、そのサイズが今回の四分の一ぐらいなのに全然埋まり切ってなかったんですよ。でも、それも気持ちがうれしいから貼ってあって。僕、それを前日にも眺めてたんですよね、偶然。それもあってすごくエモーショナルな感じになっちゃいました。自分たちが思ってたよりも、(みんなにエネルギーを)もらってたなあと思いますね。
EMTG:それで、ステージでも泣いちゃった?
内田:泣いてないですっ! 俺、後ろ向いてたし、そこは審議のランプがついてるんで。
須藤:めっちゃ泣いてたよ(笑)。
EMTG:そんな赤坂BLITZのライブDVDの初回盤に付くのが「REVER-B」というシングルですね。1曲目の「いつか」はファイナルでも披露されましたけども。
内田:そうですね。タイトルの「REVER-B」は余韻っていう意味なんです。よくTwitterとかで、〇〇余韻とか、みんな言うじゃないですか。さっきも言ったんですけど、今回は戻ってきてくれた人が多かったツアーなんですよ。それを今度は絶対に離したくないんですけど、一度、離れた人が戻ってくれたことは自信になったんです。それで、「いつか」っていう曲を書いたんですよね。自分たちがこれからやっていく挑戦には、もしかしたら毛色に合わない人もいるかもしれない。前までだったら、それで不安になったけど、もうたぶん大丈夫なんです。“いつかいなくなるかもしれない”っていうことすら言葉にできる強さを、このツアーでは最終的には手に入れられたなっていうのがありますね。
EMTG:DVDのほうにも「いつか」は入ってますけど、また聴き応えは違いますよね。
磯村:ライブDVDに入ってる「いつか」は、気持ちが先行しすぎて、楽曲としては完成してないんですよね。
内田:僕も歌詞が飛んでるし(笑)。意外と僕らにとっては、音源を出す前にライブでやるっていうのは、今まで「フレフレ」だけだったんですよ。今回の「いつか」が2曲目で。「フレフレ」は、今となっては相当みんなに愛される曲に成長したし、ライブでも欠かせない曲になったから、「いつか」も新しく僕らを聴いてくれる人にとっての「フレフレ」みたいな、そういう曲になるんじゃないかっていう予感はあるんです。
岸:ギターに関しては、ツアー中に偉大な先輩と対バンしてきて、ギターヒーローみたいな感じの方をいっぱい見てきたから、自分もそうなりたいなと思って作りました。
内田:2曲目の「メインアクト」の最後のギターはそうだよね。最後のサビあとで、ドラムが倍になってエモーショナルにいくところがあるんですけど、そこは完全にギターヒーローの絵というか、ギターを掲げながら弾いてる人を意識してもらいました。
岸:でも、やったあとにボーカルがのるっていう……。
内田:それを聴いたら歌いたくなっちゃって(笑)。
EMTG:「メインアクト」はゴリゴリのアップナンバーですもんね。
内田:超絶ライブチューンですよね。
磯村:まずは内田がドラムを打ち込みで作ってきたんですよ。
EMTG:いつもは弾き語りで作ってるんですよね? それは珍しいですね。
内田:そうなんです。
磯村:今までリズミックでやったことのないリズムなんですけど、ライブでお客さんを踊らせたいんだろうなっていうのは、すぐにわかりましたね。
内田:この曲は辿りつきたい先がいくつかあって。赤坂BLITZみたいな大きな会場でエネルギッシュなノリを出すために、すげぇ大きな会場で当たり前のようにやってるアーティストさんのアレンジを参考にしてたんです。B’zさんの「ultra soul」とか。ああいうエネルギーが爆発してる感じをやってみたかったんですよね。
岸:「メインアクト」は布袋(寅泰)さんの「バンビーナ」だよね。
内田:ああ、そうそう。昔から超好きだし、あのノリってどうやって生み出してるんだろうなって。久々に解析したらすっげぇ面白かったんです。
EMTG:最後の「ユメイロ」ですけど、これはアコースティックギターとチェロだけを伴奏に入れた、音数の少ないバラードナンバーですね。
岸:ドラムは3発だけですからね。
内田:バスドラにリバーブをかけるやつを入れてみたかったんです。
磯村:深ーいやつね。
内田:この曲はアコースティックバージョンの曲を入れたいっていうところから始まったんですけど、途中から映画のエンドロールで流れているような曲にしたいっていう感じになっちゃって。でも、これをやっても、頭の中に“?”は浮かばないんじゃないかなって思うんですよ。リズミックってこういうことをやれるバンドだっていうのはみんな知ってるから。
EMTG:アッパーで踊れる曲だけじゃなくて、バラードもちゃんと聴かせられるバンドであるっていうことですよね。
内田:そうですね。僕らは自然と昔から表裏一体じゃないですけど、そのふたつをやってきたので。それを、今の最大限の振り幅で出したいと思ったんです。この3曲が出来上がったときにはすげえ笑いましたけど。
EMTG:笑った?
内田:情緒不安定なんじゃないかって(笑)。パンパン!(「いつか」)、ジャンジャジャンッ!!(「メイクアウト」)、ティリリ~♪(「ユメイロ」)みたいな感じで。この3曲をCDで初めて聴くみんなの顔をこっそり見てみたいですね(笑)。

【取材・文:秦 理絵】

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リリース情報

「HEY!」が「HEY!」をして「HEY!」となるLIVE DVD ~咲かせ赤坂、さらば三つ編み~[初回盤]

「HEY!」が「HEY!」をして「HEY!」となるLIVE DVD ~咲かせ赤坂、さらば三つ編み~[初回盤]

2017年01月25日

STROKE RECORDS

「HEY!」の「HEY!」による「HEY!」の為のツアーファイナル
10月21日@赤坂BLITZ
1. フレフレ
2. Team B
3. あの日見た青空はきっと今日に続いている
4. s.m.p
5. 十六夜クレーター
6. 描いた日々に
7. ライブハウス
8. Cheki-Cheki
9. カルテット
10. 8535
11. 波紋シンドローム
12. S.F
13. Dear Mr.FOOL
14. MUSHIBA
15. ミーン宣言
16. いろはにほへと
17. エンナ
18. あなたに出会えて
19. 輝きだす
en1. いつか
en2. とおりゃんせ
en3. ファーストコール

《初回盤同梱》
Single「REVER-B」
M1. いつか
M2. メインアクト
M3. ユメイロ

お知らせ

■コメント動画



■ライブ情報

ライブ三昧はっけよい、骨の髄までいっちゃって!汗と涙の10本勝負!!
2017/02/05(日) 渋谷CLUB CRAWL
2017/02/08(水) 渋谷CLUB CRAWL
2017/02/14(火) 渋谷CLUB CRAWL
2017/02/16(木) 渋谷CLUB CRAWL
2017/02/20(月) 渋谷CLUB CRAWL
2017/02/24(金) 渋谷CLUB CRAWL
2017/03/04(土) 渋谷CLUB CRAWL
2017/03/29(土) 名古屋CLUB QUATTRO
2017/03/30(土) 梅田Shangri-La
2017/04/07(土) 恵比寿LIQUIDROOM

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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